• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 一部無効 称呼類似 無効としない X09
審判 一部無効 外観類似 無効としない X09
審判 一部無効 観念類似 無効としない X09
管理番号 1219911 
審判番号 無効2009-890125 
総通号数 128 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-08-27 
種別 無効の審決 
審判請求日 2009-11-17 
確定日 2010-06-28 
事件の表示 上記当事者間の登録第5204397号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第5204397号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、上段に「BOMB」の欧文字を、下段に「ボム」の片仮名文字を二段併記してなり、平成20年5月2日に登録出願され、「電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類及び第16類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年2月20日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張
請求人は、「本件商標の指定商品中、第9類『電子応用機械器具及びその部品』についての登録を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号ないし第34号証を提出した。
(1)利害関係
請求人が、「BOM」の欧文字(標準文字)よりなる商標を出願(商願2008-91256)したところ、本件商標を引用されて商標法第4条第1項第11号に該当する旨の拒絶理由通知を受けた(甲第3号及び第4号証)。
したがって、請求人は、本件審判を請求することにつき重大な利害関係を有する。
(2)無効事由
本件商標の指定商品中、第9類「電子応用機械器具及びその部品」についての登録は、商標法第4条第1項第10号及び同第11号に違反してされたものであり、同法第46条第1項の規定により、その登録は無効とすべきものである。
ア 商標法第4条第1項第10号について
(ア)使用商標について
欧文字「BOM」を横書きしてなる請求人の使用に係る商標(甲第6号証)(以下「使用商標」という。)は、「コベルコシステム株式会社」(以下「コベルコ社」という。)によって、平成9年(1997年)にサーバー監視ソフト(電子計算機用プログラム)について使用が開始された商標である。
(イ)周知性について
請求人は、平成13年(2001年)3月に、上記会社から営業譲渡を受けたが、この時点において使用商標が使用された商品(サーバー監視ソフト)は、既に500社以上のサーバーシステムに導入されており、平成12年(2000年)にはマイクロソフト社認定の「ISVアワード」を受賞している(甲第7号証)。
すなわち、使用商標は、平成13年当時には、サーバー監視ソフトの商標として既に相当程度広く知られており、これを承継した使用商標は、請求人の主力商品たるサーバー監視ソフトの商標として、今日に至るまで継続して使用され、需要者間に広く認識されるに至っている。
使用商標が使用された請求人の商品であるサーバー監視ソフトは、年々売り上げを拡大し、本件商標が出願された2008年当時には、年間売上高が約2億6千万円に達しており、2000年11月から2008年3月の累計では約15億円の販売高を達成している(甲第32号証)。
以上の事実から明らかなように、使用商標は、「ボム」と称呼され請求人のサーバー監視ソフトの商標として、少なくとも本件商標が出願された平成20年(2008年)5月当時には、電子計算機用プログラムの需要者の間に広く認識されていたものである。
(ウ)本件商標と使用商標との比較
本件商標は、使用商標と「ボム」の称呼を共通にする類似の商標である。
また、本件商標は、使用商標の使用に係る商品「電子計算機用プログラム」と同一又は類似の「電子応用機械器具及びその部品」を、その指定商品に含むものである。
(エ)小括
したがって、本件商標は、請求人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標に類似する商標であって、その商品又はそれに類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
イ 商標法第4条第1項第11号について
(ア)引用商標について
登録第4429034号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおり、黒い横長四角形内に白抜きして陰影をつけた「BOM」の欧文字を大きく表し、その横長四角形の上に小さく「ビーオーエム」の片仮名文字を配置してなり、平成11年8月19日に登録出願され、平成12年10月27日に設定登録されたものであるが、その後、指定商品については、商標権一部取消審判の確定登録があった結果、第9類「電子応用機械器具及びその部品,理化学機械器具,測定機械器具,電気磁気測定器,電気通信機械器具」となったものである。
(イ)本件商標と引用商標との比較
引用商標の構成は、上記(ア)のとおり、欧文字「BOM」が圧倒的に顕著に表されている商標であり、看者に対して強い印象を与えるものである。
この欧文字の上段には「ビーオーエム」の文字が表されているが、該欧文字の4分の1程度の大きさで小さく表されていて、しかも通常の文字書体で特徴的なものではないから、特段注目を惹くものではない。このことから、引用商標は、欧文字「BOM」を商標の主要部とするものであって、この「BOM」の欧文字部分が独立して出所識別機能を果たすことが決して少なくないというべきである。
請求人は、引用商標から「ビーオーエム」の称呼が生じることを否定するものではないが、上述したとおり欧文字「BOM」が圧倒的に目立つ構成であり、この文字部分に着目して称呼するならば、簡易迅速を旨とする取引の実際において、第一字と第三字が子音で第二字が母音であって、これを一語のように読むことが簡潔で語調もよいときには、例えば「com」が「コム」と称され[JAL」が「ジャル」と称されるように、「BOM」が「ボム」と読まれることはむしろ自然である。事実、請求人が「電子計算機用プログラム」に使用して広く知られている使用商標は、「ボム」と称呼されている。これらのことから、引用商標からは「ボム」の称呼をも自然に生じるというべきである。
他方、本件商標から「ボム」の称呼が生じることは、上述したとおりである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、「ボム」の称呼を共通にする類似の商標であり、本件商標の指定商品中「電子応用機械器具及びその部品」は、引用商標の指定商品と同一である。
(ウ)小括
したがって、本件商標は、先願に係る請求人の引用商標に類似する商標であって、その引用商標に係る指定商品「電子応用機械器具及びその部品」と同一の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

3 被請求人の答弁
(1)答弁の趣旨
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号及び第2号証を提出した。
(2)答弁の理由
本件商標は、「BOMB」及び「ボム」の文字を上下二段に横書きにしてなるもので、我が国において比較的親しまれた「爆弾」の意を有する英単語「BOMB」及びその表音と認められる「ボム」の文字からなると認められるものであり、その構成文字に相応して「ボム」の称呼を生じ、「爆弾」の観念を生じるものである。
一方、請求人が商標法第4条第1項第11号で引用した引用商標は、黒い横長四角形内に陰影をもたせたような白抜きの「BOM」を表し、その上部に「ビーオーエム」の文字を配したものである。
しかして、その構成中に欧文字と片仮名文字を併記した部分を有する商標においては、欧文字の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるときは、片仮名文字より生じる称呼がその欧文字より生じる自然の称呼とみるべきであり、片仮名文字が自然な称呼であれば該称呼のみを生ずるとみるのが相当である。
よって、引用商標からは「ビーオーエム」の称呼のみが生じ、特定の観念も生ぜず、本件商標と引用商標とは「ボム」の称呼と「ビーオーエム」の称呼において相紛れるおそれはない。
また、外観において明らかに相違し、引用商標からは特定の観念が生じないため比較対象ともならず、外観上及び観念上も相紛れるおそれはない。

4 当審の判断
当事者間に利害関係についての争いがないので、本案に入って判断する。
(1)商標法第4条第1項第10号について
ア 使用商標の周知性
請求人は、2009年3月12日にプリントアウトした同人のホーム・ページ(甲第6号証)、コベルコ社に係る2001年3月1日付けの「請求人、コベルコ社、NEC、システム監視ツール『BOM』事業の営業譲渡ならびに事業提携について」を見出しとするニュースリリース(甲第7号証)、「セイ・テクノロジーズBOM」をキーワードとしたインターネット検索システム「Google」による検索結果(甲第8号証)、各情報関連の雑誌や日刊工業新聞による製品紹介(甲第9号証ないし甲第31号証)及び請求人の代表者作成に係る「販売実績報告書」(甲第32号証)を提出し、使用商標が「ボム」と称呼され、請求人のサーバー監視ソフト(電子計算機用プログラム)の商標として、少なくとも本件商標が出願された平成20年(2008年)5月当時には、電子計算機用プログラムの需要者の間に広く認識されていた商標である旨主張しているので、以下、検討する。
(ア)甲第6号及び第8号証について
甲第6号証の「ホーム・ページ」は、本件商標の出願日以後である2009年3月12日にプリントアウトされたものであり、また、甲第8号証の「検索結果リスト」は、その検索日や詳細が不明であるため、使用商標の周知性判断の証拠としては採用できない(商標法第4条第3項)。
(イ)甲第7号証について
甲第7号証の「2001年3月1日付けニュースリリース」には、「…コベルコシステムのWindowsNT/2000 server用システム監視ツール『BOM(ビーオーエム)』の事業を…」と記載されているとおり、「BOM」が「ビーオーエム」と称呼されることが記載されている。
(ウ)甲第9号証について
甲第9号証の「新製品&サービス」には、記事のタイトル及び記事中に「BOM(ボム)」の記載があり、「BOM」が「ボム」と称呼されることが記載されている。
(エ)甲第10号ないし第31号証について
甲第10号ないし第31号証号証の記事中には、「BOM for Windows2000 Ver3.0」、「BOMアーカイブ」。「BOM2.0」、「BOM for Windows2000」、「BOM」、「BOM Report…」、「BOM NAS Edition」、「BOM for Windows Ver4.0」、「使いやすい管理ソフトBOM」、「BOM for Linux Ver.1.3」等の表記はあるものの、「BOM」が「ボム」と称呼されることについての記載は一切ない。
(オ)以上の甲各号証によれば、確かにニュースリリース、IT情報関連雑誌及び業界紙(日刊工業新聞)において、請求人に係るサーバー監視ソフトである「BOM」及びこれに対応する稼働サーバーの基本ソフトウェア名やバージョン番号或いはエディション等について記された製品の紹介が行われていたことが認められる。
しかしながら、これらの記事の掲載自体は、雑誌社や新聞社によって編集されているものであって、それらの雑誌の掲載にあっては、それぞれの対応するサーバー環境の異なる製品毎にその機能や仕様などを簡潔に、他社製品と共に紹介されているものであり、しかもその掲載数も僅かであるばかりか、当該各製品が他社製品に比して格別印象付けられるように紹介されているものでもない。
また、業界紙においても、機能改変や仕様変更による製品発売などに際しての紹介記事であって、当該製品毎に数回掲載されている程度である。
加えて、甲第32号証の「販売実績報告書」からは、その取引における販売経路の実情や販売数量における市場占有率、広告宣伝の状況等が把握できないため、客観性は乏しいものといわざるを得ない。
なお、使用商標「BOM」が「ボム」と称呼されている例も、甲第9号証のわずか一例のみである。
しかも、前記雑誌の紹介にあっては、2005年(平成17年)11月号以降の掲載が見当たらず、また、新聞での紹介記事も2003年(平成15年)9月以降の提出もない。
(カ)小活
してみると、前記ニュースリリースやIT情報関連雑誌、業界紙に掲載された事実によっては、コンピュータ業界や専門誌(紙)などの購読者の中には、当該各サーバー監視ソフトに「BOM」や、これを冠したものが使用され、「BOM」が、請求人に係る当該製品のソフトウェア名又はシステム名ないし商標として理解する者が一定程度は存在すると認めることができるとしても、本件商標の出願時(平成20年5月2日)及び登録査定時(平成21年1月23日)において、使用商標が、請求人に係る製品(電子計算機用プログラム)を表示する商標として、IT情報技術関連業界やその需要者の間で広く認識されるに至っていたものとまでは認めることができない。
その他、請求人から、使用商標の周知性を裏付けるに足りる取引伝票や取引先又は代理店の証明書、広告宣伝等が掲載された印刷物、或いは公的機関等の証明書などの証拠の提出もないものであるから、これら請求人提出に係る証拠のみによっては、その立証が十分なものとも認めることはできない。
イ 本件商標と使用商標との比較
(ア)本件商標
本件商標は、上記1のとおり、「BOMB」及び「ボム」の文字からなるところ、上段の欧文字が「爆弾」を意味する平易な英単語であって、下段の片仮名文字がその読みを特定したものと無理なく認識できるものであるから、これより「ボム」の称呼及び「爆弾」の観念を生じるものである。
(イ)使用商標
請求人提出の証拠(甲第6号ないし第31号証)によれば、請求人に係る商品「サーバー監視ソフト」(電子計算機用プログラム)について、使用商標が使用されていることは認められる。
しかして、欧文字3文字からなる商標の称呼については、綴り字一字毎に称呼されるのが一般的であるから、「BOM」の文字に照応して「ビーオーエム」の称呼を生ずるものというべきである。しかし、取引の実際においては、第一字と第三字が子音で、第二字が母音の場合には、しばしばローマ字読みにより、「ボム」の称呼をも生ずる余地があることは否定できない。
ただし、請求人は、使用商標は「ボム」と称呼されている旨主張しているが、 甲第7号証によれば、「…システム監視ツール『BOM(ビーオーエム)』の…」との記載がある一方で、甲第9号証に「…『BOM(ボム)』…」との記載がわずか一例ある以外には、使用商標が「ボム」と称呼されている事実は見出せなかった。
(ウ)両商標の類否
本件商標は、上記(ア)のとおり、その構成文字に相応して「ボム」の称呼のみを生じ、「爆弾」の観念を生じるものである。
他方、使用商標は、上記(イ)で認定したとおり、その構成文字に相応して「ビーオーエム」の称呼及び「ボム」の称呼をも生じる可能性があり、かつ、特定の観念を生じない造語とみるのが相当である。
そこで、まず、本件商標より生ずる「ボム」の称呼と、使用商標から生ずる「ビーオーエム」の称呼とを比較するに、両称呼は、その音構成及び構成音数において明らかな差異を有するものであるから、明瞭に区別することができるものである。
そして、両商標は、一見して欧文字の末尾における「B」の文字の有無及び「ボム」の文字の有無を容易に認識できるという差異があるから、外観上全く別異の商標であると認められ、また、本件商標が「爆弾」の観念を有するのに対し、使用商標は、一種の造語と認められるから、観念上も比較することができない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても明確に区別し得る非類似の商標というべきである。
次に、仮に引用商標から「ボム」の称呼をも生じることがあるとした場合であるが、本件商標が「爆弾」を意味する比較的平易な英単語として理解、認識されている実情に鑑みれば、本件商標に接する取引者、需要者は、「爆弾」の意味合いを強く想起しつつ「ボム」と称呼するのに対し、引用商標については「B」「O」「M」の3文字からなる意味不明の欧文字であると認識しつつ「ボム」と称呼することから、取引者、需要者は、称呼上、本件商標と引用商標とを明確に区別し得るものというべきである。
そして、前記と同様、両商標は、一見して欧文字の末尾における「B」の文字の有無及び「ボム」の文字の有無を容易に認識できるという差異があり、外観上も全く別異の商標であって、かつ、本件商標が「爆弾」の観念を有するのに対し、使用商標は一種の造語と認められることから、観念上も比較することができないものである。
してみると、たとえ、本件商標と引用商標の称呼が共通する場合があるとしても、称呼の同一性がそれぞれの外観及び観念における相違を凌駕するものとは認められないから、両商標を同一又は類似の商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その出所について誤認混同するおそれはないものというべきであり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標というのが相当である。
(エ)小活
以上のとおり、審判請求に係る「電子応用機械器具及びその部品」に使用した本件商標と、該サーバー監視ソフト(電子計算機用プログラム)に使用した使用商標とは、その外観、称呼及び観念などを総合して判断すれば、別異のものと認識されることは上記(ウ)のとおりであって、取引の実際においても、その出所について誤認混同を生じるおそれはないものとみるのが相当であるから、仮に「ボム」の称呼が共通する場合があるとしても、それのみをもって、両商標が類似するものとはいえない。
なお、使用商標が、本件商標の出願時ないし登録査定時において、請求人の業務に係る「サーバー監視ソフト(電子計算機用プログラム)」を表示するものとして、情報技術関連業界の取引者及びその需要者の間に広く認識されていたと認めることができないから、本件商標が商標法第4条第1項第10号の要件のうち、「他人(請求人)の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標・・・について使用をするもの」の要件を充足していたものともいえない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものとはいえない。

(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標
本件商標は、上記1のとおり、「BOMB」及び「ボム」の文字からなるところ、上段の欧文字が「爆弾」を意味する平易な英単語であって、下段の片仮名文字がその読みを特定したものと無理なく認識できるものであるから、これより「ボム」称呼及び「爆弾」の観念を生じるものである。
イ 引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、下段に黒塗り横長四角形内に白抜きで「BOM」の欧文字を大きく表わし、上段には片仮名文字で「ビーオーエム」の文字を配した構成からなるところ、上段の片仮名文字部分が下段の欧文字部分の読みを特定したものと無理なく認識できるものであるから、これより「ビーオーエム」の称呼のみを生ずるものというべきである。
ウ 本件商標と引用商標との類否
そこで、本件商標より生ずる「ボム」の称呼と、引用商標より生ずる「ビーオーエム」の称呼とを比較するに、両称呼は、その音構成及び構成音数において明らかな差異を有するものであるから、明らかに聴別し得るものである。
なお、請求人は、引用商標の構成文字中、下段の「BOM」の欧文字部分が、圧倒的に顕著に表されているのに対し、上段の「ビーオーエム」の片仮名文字部分は前記欧文字の4分の1程度の大きさで、しかも通常の文字書体で特徴的なものではないから、引用商標から「ビーオーエム」の称呼が生ずることを否定するものではないとしても、圧倒的に目立つ構成の「BOM」の文字部分に着目して称呼するならば、「JAL」が「ジャル」と称されるように、「BOM」が「ボム」と読まれることはむしろ自然である。
してみれば、本件商標と引用商標とは、「ボム」の称呼を共通にする類似の商標である旨主張している。
しかしながら、一般に欧文字と片仮名文字が二段に表記されてなる構成の商標であって、片仮名文字がその欧文字の読みを特定したものと無理なく看取し得るものであるときは、その片仮名文字に相応した称呼のみを生ずるものと判断するのが相当であるところ、本件引用商標についても、片仮名文字部分「ビーオーエム」がその欧文字部分「BOM」の称呼を特定していると無理なく看取できるものであるから、引用商標からも本件商標と同一の称呼「ボム」を生ずるとした請求人の主張は、採用することができない。
そして、本件商標の構成文字中の「BOMB」の文字が「爆弾」を意味する英単語であるのに対し、引用商標は、特定の観念を生じない造語よりなるものと認識、理解されるものであるから、両者は観念においては比較できないものであり、かつ、本件商標と引用商標とは、外観においても互いに区別し得る差異を有するものである。
エ 小括
以上のとおり、本件商標は、引用商標とその外観、称呼及び観念などを総合して判断すれば、非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものということはできない。

(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中「電子応用機械器具及びその部品」について、商標法第4条第1項第10号及び同第11号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定によって、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本件商標)

別掲2(引用商標)



審理終結日 2010-04-28 
結審通知日 2010-05-07 
審決日 2010-05-19 
出願番号 商願2008-34745(T2008-34745) 
審決分類 T 1 12・ 261- Y (X09)
T 1 12・ 263- Y (X09)
T 1 12・ 262- Y (X09)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 日向野 浩志 
特許庁審判長 佐藤 達夫
特許庁審判官 野口 美代子
田中 亨子
登録日 2009-02-20 
登録番号 商標登録第5204397号(T5204397) 
商標の称呼 ボム 
代理人 佐藤 俊司 
代理人 田中 克郎 
代理人 田中 景子 
代理人 伊藤 亮介 
代理人 稲葉 良幸 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ