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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X03 審判 全部申立て 登録を維持 X03 |
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管理番号 | 1218508 |
異議申立番号 | 異議2009-685002 |
総通号数 | 127 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2010-07-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2009-02-12 |
確定日 | 2010-05-10 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 国際登録第825991号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 国際登録第825991号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件国際登録第825991号商標(以下「本件商標」という。)は,「OLIGO GEL」の文字を書してなり,2003年(平成15年)11月6日フランス国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して,2004年(平成16年)5月6日を国際登録の日とし,第3類「Cosmetic care products not for medical use and skin and hair cleansing products,cosmetics,essential oils,make-up products,perfumery,soaps.」を指定商品として,2008年(平成20年)7月15日に登録をすべき旨の審決がなされ,同年11月21日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由(要旨) 本件商標と本件指定商品とをかんがみるに,本件指定商品を取り扱う化粧品業界においては,「アルゲオリゴ糖」,「ステアリルジヒドロキシプロピルジモニウムオリゴ糖」,「硫酸化褐藻オリゴ糖」等の「オリゴ糖」に関連した原材料が,シャンプー,トリートメント,美容液等の本件指定商品に普通に使用されていること及び「オリゴ(OLIGO)」の語がこうした商品の原材料,品質を表す語として本件指定商品に使用されていることから,何人も「OLIGO」の語からは,「オリゴ糖を原料とした商品」を直感するものであることは明白である。 また,「GEL(ゲル)」の語が,本類において,「ジェル状の商品」を表す語として普通に使用され,認識されているものである。 したがって,「OLIGO」の語と「GEL」の語からなる本件商標「OLIGO GEL」は,これを本件指定商品に使用するときは,「オリゴ糖を原材料としたジェル状の商品」を直感させ,単に商品の原材料,品質を表す標章にすぎないものであることから,商標法第3条第1項第3号に該当するものである。 また,本件商標を「オリゴ糖を原材料としたジェル状の商品」以外の本件指定商品に使用するときは,あたかもその商品が「オリゴ糖を原材料としたジェル状の商品」であるかのごとく直感させ,その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから,本件商標は,商標法第4条第1項第16号に該当する。 3 当審の判断 本件商標は,「OLIGO GEL」の文字を記載してなるところ,申立人は,その構成中の「OLIGO」の文字は,「オリゴ糖を原材料とした商品」を直感させる旨主張している。 そこで,申立人提出の証拠についてみてみるに,薬事法に基づく化粧品の全成分を表示する際に用いる成分名称にアルゲオリゴ糖,ステアリルジヒドロキシプロピルジモニウムオリゴ糖,硫酸化褐藻オリゴ糖及びフラクトオリゴ糖があることが認められ(甲3?甲5),また,シャンプー,トリートメントミルク,せっけん等の商品に,黒糖オリゴ糖,環状オリゴ糖,グルコオリゴ糖などのオリゴ糖が原材料として使用されていることが認められる(甲2の1枚目,2枚目,4枚目,11?16枚目)ものの,商品説明や成分表示において「オリゴ糖」を「オリゴ」と略称している事実は見受けられない。なお,商品説明等に「スーパーオリゴ」,「ホワイトオリゴ」の記載があるが,これがオリゴ糖として知られている事実は認められない。 そして,「オリゴ」の文字を製品名中に含むものは,「オリゴ石鹸シャンプー」(甲2の1枚目),「オリゴモイストシャンプー」(同2及び3枚目),「オリゴトリートメントミルク」(同4及び5枚目),「オリゴエッセンス」(同6枚目),「オリゴミルク」(同7枚目),「オリゴクリーム」(同8枚目),「オリゴヴァイタミン B21 クレンジングミルク」(同9枚目),「ラメンテ プラセンオリゴジェル」(同10枚目)であるが,これらの商品の商品説明中に「オリゴ糖」を含む商品であることをその特徴として記載されているものは,甲2の1枚目に掲載されている商品のみにすぎない。加えて,同2枚目ないし7枚目の商品は同一メーカーの商品である。 また,職権で調査したところによれば,「オリゴ」(「OLIGO」)は,専門的な英和辞典である小学館ランダムハウス英和大辞典には,「origo-」として「少数(の),少量(の)」の意味が掲載されているものの,一般的な英和辞典及び国語辞典には掲載されていない。 以上よりすれば,申立人の提出した証拠によっては,オリゴ糖が化粧品等の原材料として使用されていること,化粧品の商品名中に「オリゴ」の文字を含むものが散見されることは,認められるとしても,オリゴ糖を含むか否かが本件指定商品に係る商品の特徴点として重視されているというような事実も認められず,また,オリゴ糖を「オリゴ」と略称されている事実も認められないことからすると,本件指定商品に係る需要者が「オリゴ」(「OLIGO」)について「オリゴ糖」を表示するものとして認識するとまでは認めることができない。 そうとすると,本件商標構成中の,「GEL」の文字がゼリー状(の商品)若しくはゼリー状の整髪料やクレンジングクリームを意味するものであるとしても,「OLIGO GEL」の文字からなる本件商標が自他商品の識別標識としての機能を有しないということができない。 してみれば,本件商標は,これをその指定商品に使用しても,商品の品質を表すものではなく,自他商品の識別標識としての機能を十分に果たすものであり,かつ,商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものといわなければならない。 したがって,本件商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきものである。 よって,結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2010-04-15 |
審決分類 |
T
1
651・
13-
Y
(X03)
T 1 651・ 272- Y (X03) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 八木橋 正、大島 勉、佐藤 達夫 |
特許庁審判長 |
内山 進 |
特許庁審判官 |
板谷 玲子 瀧本 佐代子 |
登録日 | 2004-05-06 |
権利者 | BEAUTE CREATEURS |
商標の称呼 | オリゴゲル、オリゴジェル、オリゴ |
代理人 | 古木 睦美 |
代理人 | 佐藤 雅巳 |