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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X41
管理番号 1218467 
異議申立番号 異議2009-900364 
総通号数 127 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-07-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-09-18 
確定日 2010-06-03 
異議申立件数
事件の表示 登録第5252866号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5252866号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5252866号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲の構成よりなり、平成20年11月18日に登録出願、第41類「太極拳の教授,太極拳の興行の企画・運営又は開催,太極拳施設の提供,太極拳用具の貸与」を指定役務として、同21年6月24日に登録査定され、同21年7月31日に設定登録されたものである。

2 本件登録異議の申立て
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第4号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)申立人は、平成2年11月3日、「大分県武術太極拳連盟」の名称で権利能力なき社団として成立した。
そして、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律が平成20年12月1日に施行されたので、平成21年6月5日、「一般社団法人大分県武術太極拳連盟」の名称で、一般社団法人を設立し、法人格を取得した(甲第1号証)。
申立人は、平成2年から、毎年、定時総会を開き、税務申告を行っている。
商標権者は,商標登録願の【商標登録出願人】【住所又は居所】欄記載から明かなとおり「大分県武術太極拳協議会」を名称とする団体に所属する者であり、申立人から「大分県武術太極拳連盟」の商標権者となることの承諾を得ていない。
なお、商標法第4条第1項第8号は、名称については、著名性を要件としていないが、実務上ある程度の著名性が必要であると解されていることから、著名性を証明するため、申立人代表者が大分県武術太極拳連盟会長として講義をした時の資料を甲第2号証として、申立人が平成2年ころから現在に至るまで、大分県武術太極拳連盟の名称で実施している県民すこやかスポーツ祭の同19年度の資料を甲第3号証、同20年度の資料を甲第4号証として提出する。

(2)結び
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当し商標登録を受けることができないものであるから、本件商標登録は、商標法第43条の2第1号の規定により、取り消されるべきものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第8号について
商標法第4条第1項第8号は、商標登録を受けることができない商標として、「他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く。)」と規定する。

(2)本件商標は、他人の名称を含む商標であるか否か
本件商標は、別掲の構成よりなるものであるから、「大分県武術太極拳連盟」の文字を含んでいる。
一方、他人である申立人の、本件商標の登録査定時(平成21年6月24日)における名称は、「一般社団法人大分県武術太極拳連盟」である(甲第1号証)。
そこで、「大分県武術太極拳連盟」と「一般社団法人大分県武術太極拳連盟」を比べるに、「大分県武術太極拳連盟」には「一般社団法人」の文字がない。
したがって、「大分県武術太極拳連盟」は、申立人の名称であるということはできない。

(3)本件商標は、他人の名称の著名な略称を含む商標であるか否か
他人である申立人の名称は、「一般社団法人大分県武術太極拳連盟」であるところ、名称中に法人の種類を用いた法人については、その名称から法人の種類を除いたものは略称となる。
したがって、「大分県武術太極拳連盟」は、申立人の名称の略称である。
そこで、次に、「大分県武術太極拳連盟」が申立人の名称の著名な略称であるか否かを検討する。
甲各号証及び申立人の主張によれば、申立人の代表者である「安部哲也」が、申立人の前身である「大分県武術太極拳連盟」の名称で平成2年11月3日に団体を設立し、その会長として活動し、平成15・16年度大分県生涯スポーツ協会役員(理事)として講演活動に携わり(甲第2号証)、同19年度及び同20年度の(大分県)県民すこやかスポーツ祭の役員を務め、また、当該祭典の県内各地における種目「武術太極拳」の催しを主催するなどの活動をしてきた(甲第3号証ないし甲第4号証)ことが認められる。
しかしながら、年に数回の県のスポーツ大会に参加した程度の証拠によっては、「大分県武術太極拳連盟」が申立人の名称の著名な略称であるということはできない。
したがって、「大分県武術太極拳連盟」は、申立人の名称の著名な略称であるとは認められない。

(4)結論
以上のとおり、本件商標は、他人の名称を含む商標であるということはできず、また、他人の名称の著名な略称を含む商標であるということもできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものということができないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲


本件商標



異議決定日 2010-05-18 
出願番号 商願2008-93128(T2008-93128) 
審決分類 T 1 651・ 23- Y (X41)
最終処分 維持  
前審関与審査官 箕輪 秀人 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 末武 久佳
酒井 福造
登録日 2009-07-31 
登録番号 商標登録第5252866号(T5252866) 
権利者 野坂 啓介
商標の称呼 オーイタケンブジュツタイキョクケンレンメー、オーイタケンブジュツタイキョクケン、オーイタケンブジュツ、ブジュツタイキョクケンレンメー 
代理人 巻島 豊二 
代理人 山本 寛 
代理人 井上 元廣 

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