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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X0140
管理番号 1216348 
審判番号 不服2009-12927 
総通号数 126 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-06-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-07-16 
確定日 2010-05-11 
事件の表示 商願2008-33155拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「オルガノサイエンス」と標準文字で表してなり、第1類及び第40類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年4月28日に登録出願されたものである。そして、指定商品及び指定役務については、同年11月14日付け手続補正書によって、第1類「芳香族有機化合物,脂肪族有機化合物,有機ハロゲン化物,アルコール類,フェノール類,エーテル類,アルデヒド類及びケトン類,有機酸及びその塩類,エステル類,窒素化合物,異節環状化合物,有機リン化合物,有機金属化合物,化学剤,原料プラスチック,有機半導体化合物,導電性有機化合物」及び第40類「有機化合物・化学品・原料プラスチックの合成及び加工処理」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定の拒絶理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(7)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第1490119号商標(以下「引用商標1」という。)は、「オルガノ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和51年4月5日に登録出願され、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同56年11月27日に設定登録されたものである。その後、2度の亘り、商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成14年10月16日に第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされたものである。
(2)登録第1490120号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ORGANO」の欧文字を横書きしてなり、昭和51年4月5日に登録出願され、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同56年11月27日に設定登録されたものである。その後、2度の亘り、商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成14年10月9日に第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされたものである。
(3)登録第2723916号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成4年1月20日に登録出願され、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同10年1月23日に設定登録され、同年7月13日付け本件登録の一部放棄により、第1類「薬剤、医療補助品」についての登録の一部抹消がなされたものである。その後、同20年1月8日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、同21年4月1日に第1類、第3類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされたものである。
(4)登録第2724150号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成4年1月20日に登録出願され、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同10年8月28日に設定登録され、その後、同20年8月12日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、同21年10月28日に第1類、第3類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされたものである。
(5)登録第4669776号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成14年8月27日に登録出願され、第29類、第30類及び第40類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として同15年5月9日に設定登録されたものである。
(6)登録第4669777号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、平成14年8月27日に登録出願され、第29類、第30類及び第40類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として同15年5月9日に設定登録されたものである。
(7)登録第4678196号商標(以下「引用商標7」という。)は「オルガノ」の片仮名文字と「ORGANO」の欧文字を二段書きしてなり、平成14年8月26日に登録出願され、第29類、第30類及び第40類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として同15年5月30日に設定登録されたものである。

(以下、引用商標1ないし7を一括して「引用商標」という。)

3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、本願商標を構成する「オルガノ」の語は、「有機(体)の」等の意味を有する英語「organo」の表音の片仮名表記と認められ、他の語と結びついて、連結形の言葉を作るものである(小学館ランダムハウス英和大辞典 株式会社小学館)。
また、「サイエンス」の語は、「科学」等の意味を有する英語「science」の表音の片仮名表記と認められる(広辞苑第6版 株式会社岩波書店)。
つぎに、指定商品及び指定役務との関係について検討すると、「サイエンス」の文字(語)がもつ「科学」の意味合いは、「観察や実験など経験的手続きによって実証された法則的・体系的知識。」(広辞苑第6版 株式会社岩波書店)であるから、当該文字部分の自他商品・役務の識別標識としての機能は極めて低いということはできない。
そして、本願商標は、上記「オルガノ」及び「サイエンス」の片仮名文字を一連に表してなるが、親しまれた語とはいえないから、全体として特定の観念を有するものは認められないので、一体不可分の造語と認識されるというのが相当である。
さらに、これより生じる「オルガノサイエンス」の称呼も、格別冗長でなく、殊更「オルガノ」と「サイエンス」とに分断しなければならない事情も見いだすことができないものである。
してみれば、本願商標は、「オルガノサイエンス」の全体をもって認識、理解され、「オルガノサイエンス」の称呼のみにより取引に資されるとみるのが相当である。
他方、引用商標は、それぞれそ構成中の「ORGANO」「オルガノ」の文字部分に照応し、「オルガノ」の称呼が生じるものといえる。
また、引用商標の観念についてみると、商標の類否判断の要素としての観念とは、多くの取引者、需要者がその商標自体から直ちに一定の意義を想起させるものであることを要するものというべきであるところ、引用商標は、我が国において親しまれた英語等とはいい難いから、特定の語義を有しない造語と理解されるものである。
そこで、本願から生じる「オルガノサイエンス」の称呼と引用商標から生じる「オルガノ」の称呼を比較すると、両者は構成音及び音数において明らかに相違するものであるから、それぞれ一連に称呼するときは、語調、語感を異にし、互いに聴別し得るものである。
また、本願商標と引用商標とは、それぞれの外観において相違し、かつ、観念についても、いずれも、特定の観念を生じないものであるから、比較することができない。
してみれば、本願商標と引用商標とは,外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 引用商標3(登録第2723916号商標)




別掲2 引用商標4(登録第2724150号商標)




別掲3 引用商標5(登録第4669776号商標)




別掲4 引用商標6(登録第4669777号商標)



審決日 2010-04-27 
出願番号 商願2008-33155(T2008-33155) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X0140)
最終処分 成立  
前審関与審査官 石戸 円堀内 真一箕輪 秀人 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 馬場 秀敏
小畑 恵一
商標の称呼 オルガノサイエンス、オルガノ 
代理人 山本 健男 

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