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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X33
審判 全部申立て  登録を維持 X33
管理番号 1214726 
異議申立番号 異議2009-900218 
総通号数 125 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-05-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-06-15 
確定日 2010-03-28 
異議申立件数
事件の表示 登録第5212815号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5212815号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5212815号商標(以下「本件商標」という。)は、「デルソルチレ」の片仮名文字と「DEL SOL CHILE」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成20年9月9日に登録出願、第33類「洋酒,果実酒」を指定商品として、同21年2月12日に登録査定、同年3月13日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する国際登録第865914号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、2005年6月14日を国際登録の日とし、第33類に属する国際登録簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年12月8日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第16号について
本件商標は、その構成中に、南米の国名である「CHILE」の文字を含むものであり、指定商品中には、わが国においても広く知られているチリワインが含まれているから、本件商標を「チリ産以外の洋酒,果実酒」について使用するときには商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。
(3)商標法第4条第1項第11号について
上記したとおり、本件商標は、その構成中の「CHILE」の文字については識別力が弱いと解するのが妥当であるから、「デルソル」の称呼をも生ずるものである。
他方、引用商標は、文字と図形の結合商標であるが、その構成中の「DEL SOLE」の文字部分も一体的に識別されると解するのが妥当であり、これより「デルソル」の称呼をも生ずるものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、「デルソル」の称呼を共通にする類似の商標である。
(4)よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、これを構成する片仮名文字及び欧文字の各構成文字は、いずれも外観上まとまりよく一体的に表現されており、欧文字の読みを表したものと無理なく理解される「デルソルチレ」の称呼も格別冗長なものでもなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ、その構成中の「CHILE」の語が国名の「チリ」を表す語であるとしても、「CHILE」の語には「チレ」の読みが付されていることとも相俟って、我が国における一般的な需要者においては、この綴りから直ちに国名の「チリ」を想起し、商品の産地・販売地あるいは商品の品質を認識するものとはいい難いところであって、むしろ、その構成全体をもって一体不可分の造語として把握されるとみるのが自然であり、他に、構成中の「デルソル/DEL SOL」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して「デルソルチレ」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、別掲に示したとおりの構成からなるところ、「SOLE」の語はイタリア語では「ソーレ」と発音され、英語では「ソウル」と発音されることから、構成全体より、「テレデルソーレ」あるいは「テレデルソウル」の称呼を生じ、また、その構成中の「DEL SOLE」の文字部分も独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るものとしても、該文字部分より「デルソーレ」あるいは「デルソウル」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
そこで、本件商標から生ずる「デルソルチレ」の称呼と引用商標から生ずる「テレデルソーレ」、「テレデルソウル」、「デルソーレ」及び「デルソウル」の称呼とを比較するに、両者は、音数及び音構成において明らかな差異を有するものであり、その語調・語感をも異にするものであるから、互いに聞き誤るおそれはないものといわなければならない。
また、本件商標と引用商標とは、全体の外観において明らかな差異を有するばかりでなく、前記した欧文字部分の外観を比較してみても、両者は、後半部分とはいえ、明らかに字形の異なる「SOL CHILE」と「SOLE」の差異を有するものであるから、通常の注意力をもってすれば、その外観を見誤ることはないものというべきである。
更に、本件商標と引用商標とは、直ちに特定の意味合いを把握し得るものとは認められないから、観念においては比較すべくもない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)商標法第4条第1項第16号について
上記したとおり、本件商標は、その構成全体をもって、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語と認められるものであるから、本件商標は、これをその指定商品中のいずれの商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲 引用商標 (色彩は原本参照)


異議決定日 2010-03-09 
出願番号 商願2008-82605(T2008-82605) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (X33)
T 1 651・ 272- Y (X33)
最終処分 維持  
特許庁審判長 芦葉 松美
特許庁審判官 内山 進
岩崎 良子
登録日 2009-03-13 
登録番号 商標登録第5212815号(T5212815) 
権利者 ネスコジャパン株式会社
商標の称呼 デルソルチレ、デルソルチリ、デルソル、デルソール 
代理人 浅村 皓 
代理人 岡野 光男 
代理人 浅村 肇 
代理人 根本 雅成 
代理人 特許業務法人浅村特許事務所 
代理人 土屋 良弘 
代理人 高原 千鶴子 

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