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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y03 |
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管理番号 | 1214697 |
審判番号 | 不服2009-650021 |
総通号数 | 125 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-05-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-02-13 |
確定日 | 2010-02-03 |
事件の表示 | 国際登録第927260号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「EAU MEGA」の欧文字を横書きしてなり、第3類「Perfumes,eaux de toilette;bath and shower gels and salts not for medical purposes;toilet soaps;deodorants for personal use;cosmetics,in particular creams,milks,lotions,gels and powders for the face,body and hands;sun-tanning milks,gels and oils and after-sun preparations(cosmetics);make-up preparations;shampoos;gels,mousses,balms and preparations in aerosol form for hairdressing and haircare;hair lacquers;hair-colouring and hair-bleaching preparations;preparations for waving and setting hair;essential oils.」を指定商品として、2007年(平成19年)9月19日に国際商標登録出願(事後指定)されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 ア.引用商標1(登録第5003835号) 商標 別掲1 指定商品 第3類「せっけん類,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料」 登録出願日 平成18年3月31日 設定登録日 平成18年11月17日 イ.引用商標2(国際登録第897206号) 商標 別掲2 指定商品 第3類「Soaps;perfumery,essential oils,cosmetics.」 国際商標登録出願日 2006年(平成18年)8月30日 設定登録日 平成19年4月27日 ウ.引用商標3(国際登録第897207号) 商標 別掲3 指定商品 第3類「Soaps;perfumery,essential oils,cosmetics.」 国際商標登録出願日 2006年(平成18年)8月30日 設定登録日 平成19年4月27日 エ.引用商標4(国際登録第921096号) 商標 別掲4 指定商品 第3類「Soaps;perfumery,essential oils,cosmetics.」 国際商標登録出願日 2007年(平成19年)2月14日 設定登録日 平成20年3月21日 以下、これらをまとめていうときは、「引用各商標」という。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり「EAU MEGA」の欧文字を横書きしてなるところ、構成前半の「EAU」の文字部分は、仏語で「水」の意味を有する語で、同じく後半の「MEGA」の文字部分は、仏語若しくは英語で「大きい、100万」の意味を有する語(接頭語)である。 ところで、本願の指定商品を取り扱う業界においては、英語のみならず、仏語も商標として採択・使用されている実情があることから、該商品との関係においては、仏語は親しまれた外国語であるといえるところ、本願商標の構成中の「EAU」は、「オーデコロン(eau de Cologne)」「オードトワレ(eaux de toilette)」のように商品名中にも使用されているとおり、一般需要者にもよく知られている語であるといえる。 そうとすると「EAU」の語は、仏語読みにならって「オー」と発音されるとみるのが相当であり、また「MEGA」の語も「メガ」と発音されるものである。 そうとすれば、本願商標は、構成文字に相当して「オーメガ」の称呼を生ずるものであり、かつ、特定の観念の生じない一種の造語を表したものと認められる。 一方、引用各商標は、別掲1ないし4のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「Ω」の記号若しくは「OMEGA」の欧文字から、それぞれ「オメガ」の称呼が生ずるものであり、また、引用各商標は、その商標権者(「オメガ エス アー」(スイス国ビエンヌ市在))が商品「時計」について使用し、著名となっている「OMEGA」の観念を生じるものと認められる。 そこで、本願商標より生ずる「オーメガ」と引用各商標より生ずる「オメガ」の称呼を比較するに、両者は長音を含む4音と3音の構成音数と中間における長音「ー」の有無に差異を有するものである。 そして前者は、「長音」を有することから「オー」と「メガ」の2音節風に称呼されるのに対して、後者は一気に「オメガ」と称呼されるものであり、両称呼の抑揚は著しく異なるものである。 そうとすると、4音及び3音からなる短い音構成においては、本願商標と引用各商標を一連に称呼した場合には、上記の称呼の抑揚の差異によって、その語調・語感が異なり、両者はそれぞれ相紛れるおそれはないものというべきである。 そして本願商標と引用各商標とは、それぞれの構成に照らして、外観において明確に区別し得る差異を有するものであり、また、本願商標が特定の観念を有しない造語であるのに対して、引用各商標は、引用商標権者が商品「時計」に使用する商標として取引者、需要者の間に広く認識された著名な商標であるから、観念において、本願商標と引用各商標とが相紛れるおそれはないと判断するのが相当である。 してみれば、本願商標と引用各商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当なものでなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別記】 |
審決日 | 2010-01-22 |
国際登録番号 | 0927260 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y03)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 八木橋 正雄 |
特許庁審判長 |
野口 美代子 |
特許庁審判官 |
岩崎 良子 佐藤 淳 |
商標の称呼 | オーメガ、メガ |
代理人 | 達野 大輔 |