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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服200722851 審決 商標
不服200833024 審決 商標
不服200721053 審決 商標
不服20097146 審決 商標
異議2008900364 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商4条1項7号 公序、良俗 登録しない X41
管理番号 1214588 
審判番号 不服2009-3220 
総通号数 125 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-05-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-02-12 
確定日 2010-03-17 
事件の表示 商願2008-3621拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「人財大学」の文字を横書きしてなり、第41類「管理者能力開発教育,新入社員・中堅社員自己開発教育,事業の管理者又は個人の業務遂行能力開発に関する知識の教授,技芸・スポーツ又は知識の教授に関する助言・相談及び指導,セミナー・研修会の企画・運営又は開催及びこれらに関する助言・指導又は情報の提供,教育研修・セミナーのための施設の提供及びこれに関する情報の提供,教育研修・セミナーのためのテキストの制作」を指定役務として、平成20年1月22日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、『本願商標は、その構成中に学校教育法によって規定されている「大学」の文字を有してなるものであるから、大学の設置の認可を受けていると認めがたい出願人が、これを商標として採択することは穏当でなく、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。』と認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審の判断
本願商標は、上記第1のとおり、「人財大学」の文字を書してなるところ、その構成中に、学校教育法に基づいて設置される「学術の研究および教育の最高機関」(広辞苑 第5版)を表すものとして親しまれている語である「大学」の文字を有すること明らかである。
ところで、学校教育法は、第1条において、「この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。」として、「学校」の範囲を法定している。
また、同法第135条第1項において、「専修学校、各種学校その他第1条に掲げるもの以外の教育施設は、同条に掲げる学校の名称又は大学院の名称を用いてはならない。」として、大学等の名称の使用の禁止を規定している。
さらに、本願商標の構成中「人財」の文字は、「じんざい」の当て字で、「財産としての人」程の意味を表す語として、広く一般に使用されており、また、大学等においては、例えば、「人財」を育成・養成するための講義、講座等を指称して、「人財育成(養成)講座」等と称して使用されている実情もあることが、別掲のとおり、新聞記事及びインターネット・ホームページの記載から窺える。
そうしてみると、請求人は、正規の手続によって「大学」の設置の認可を受けているものとは認め難く、また、上記したとおり「人財」の文字が使用されている実情を考慮すれば、請求人が、本願商標をその指定役務について使用した場合には、本願商標が、あたかも学校教育法に基づいて設置された「大学」という教育施設の名称を表示したものであって、かつそれらの役務がそのような教育施設によって提供されるかの如く一般世人をして誤信せしめるおそれがあるばかりでなく、学校教育制度に対する社会的信頼を失わせ、ひいては公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものといわざるを得ない。
なお、請求人は、学校教育法第135条は、大学設置の認可を受けていない者が「大学」の語を含む商標を「大学における教育」を指定役務とする場合に規制が掛かるものであり、「大学における教育」に関連する役務を含んでいない本願にあっては、当該学校教育法による規制が直ちに掛かるものでないことは明らかである旨主張する。
しかしながら、上記のとおり、学校教育法第135条は、「大学」等学校の名称は、同法により規定された以外の教育施設においては使用し得ないものであることを規定したものであって、役務に関しての「大学」等の名称の使用の禁止を規定するものではない。また、請求人は、前記主張の根拠をなんら示しておらず、本願商標については、その指定役務、すなわち、「大学における教育」を包含しない役務に使用した場合には、正規の手続によって「大学」の設置の認可を受けているものによって提供された役務であるかの如く一般世人を誤信せしめるものであるといわざるを得ないから、請求人の主張は採用できない。
また、請求人は、「大学」の文字を有する登録例を挙げ「本願商標も登録されるべきである。」旨主張するが、具体的事案の判断においては、過去の登録例等の判断に拘束されることなく検討されるべきものであるから、請求人のかかる主張も採用できない。
その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すことはできない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
(1)「産経新聞」(2009年12月15日付け、大阪朝刊8頁)
「『海外人財活用セミナー』あす開催」の見出しの下、「日本企業で海外人材の活用を促進しようと、近畿経済産業局などは16日午後3時から、大阪市北区のリーガロイヤルNCBで『海外人財活用セミナー』を開催する。外国人を積極採用している化学ベンチャー企業、ユニカル(大阪府羽曳野市)の小林真治社長や空調機器大手、ダイキン工業の人事担当者が講演。また、段ボールメーカーのレンゴーで働く外国人社員らが体験談を披露する。参加は無料。同セミナーは経済産業省、文部科学省が連携して平成19年度から実施しているアジア人財資金構想の一環。」の記載がある。

(2)「朝日新聞」(2009年11月25日付け、東京地方版/福島34頁)
「充電池開発、陰の主役 卓越起業家、日本代表に 東洋システム・庄司秀樹社長/福島県」の見出しの下、「信用を失わないこと。顧客からも、銀行からも、従業員からもで、いずれかを失ったらおしまい。もう一つは、若い人を育てること。人は財産であって材料でないという考えから、社内では『人財』という言葉を使っています」の記載がある。

(3)「毎日新聞」(2007年12月25日付け、中部朝刊20頁)
「げんき白書:ゲオ社長・吉川恭史さん/下」の見出しの下、「◇生き残りへ『人財』確保/◆社員は2108人(今年9月末現在)で、平均年齢は32歳です。まず元気がある、そしていつまでも若く活気のある会社でありたいですね。これからの課題は、やはり『人財(=人は財産の意)』の確保とその教育と思います。次世代ゲオを担う若い人たちの成長に期待しています。」の記載がある。

(4)「朝日新聞」(2007年11月26日付け、東京夕刊2頁)
「(窓・論説委員室から)従業員はコストか財産か」の見出しの下、「コストダウンや納期厳守が強く求められる下請(したう)け会社が、なぜここまで頑張(がんば)るのか。上手康弘(かみてやすひろ)社長は『従業員をコストと考えると、こんな取り組みはやれません。しかし、人は財産=人財と考えると話は一変するのです』と強調する。」の記載がある。

(5)「読売新聞」(2007年11月7日付け、大阪朝刊31頁)
「県、行革骨子案発表 職員530人削減へ 市町へ権限移譲も=香川
」の見出しの下、「骨子では『業務』『人財』『将来』の三つの戦略で改革を推進するとし、業務戦略では、職員の削減数を知事部局327人(10・5%)、県教委199人(2・2%)、県警4人(0・2%)と明記した。(略)人財戦略では、勤務成績を6月と12月に支給する勤勉手当に反映する仕組みを整備し、大学院進学や国際貢献活動への参加希望者を対象にした休業制度を導入。」の記載がある。

(6)「読売新聞」(2007年10月3日付け、大阪朝刊34頁)
「対話・適応能力を重視 企業求める正社員資質 07年版労働白書=大阪」の見出しの下、「同白書は今回、『次世代大阪産業を担う人財(じんざい)の創出』をテーマに、府内の企業約7650社に昨年11月、アンケートを実施した。」の記載がある。

(7)「毎日新聞」(2007年9月5日付け、地方版/青森20頁)
「県:人材育成・活用に産学官が協力 基本指針を策定 /青森」の見出しの下、「県内の厳しい経済・雇用情勢を打破しようと、県は人材を育成・活用するための基本指針『あおもりを愛する人づくり戦略・『人財』きらめく青森県』を策定した。今後は同指針に基づき、産学官が協力して長期的な視野で、地域づくりに必要なチャレンジ精神あふれる人材を育成する。基本理念は『ふるさとあおもりを愛し、ふるさとあおもりの元気をつくる人財の育成』。これまでの県の人材育成には、部局を超えた共通方針がなかった。今回の指針策定によって、各部局が連携して人材育成のための事業を展開できるようになるという。」の記載がある。

(8)「産経新聞」(2007年8月15日付け、大阪夕刊7頁)
「【人を育てる企業が活きる】スキルレベル一覧表 サカタインクス」の見出しの下、「◆育成計画明確にして人材を人財に/すべて人の問題だった。TPMは言い換えれば人材を人財に変える教育訓練活動。世界三大インキメーカーになるには世界で通用する人財の育成が不可欠と考え、一人ひとりの育成計画を明確にして望まれる人づくりを目指した」の記載がある。

(9)「Wikipedia」のサイトの「人材」の項目中に、「『じんざい』に様々な漢字をあてて、細かなニュアンスを伝える場合がある。/人材/一般的な表記。企業活動上での人的な『材料』との考えを示したもの。/人財/技能等を習得し、長期にわたり企業を支え、利益をもたらしてきた人のこと。」の記載がある。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E6%9D%90)

(10)「@IT/atmarkIT」のサイト中「あなたは人財、人在、それとも“人罪”!?」のタイトルの下、「会社にとって、なくてはならない人(=人財)なのか、ただいるだけの人(=人在)なのか、それとも必要ない人(=人罪)であるのか。経営者にせよ社員にせよ、こうした意識改革をすることが必要である」の記載がある。
(http://www.atmarkit.co.jp/news/200310/25/ibm.html)

(11)「日本アイ・ビー・エム・サービス株式会社」のサイト中「『人財』と研修制度」のタイトルの下、「『人財』とは/お客様により良いサービスを提供するということは、社員一人一人が高いスキルを持ち、そのスキルを発揮することによって成り立ちます。つまり、『人は財産』=『人財』なのです。ISC-Jが考える『人財』とは、技術だけが優れた人でなく、自ら成長していける人、です。」の記載がある。
(http://www-06.ibm.com/jp/iscj/recruit/education.html)

(12)「経済産業省」のサイトの「経済産業省が取り組む『アジア人財資金構想』について」のタイトルの下、「経済産業省及び文部科学省では、我が国企業に就職意志のある、能力・意欲の高いアジア等の留学生に対し、奨学金や人材育成から就職支援までの一連の事業を通じ、産業界で活躍する専門イノベーション人材の育成を促進する『アジア人財資金構想』を実施しています。」の記載がある。
(http://www.meti.go.jp/policy/asia_jinzai_shikin/index.html)

(13)「特定非営利活動法人 沖縄知の風 事務局」のサイトに、「金融×IT/人財育成講座のご案内」の記載がある。
(http://chinokaze.jp/kinyu&it-meioudai.html)

(14)「香川大学」のサイトに、「『日本の食の安全』人財育成プログラム」のタイトルの下、「事業の目的/本事業は、経済産業省と文部科学省の共同事業としてはじまった『アジア人財資金構想』(実践留学生育成教育事業、専門留学生育成教育事業)として、香川大学は、冷凍食品を扱う日本企業や海外展開する日系食品企業とコンソーシアムを形成し、『日本の食の安全』の観点から、作物の育成・収穫・加工・流通・販売に至るまで総合的に食の安全に必要な能力を体系的に身につけ、日本語能力や日本文化を正しく理解した優秀な国際人、且つ経営感覚を身につけた企業幹部となりうる人材を育成することを目的に、事業を実施しています。」の記載がある。
(http://www.ag.kagawa-u.ac.jp/asiajinzai/outline.html)

(15)「東京大学総括プロジェクト機構知的資産経営総括寄付講座事務局」のサイトの「知的資産経営総括寄付講座/Intellectual Asset-Based Management Endowed Chair」のタイトルの下、「人財育成/School」の記載がある。
(http://www.iam.dpc.u-tokyo.ac.jp/school/index.html)

(16)「米沢鷹山大学」のサイト中、「平成21年度米沢鷹山大学まちづくり人財養成講座の様子/米沢鷹山大学まちづくり人財養成講座とは」の記載がある。
(http://yozan.educ.yonezawa.yamagata.jp/jinzai/jinzai09.html)

(17)「東北大学 高度イノベーション博士人財育成センター/ILP Innovative Leaders Platform」のサイトの「Vision 実社会で活躍できる高度技術経営人財の育成」のタイトルの下、「『高度技術経営人財』とは/熱い思いを持ち、高度専門知識、実務応用力、人間力を兼ね備えた『わかる・できる・うごける』博士人財のこと」の記載がある。
(http://www.ilp.tohoku.ac.jp/modules/koudo/index.php?content_id=1)

(18)「立命館大学 情報理工学部」のサイトの「2.『産学連携による実践的ITマネージメント人財育成プログラム』の概要と特色」のタイトルの下、「このプログラムの目標は、日本とアジア諸国の架け橋となる優れたITマネージメント人財、すなわち、技術経営(MOT)の能力を有する高度なIT技術者を育成することにあります。」の記載がある。
(http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/ise/asia/sub.htm)

(19)「東京工科大学」のサイトの「平成20年度〔アジア人財資金構想〕高度専門留学生育成事業『次世代のグローバルコンテンツブリッジ人財の実践教育」の概要』のタイトルの下、「このたび、東京工科大学が提案した『次世代のグローバルコンテンツブリッジ人財の実践教育』が、経済産業省・文部科学省が実施する『アジア人財資金構想』高度専門留学生育成事業の平成20年度新規事業として採択されました。本学では、『次世代のコンテンツブリッジ人財育成』のために、日本のコンテンツ産業に興味あるアジア圏の有能な学生を募集します。」の記載がある。
(http://www.teu.ac.jp/asia_human_resource/010784.html)

(なお、文字の下線は当合議体が線引きしたものである。)

審理終結日 2010-01-15 
結審通知日 2010-01-18 
審決日 2010-02-01 
出願番号 商願2008-3621(T2008-3621) 
審決分類 T 1 8・ 22- Z (X41)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 泉田 智宏 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 小川 きみえ
豊瀬 京太郎
商標の称呼 ジンザイダイガク、ジンザイ 
代理人 越智 隆夫 
代理人 加藤 伸晃 
代理人 本宮 照久 
代理人 岡部 正夫 
代理人 臼井 伸一 

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