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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X10 |
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管理番号 | 1212950 |
審判番号 | 不服2009-8631 |
総通号数 | 124 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-04-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-04-22 |
確定日 | 2010-03-09 |
事件の表示 | 商願2008- 8067拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「RADspeed safire」の文字を標準文字で表してなり、第10類「X線撮影装置」を指定商品として、平成20年2月6日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同年9月29日付け手続補正書により、第10類「医療用X線撮影装置」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4566523号商標(以下「引用商標」という。)は、「SAPPHIRE」及び「サファイア」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成12年9月5日登録出願、第10類「眼内レンズ埋め込み器具,その他の医療用機械器具」を指定商品として、同14年5月10日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「RADspeed safire」の文字を標準文字で表してなるところ、「RADspeed」と「safire」の各文字部分の間に一文字分の間隔があり、「RAD」の文字が大文字で、他が小文字で表されているという差異があるものの、これを構成する各文字は、同じ書体で表され、外観上まとまりよく一体に表されているものである。そして、本願商標を構成する上記各文字は、観念において個別に着目される語とは認められないものであり、本願商標の構成全体から生じる「ラドスピードサファイア」の称呼も、格別冗長といえるものではない。 ところで、請求人の提出に係る資料によれば、本願指定商品「医療用X線撮影装置」は、1台数億円という高価な商品であり、購入に当たっては入札方式が採用されていることがうかがい知れるものであることから、その取引者、需要者も医療という限定された分野の中でもさらに細心の注意を払って商取引に当たるという特殊な取引の実情を有する商品であるといえる。 してみると、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成全体をもって、特定の観念を生じない一体不可分の造語を表したものとして認識し、把握するとみるのが相当である。 そうとすると、本願商標からは、「ラドスピードサファイア」の称呼のみを生じるものと判断するのが相当である。また、仮に、本願商標が、「safire」の文字部分に着目される可能性があるとしても、上記の取引の実情を考慮すれば、該文字部分から生じる称呼のみによって本願指定商品の商取引が行われるとは言い難い。 他方、引用商標は、前記2のとおり、「SAPPHIRE」及び「サファイア」の文字を上下二段に横書きしてなるところ、該文字に相応して「サファイア」の称呼及び「宝石の一種であるサファイア」の観念を生ずるものと認められる。 してみれば、本願商標より生じる「ラドスピードサファイア」の称呼と引用商標より生じる「サファイア」の称呼は、「ラドスピード」の音の有無の差異を有するから、称呼において相紛れるおそれのある類似の商標ということはできず、また、両商標は外観において明らかに相違し、観念においては比較することはできない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2010-02-23 |
出願番号 | 商願2008-8067(T2008-8067) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X10)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 原田 信彦 |
特許庁審判長 |
小林 由美子 |
特許庁審判官 |
酒井 福造 大島 勉 |
商標の称呼 | ラドスピードサファイア |
代理人 | 喜多 俊文 |
代理人 | 江口 裕之 |