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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 X16
審判 一部申立て  登録を維持 X16
審判 一部申立て  登録を維持 X16
管理番号 1211532 
異議申立番号 異議2009-900184 
総通号数 123 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-03-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-05-25 
確定日 2010-01-18 
異議申立件数
事件の表示 登録第5206053号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5206053号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録異議申立てに係る登録第5206053号商標(以下「本件商標」という。)は、「LOVE CLOVER」の欧文字を横書きした構成からなり、平成20年6月3日に登録出願、第16類「紙類,紙製包装用容器,型紙,印刷物,写真立て,文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤」を指定商品として、同20年12月25日に登録査定、同21年2月20日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の(ア)ないし(エ)の登録商標を引用し、本件商標の指定商品中「型紙,事務用又は家庭用ののり及び接着剤」については、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきであると申立て、その理由の要点を次のとおり述べて、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証(枝番号を含む。)を提出している。
(1)引用商標
(ア)登録第4090782号商標(以下「引用商標1」という。)は、「CloverLove」の欧文字を横書きし、平成8年7月11日に登録出願、第16類「型紙,事務用又は家庭用ののり及び接着剤」及びその他の第16類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同9年12月12日に設定登録されたものである。
(イ)登録第1201362号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(1)のとおり、「クロバー」の片仮名文字と「Clover」の欧文字とを2段に書し、当該「クロバー」の片仮名文字の左側に、クローバーと認められる図形を、茎の部分が「Clover」の欧文字に重なるように描いてなるものであり、昭和47年7月28日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同51年5月24日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成18年4月5日に、第8類「アイロン(電気式のものを除く。),糸通し器,チャコ削り器」、第14類「貴金属製針箱」、第16類「型紙,裁縫用チャコ」、第20類「ししゅう用枠」、第21類「アイロン台,霧吹き,こて台,へら台」及び第26類「編み棒,裁縫箱,裁縫用へら,裁縫用指抜き,針刺し,針箱(貴金属製のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(ウ)登録第4686452号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(2)のとおり、「クロバー」の片仮名文字と「Clover」の欧文字とを2段に書し、当該「クロバー」の片仮名文字の左側に、クローバーと認められる図形を、茎の部分が「Clover」の欧文字に重なるように描いてなるものであり、平成14年9月19日に登録出願、第1類「のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」、第3類「かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり」、第8類「アイロン(電気式のものを除く。),糸通し器,チャコ削り器」、第14類「貴金属製針箱」、第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,型紙,裁縫用チャコ,手芸・裁縫の図案や線を布に転写するためワックスあるいはワックス状物質等に顔料を混入したものを表面に塗布して成る手芸・裁縫用用紙」、第20類「ししゅう用枠」、第21類「アイロン台,霧吹き,こて台,へら台」、第26類「編み棒,裁縫箱,裁縫用へら,裁縫用指抜き,針刺し,針箱(貴金属製のものを除く。)」並びにその他の第1類ないし第12類、第14類、第16類ないし第28類、第30類、第31類及び第33類ないし第45類に属する商標登録原簿記載の商品又は役務をその指定商品又は指定役務として、同15年6月27日に設定登録され、その後、指定役務については、商標登録の取消し審判により、指定役務中、第39類「鉄道による輸送、車両による輸送、船舶による輸送、航空機による輸送、貨物のこん包、寄託を受けた物品の倉庫による保管」、第40類「義肢又は義歯の加工(医療用材料の加工を含む)」及び第44類「美容、理容、医業、医療情報の提供、健康診断、歯科医業、調剤」について取り消すべき旨の審決がされ、同21年4月9日にその確定審決の登録がされたものである。
(エ)登録第4269860号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(3)のとおり、「クロバー」の片仮名文字と「Clover」の欧文字とを2段に書し、当該「クロバー」の片仮名文字の左側に、クローバーと認められる図形を、茎の部分が「Clover」の欧文字に重なるように描いてなるものであり、平成9年12月26日に登録出願、第16類「型紙,事務用又は家庭用ののり及び接着剤」及びその他の第16類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同11年5月7日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1ないし引用商標4をまとめていうときは、「引用商標」という。
(2)引用商標の周知・著名性について
申立人は、手芸・裁縫用品の専門・総合メーカーであり、「Clover」及び「クロバー」の文字並びにクローバーの葉の図形を、自社の業務を表すものとして60年以上にわたって継続的に使用してきた。
さらに、昭和33年には、「クロバー」の文字を自社の商号の一部として使用し、当該マークを含みクローバーの葉をモチーフとした引用商標をハウスマークとして、自社製品に継続して使用してきた。
その結果、引用商標及び「Clover」の文字は、「手芸・裁縫用品」を取り扱う業界において、申立人の業務を表すものとして周知・著名となっている。
(3)商標法第4条第1項第11号について
ア 引用商標1との類否
本件商標は、「LOVE」と「CLOVER」の語からなるところ、両語の間に特段意味上の繋がりは見出せず、また全体として特定の熟語的意味合いを有するものではなく、「愛・クローバー」程度の観念を生ずる。視覚上も分離して看取されるものである。一方、引用商標1も「Clover」と「Love」の語からなるところ、同様に全体として特定の熟語的意味合いを有するものではなく、「クロバー・愛」程度の観念を生ずる。このように両商標は「LOVE」と「CLOVER」両語の組み合わせからなるところ、それぞれが一連の熟語的意味合いを有する語句として別個独立の観念をもって一般に親しまれているとは言えないため、観念上の明確な差異により音節の前後を正確に理解し、記憶することもできない。よって、取引者、需要者が時と処を異にして両商標に接するときは、いずれが前節あるいは後節であったかを判別することが極めて困難であると言える。よって、本件商標と引用商標1は称呼及び観念上互いに紛れるおそれがある類似の商標である。
イ 引用商標2ないし引用商標4との類否
本件商標は、全体として意味上の繋がりを見出せるものではない。外観上も「LOVE」と「CLOVER」とは一文字分の空白を置いて書されているため、視覚上も両語は分離され得るものである。そして、異議申立てにかかる指定商品である「手芸・裁縫用品」の商品分野における引用商標の周知性も勘案すると、本件商標を必ずしも一体ものとして捉えなければならない理由は見出せず、したがって本願商標に接した需要者が「CLOVER」の文字部分のみに着目し、「クロバー」なる称呼にて取引に資することがないということもできない。
(4)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、手芸・裁縫用品について申立人を表示するものとして、需要者間に広く知られた引用商標と同じ綴りからなる「CLOVER」を含み、その指定商品も申立人の業務分野である手芸・裁縫用具である。
してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、本件商標に接した需要者は、引用商標を連想、想起し、申立人若しくは申立人と何らかの関連性を有する者の業務にかかる商品であるかのように商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(5)商標法第4条第1項第19号について
異議申立人は、過去にも本件商標の商標権者に対し、「CLOVER」を構成中に含み、その指定商品が第26類の裁縫・手芸用品に関連する登録につき異議申立を行っているが、これら異議事件においては引用商標の著名性が認定されたうえ、混同が生ずるおそれありとして申立にかかる商品の登録を取り消す旨の決定がなされている。
商標権者は、かかる異議決定を知った上で、本件商標を登録出願しており、このような商標権者の行為には、故意に出所混同を生じさせるか若しくは引用商標が有する出所表示機能を希釈させようとする不正の意図があったと推認せざるを得ない。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 引用商標1との類否について
本件商標は、「LOVE CLOVER」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成文字は、同書、同大で外観上まとまりよく一体的に表されてなるものであり、また、本件商標全体から生ずる「ラブクローバー」の称呼も、格別冗長でなく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標は、その構成中「LOVE」の文字が「愛」の意味を有し、「CLOVER」の文字が「クローバー」の意味を有する語(ともに「プログレッシブ英和中辞典」:株式会社小学館)であって、これよりは、「愛のクローバー」という程の意味合いを看取させるものである。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「ラブクローバー」の称呼が生じるものであり、「愛のクローバー」の観念を生ずるものである。
他方、引用商標1は、「CloverLove」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成中の「Clover」及び「Love」の各文字は、ほぼ隙間なく、同書、同大で一連に表されたものであるから、外観上一体的に認識、把握されるものである。そして、「Clover」の語が前半にある場合、その構成からは直ちに特定の語義を看取し得ない造語とみられるものというのが相当である。
そうとすると、引用商標1は、その構成文字に相応して「クローバーラブ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。
そこで、本件商標と引用商標1の類否について検討すると、両商標は、それぞれ「LOVE」及び「CLOVER」と「Clover」及び「Love」の文字を有するものの、その構成において、明らかな差異があり、外観において紛れるおそれはないものといわなければならない。
そして、称呼においては、本件商標と引用商標1とは、その音構成を全く異にするものであるから、称呼上類似するものとはいえない。
さらに、観念においては、引用商標1は、特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから、本件商標とは比較することができない。
してみれば、本件商標は、引用商標1と外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
イ 引用商標2ないし引用商標4との類否について
本件商標は、「LOVE CLOVER」の欧文字からなるところ、上記アのとおり、その構成文字は、同書、同大で外観上まとまりよく表されてなるものであるから、外観上一体的に認識、把握されるものであって、本件商標全体から生ずる「ラブクローバー」の称呼も、格別冗長でなく一連に称呼し得るものである。
加えて、本件商標「LOVE CLOVER」の前半に表された「LOVE」の文字部分を取捨したうえで、後半の「CLOVER」の文字部分のみが分離・抽出されて、それに相応した称呼及び観念をもって商取引に資されるとみるべき特段の事情も見いだすことができない。
してみれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して「ラブクローバー」の称呼のみを生ずるものであり、「愛のクローバー」の観念を生ずるというのが相当である。
一方、引用商標2ないし引用商標4は、別掲(1)ないし(3)のとおり、いずれも、「クロバー」の片仮名文字と「Clover」の欧文字とを2段に書し、当該「クロバー」の片仮名文字の左側に、クローバーと認められる図形を、茎の部分が「Clover」の欧文字に重なるように描いてなるものであるから、その構成中「クロバー」の片仮名から「クロバー」称呼を生じ、また、「クローバー」と認められる図形と「Clover」欧文字から「クローバー」の称呼及び「クローバー」の観念を生ずるものである。
そうすると、本件商標から生ずる「ラブクローバー」の称呼と引用商標2ないし引用商標4から生ずる「クロバー」及び「クローバー」の称呼とを比較しても、両者は、冒頭の「ラブ」の相違する音の有無において、判然と聴別し得るものである。
また、「クローバー」の観念を生じる引用商標2ないし引用商標4と「愛のクローバー」の観念を生じる本件商標とは、その観念を異にし、明確に区別することができるものである。
さらに、本件商標と引用商標2ないし引用商標4とは、それぞれの構成に照らして、外観においては相違するものである。
したがって、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標2ないし引用商標4に類似する商標であるということはできないものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標は、手芸・裁縫用品の分野において、申立人に係る前記商品を表示する商標として、本件商標の登録時はもとより登録出願時には、既に、取引者、需要者の間で広く知られるに至っていたと認めることができる。
しかし、前記(1)で認定したとおり、本件商標と引用商標とは別異の商標であるから、引用商標が手芸・裁縫用品の分野において周知性、著名性を有している点を考慮に入れてみても、本件商標を指定商品に使用した場合、本件商標の登録時はもとより登録出願時において、これに接する商取引者、需要者をして引用商標を連想、想起して、その商品が申立人又は申立人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品と誤認するとはいい難く、商品の出所について混同を生ずるおそれはなかったといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するとはいえない。
(3)商標法第4条第1項第19号該当性について
前記(1)で認定したとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標である。
また、本件事件と申立人が挙げる過去の異議決定の事件とは全く別の事件であるから、当該過去の異議決定の事件の存在をもって、商標権者の行為に不正の意図があったと推認することはできない。
さらに、申立人の提出に係る証拠によっては、本件商標が不正の目的をもって使用をするものであるとの理由を見いだすこともできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するとはいえない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別 掲
(1)引用商標2

(2)引用商標3

(3)引用商標4


異議決定日 2009-12-24 
出願番号 商願2008-42542(T2008-42542) 
審決分類 T 1 652・ 222- Y (X16)
T 1 652・ 262- Y (X16)
T 1 652・ 271- Y (X16)
最終処分 維持  
前審関与審査官 内藤 順子 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 鈴木 修
井出 英一郎
登録日 2009-02-20 
登録番号 商標登録第5206053号(T5206053) 
権利者 株式会社カミオジャパン
商標の称呼 ラブクローバー 
代理人 藤本 昇 
代理人 寺田 花子 
代理人 勝見 元博 
代理人 田中 光雄 
代理人 鮫島 睦 
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