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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X41
管理番号 1211392 
審判番号 不服2009-6711 
総通号数 123 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-03-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-03-30 
確定日 2010-02-12 
事件の表示 商願2008-19077拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、第41類「幼稚園・小学校・中学校・高等学校等における教育,語学の教授,海外留学準備講座における知識の教授及びその他の知識の教授,幼稚園・小学校・中学校・高等学校教育・語学・海外留学準備講座に関するセミナーの企画・運営又は開催,幼稚園・小学校・中学校・高等学校等における教育に関する電子出版物の提供,語学の教授に関する電子出版物の提供,海外留学準備講座における知識の教授に関する電子出版物の提供及びその他の電子出版物の提供,幼稚園・小学校・中学校・高等学校等における教育に関する書籍の制作,語学の教授に関する書籍の制作,海外留学準備講座における知識の教授に関する書籍の制作及びその他の書籍の制作,幼稚園・小学校・中学校・高等学校等における教育に関するビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),語学の教授に関するビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),海外留学準備講座における知識の教授に関するビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)及びその他の教育用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」を指定役務とし、平成20年3月13日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。
(1)登録第4623036号商標(以下「引用商標1」という。)は、「MST」の欧文字を標準文字で表してなり、平成13年11月9日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、平成14年11月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第5074688号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2に示すとおりの構成よりなり、平成18年12月27日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、平成19年8月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(以下、一括していうときは「引用商標」という。)

3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、青色で縁取られた円形内の中央に「m」の文字をモチーフにしたと思しきものと「?」(波線)とを結合させた図形、その下段に「ST」の欧文字を配し、かつ前記文字の「T」の文字の右下部に「東京」の文字を縦書きで配してなるところ、その構成中「東京」の文字部分は、地名を表す語であり、役務の提供場所を認識させるにすぎないものであるから、それ自体が独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るとはいい難いものである。
しかして、その構成中、「m」をモチーフとした図形部分と「ST」の文字部分とは、図形部分が顕著に表されている上、二段に書されていることから、視覚上分離して看取されるばかりでなく、ほかにこれらが一体不可分のものとして看取、把握しなければならない特段の事情も見出せないものであるから、それぞれ独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。
そして、その構成中、図形部分が、仮に「m」の文字をモチーフにしていると看取される場合があるとしても、特定の文字を表したものと直ちに想起することはできず、むしろ、一種のモノグラム風の図形を表したものと認識、理解されるものというべきである。
そうとすると、本願商標は、その構成文字全体から生じる「エスティートウキョウ」の称呼及び「ST」の文字部分から生じる「エスティー」の称呼のみが生ずると認められ、観念については、特定の意味合いを有しない一種の造語として看取されるというのが相当である。
他方、引用商標1は、「MST」の欧文字を書してなり、また、引用商標2は、別掲2に示すとおり、やや図案化してなる「MST」の欧文字を書してなるものであるから、それぞれの構成文字に相応して「エムエスティー」の称呼が生ずるものと認められ、観念については、特定の意味合いを有しない一種の造語として看取されるというのが相当である。
そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標はそれぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有し、さらに観念については、両商標とも特定の観念を生じない一種の造語というべきものであるから、観念上も比較することはできない。
してみれば、外観、称呼及び観念を総合的に考察すると、両商標が取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等は大きく異なるというべきであり、これらを同一又は類似の役務に使用した場合においても、役務の出所について誤認混同を生ずるおそれはないというべきである。
そうすると、両商標は、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。
したがって、本願商標より、「エムエスティー」の称呼を生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)

(色彩については、原本参照)

別掲2(引用商標2)


審決日 2010-02-01 
出願番号 商願2008-19077(T2008-19077) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X41)
最終処分 成立  
前審関与審査官 板谷 玲子 
特許庁審判長 佐藤 達夫
特許庁審判官 久我 敬史
小田 昌子
商標の称呼 エムエステイトーキョー、エムエステイ 
代理人 吉田 芳春 

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