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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X35364245
審判 全部申立て  登録を維持 X35364245
審判 全部申立て  登録を維持 X35364245
管理番号 1210107 
異議申立番号 異議2009-900161 
総通号数 122 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-02-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-05-07 
確定日 2010-01-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第5200188号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5200188号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5200188号商標は、別掲1のとおりの構成からなり、平成19年11月7日に登録出願され、第35類、第36類、第42類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として平成21年1月30日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の(1)ないし(8)のとおりである。なお、いずれも現に有効に存続するものであり、これらを総称するときは、単に「引用商標」という。
(1)登録第4083582号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2(1)のとおり
登録出願日:平成8年1月19日
設定登録日:平成9年11月21日
指定役務 :第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(2)登録第4679329号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲2(2)のとおり
登録出願日:平成12年6月13日
(優先権主張:1999年12月14日、米国)
設定登録日:平成15年6月6日
指定役務 :第35類、第36類、第38類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(3)登録第4807835号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲2(3)のとおり
登録出願日:平成11年6月3日
設定登録日:平成16年10月8日
指定役務 :第35類、第36類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(4)登録第4807834号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲2(4)のとおり
登録出願日:平成11年6月3日
設定登録日:平成16年10月8日
指定役務 :第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(5)登録第4807833号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:別掲2(5)のとおり
登録出願日:平成11年6月3日
設定登録日:平成16年10月8日
指定役務 :第35類、第36類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(6)登録第4807832号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成:別掲2(6)のとおり
登録出願日:平成11年6月3日
設定登録日:平成16年10月8日
指定役務 :第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(7)登録第4780781号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成:別掲2(7)のとおり
登録出願日:平成12年2月10日
設定登録日:平成16年6月25日
指定役務 :第16類、第36類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(8)登録第4357033号商標(以下「引用商標8」という。)
商標の構成:別掲2(8)のとおり
登録出願日:平成10年11月6日
(優先権主張:1998年6月5日、米国)
設定登録日:平成12年1月28日
指定役務 :第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務

3 登録異議申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、本件商標の登録は、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし第14号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標とは、いずれも「イートレード」の称呼が生ずるものであるから、両者は称呼において類似し、また、その指定役務も同一又は類似のものである。
(2)標法第4条第1項第10号について
本件商標は、申立人の業務に係る役務を表示する商標として広く知られている引用商標と同一又は類似の商標であり、申立人の提供する役務と同一又は類似の役務について使用するものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして広く一般に知られていることから、これと類似する本件商標がその指定役務に使用された場合、申立人の業務に係る役務と混同を生ずるおそれがある。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標は、別掲1に示すとおり、商標全体が灰色の輪郭線によって囲まれた、全体として一体的に表された幾何図形内に、記号と文字とを配した構成からなるものである。
そして、左側の輪郭線で囲まれた円形図形内には、濃紺地に白色で上下反対を向いた矢印の如き図形と、その中央部に白色で「e」の如き文字が表されているところ、2つの矢印と「e」の文字とは共に同色で表され、円形図形としてみても一体的に表されたものとみるのが相当であるから、ここから直ちに「e」の文字だけを認識するものとはいい難いというべきである。
また、右側の輪郭線で囲まれた横長図形内の上段には「TRADE」の欧文字を、下段には「SAFE」の欧文字が表されてなるところ、たとえ、下地の色が白色とオレンジ色で異なり、また、両文字が二段書きされているとしても、各文字をゴシック体で読み易く表し、かつ、共に各文字の語頭と語尾の文字だけをやや大きく表してなる統一された構成態様からすれば、「TRADE」及び「SAFE」の文字部分を一体的に捉え、これより生ずる「トレードセーフ」の称呼をもって取引にあたるものとみるのが自然である。
他方、引用商標は、それぞれの構成に照らし、いずれも「イートレード」の称呼を生ずるほか、引用商標6は「イートレードジャパン」の、引用商標7は「イートレードポイント」の、引用商標8は「イートレードエクスプレス」の各称呼を生ずるものといえる。
そこで本件商標と引用商標との類否を検討するに、本件商標から生ずる「トレードセーフ」の称呼と、引用商標から生ずる「イートレード」、「イートレードジャパン」、「イートレードポイント」又は「イートレードエクスプレス」の各称呼とは、構成音数を異にするばかりでなく、「セーフ」の音と「イー」の音の差異、さらに「ジャパン」、「ポイント」又は「エクスプレス」の各音の有無という顕著な差異を有することにより、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感・音調が明らかに異なり、明瞭に区別することができるものである。
そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上、判然と区別し得る差異を有するものである。
さらに、本件商標は、全体として親しまれた既成の観念を有する事象・事物を表したものともいえないから、観念上、引用商標とは比較すべくもない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない、非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)商標法第4条第1項第10号該当性について
申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標中の「イー・トレード」、「E*TRADE」又は「E-Trade」の各文字が、申立人の略称として使用され、フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」にも搭載されていることが認められるものの、「イートレード」の文字は「Electronic Trading(電子商取引)」の略称として、また、「オンライントレード」の通称の一つとしても知られているものであることが認められる。
そして、前記「イー・トレード」、「E*TRADE」又は「E-Trade」の標章は、具体的な使用態様、使用役務、使用期間、使用規模、宣伝広告の事実が必ずしも明らかでないばかりでなく、申立人も述べるように、申立人は、平成20年に日本での事業展開を中止していること、また、上記意味合いの「イートレード」にも通じ、それ自体が自他役務の識別力が強い語ともいえないことなどからすると、これら標章が申立人の業務に係る役務を表示する商標として、我が国において取引者・需要者の間に広く認識されているものとはいい難いものである。
加えて、引用商標が申立人の業務に係る役務を表示する商標として、我が国において取引者・需要者の間に広く認識されていると認めるに足る証拠もない。
さらに、上記標章と引用商標とは、社会通念上同一といえるものであるから、上記(1)と同様、本件商標と上記標章とは非類似のものというべきである。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号に該当するものではない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
上記(2)のとおり、引用商標をはじめ、「イー・トレード」、「E*TRADE」又は「E-Trade」の各標章は、申立人の業務に係る役務を表示する商標として我が国において取引者・需要者の間に広く認識されているものとはいえないし、本件商標と引用商標とは、非類似であって、別異のものである。
かかる事情の下において、本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者が、引用商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはないものというべきであり、該役務が申立人又は申立人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1 (本件商標)

(色彩については原本参照のこと。)

別掲2
(1)(引用商標1)

(2)(引用商標2)

(色彩については原本参照のこと。)

(3)(引用商標3)

(4)(引用商標4)

(5)(引用商標5)

(6)(引用商標6)

(7)(引用商標7)

(8)(引用商標8)



異議決定日 2009-12-17 
出願番号 商願2007-113457(T2007-113457) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (X35364245)
T 1 651・ 25- Y (X35364245)
T 1 651・ 271- Y (X35364245)
最終処分 維持  
前審関与審査官 矢代 達雄 
特許庁審判長 佐藤 達夫
特許庁審判官 野口 美代子
小川 きみえ
登録日 2009-01-30 
登録番号 商標登録第5200188号(T5200188) 
権利者 株式会社TradeSafe
商標の称呼 イイトレードセーフ、トレードセーフ、トレード、セーフ 
代理人 深見 久郎 
代理人 向口 浩二 
代理人 竹内 耕三 
代理人 豊崎 玲子 
代理人 森田 俊雄 

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