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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X32
管理番号 1209937 
審判番号 不服2009-9345 
総通号数 122 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-02-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-04-30 
確定日 2010-01-05 
事件の表示 商願2007-115215拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第32類「ミネラルウォーターその他の清涼飲料」を指定商品とし、平成19年11月14日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、拒絶の理由に引用した登録第4556370号商標(以下「引用商標」という。)は、「ホッとスプリング」の文字を横書きしてなり、平成13年5月16日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年4月5日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の取消し審判により、商標登録を取り消す旨の審決がされ、平成21年11月25日にその審判の確定登録がされているものである。

3 当審の判断
本願商標は、別掲に示すとおり、白抜きで大きく表した「KANNON」の欧文字と、その右下に同じく白抜きで小さく表した「hot spring」の欧文字と、1文字ごとに上下にずらして筆書体で大きく表した「観音温泉」の漢字と、その左上にやや小さく右上がりに表した「飲める」の文字を配してなるところ、その構成中「hot spring」の文字部分は、「温泉」を意味する英語(株式会社小学館発行 ランダムハウス英和大辞典)として親しまれているところ、温泉水が浴用のみならず、飲料用としても用いられていることからすれば、その指定商品「ミネラルウォーターその他の清涼飲料」との関係において、該文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないか、または極めて弱い部分といわざるを得ない。
してみれば、本願商標は、その構成中「hot spring」の文字部分を捉えて、該文字部分より生ずる「ホットスプリング」の称呼をもって、独立して取引に資されることはないというのが相当である。
また、「KANNON」と「hot spring」とから構成される欧文字部分は、筆書体で表された「観音温泉」の文字部分を英語表記したものとみるのが自然である。
そうとすると、本願商標は、欧文字部分の構成全体に相応して、「カンノンホットスプリング」の一連の称呼が生ずるほか、筆書体で表された「飲める観音温泉」の文字部分に相応して「ノメルカンノンオンセン」の称呼及び「観音温泉」の文字部分に相応して「カンノンオンセン」の称呼を生ずるものと認められ、また、観念については「観音温泉」又は「飲める観音温泉水」程の観念を認識させるものである。
他方、引用商標は、「ホッ」の片仮名文字、「と」の平仮名文字及び「スプリング」の片仮名文字を結合して一連に「ホッとスプリング」と横書きしてなるところ、たとえ、その構成文字に相応して「ホットスプリング」の称呼が生じるとしても、特定の意味合いを有しない一種の造語として看取されるというのが相当であるから、特定の観念を認識させるものではない。
してみれば、本願商標と引用商標は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、また、称呼については、両商標は、その音数、音質において、著しい差異を有するものであるから、それぞれ一連に称呼するときは、その語調・語感を異にし、互いに聴別し得るものである。
さらに、観念については、本願商標より「観音温泉」又は「飲める観音温泉水」程の観念を生ずるのに対し、引用商標が特定の観念を生じない一種の造語というべきものであるから、観念上も両商標を比較することはできない。
そうすると、両商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。
したがって、本願商標より、「ホットスプリング」の称呼を生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標が称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
なお、引用商標の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、商標登録を取消す旨の審決が確定し、その確定審決の登録が前記2に記載のとおりにされているものである。
その他、政令で定める期間内に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標)


審決日 2009-12-16 
出願番号 商願2007-115215(T2007-115215) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X32)
最終処分 成立  
前審関与審査官 福島 昇 
特許庁審判長 佐藤 達夫
特許庁審判官 小田 昌子
久我 敬史
商標の称呼 カンノンホットスプリング、ノメルカンノンオンセン、カンノン、ホットスプリング、スプリング、カンノンオンセン 
代理人 佐々木 功 
代理人 川村 恭子 

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