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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を維持 X032932 |
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管理番号 | 1208412 |
異議申立番号 | 異議2009-900132 |
総通号数 | 121 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2010-01-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2009-04-10 |
確定日 | 2009-11-16 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5194736号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5194736号商標の指定商品中、登録異議の申立てに係る指定商品についての商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5194736号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成20年5月30日に登録出願、第3類、第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年11月18日に登録査定、同21年1月9日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由(要点) (1)登録異議申立人の引用する商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する国際登録第669366号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、2007(平成19)年2月23日に国際商標登録出願(事後指定)、第3類、第9類、第14類、第18類及び第25類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同20年9月12日に設定登録されたものである。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、数字及び記号「60+」と片仮名「シックスティプラス」とを二段書きに記載してなる商標であり、引用商標は、「SIXTY」の欧文字を楕円形で囲んだ態様の商標である。 「化粧品、せっけん、香料類」の取引業界では、数字の「60」から「シックスティ」と称呼する場合も多々生ずるものと考えられる。また、「60」の後に「十」が付してあるが、「60」に何かを追加するという意味を想起させるだけで、「60」自体の観念に変化を与えるものではない。 してみると、本件商標の称呼及び数字「60」の観念は、「化粧品、せっけん、香料類」の取引現場においては、引用商標の「SIXTY」と出所の混同を生じ得るほどに類似するものというべきである。 そして、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似するものである。 したがって、本件商標は、その指定商品中の第3類「化粧品,せっけん類,香料類,化粧用コットン」について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によりその登録は取り消されるべきである。 3 当審の判断 本件商標は、別掲(1)のとおり、「60」の数字と「+」の記号とを大きく横書きし、その上部に「シックスティプラス」の片仮名文字をやや小さく横書きした構成からなるところ、これを構成する上段及び下段の各文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさ、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表現されており、下段に表された「60+」の読みを特定したものと無理なく理解される上段の片仮名文字から生ずる「シックスティプラス」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、たとえ、構成中の「+」の記号が「加えること、加算すること」等を意味するものであるとしても、かかる構成においては、登録異議の申立てに係る指定商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから、むしろ、「60+」及び「シックスティプラス」の各文字は、構成全体をもって特定の観念を生じない一体不可分の造語として認識し把握されるとみるのが自然であり、ほかに、商品の数量表示又は商品の規格、型式を表すための記号、符合として一般に用いられている数字の一類型といえる「60」の文字部分のみを分離抽出すべき特段の理由は見いだせない。 そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「シックスティプラス」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じない造語というべきである。 してみれば、本件商標から「シックスティ」及び「60」の文字部分も独立して認識されることを前提に、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼及び観念において類似するものとする申立人の主張は採用できない。 また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観についても判然と区別し得る差異を有するものであり、ほかに、両商標が登録異議の申立てに係る指定商品について、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるという特殊な取引の実情も見いだせない。 以上のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 (1)本件商標 (2)引用商標 |
異議決定日 | 2009-10-29 |
出願番号 | 商願2008-40882(T2008-40882) |
審決分類 |
T
1
652・
262-
Y
(X032932)
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最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 石井 千里 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
田村 正明 末武 久佳 |
登録日 | 2009-01-09 |
登録番号 | 商標登録第5194736号(T5194736) |
権利者 | 株式会社ファンケル |
商標の称呼 | シックスティプラス、ロクジュープラス、ロクゼロプラス |
代理人 | 明石 昌毅 |