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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X03
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない X03
管理番号 1206754 
審判番号 不服2009-339 
総通号数 120 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-12-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-01-05 
確定日 2009-10-26 
事件の表示 商願2007- 23656拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「Ocean Placenta」の文字を横書きしてなり、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成19年3月19日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、その指定商品中『化粧品』との関係において、その原材料として既に用いられている鮭の卵巣外皮から抽出した成分の意味を表わす『Ocean Placenta』の文字を書してなるものであるから、これをその商品に使用するときは、取引者、需要者は、原材料として鮭の卵巣外皮から抽出した成分の『オーシャンプラセンタを用いた商品』と理解するにすぎず、本願商標は、単に商品の品質を表示するものであり、自他商品の識別標識としての機能を有しないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを行ったところ、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成21年6月10日付けで証拠調べの結果を通知した。

4 職権証拠調べに対する請求人の対応
前記「証拠調べ通知」に対して、所定の期間を指定して意見を申し立てる機会を与えたところ、請求人からは、何らの意見がない。

5 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「Ocean Placenta」の文字を横書きしてなるところ、その構成中「ocean」の文字は、「海洋、海洋の」等の意味を有する英語として親しまれており、また、「placenta」の文字は、「胎盤」の意味を有する英語である。
そして、前記3証拠調べ通知によれば、本願指定商品中「化粧品」をはじめいわゆる健康食品等を取り扱う業界においては、豚や馬等の哺乳動物の胎盤から抽出した栄養素を「プラセンタ」と称して、商品の原料として使用しており、また、近時に哺乳動物以外の動物や植物に由来するもの(例えば、鮭の卵巣膜や海草等)も「プラセンタ」と称して商品の原料として使用している実状にある。
さらに、前記通知中(6)ないし(17)のように、化粧品、せっけん類等の原材料として、鮭の卵巣膜や海草等のような海洋に由来するプラセンタを「海洋性プラセンタ」、「オーシャンプラセンタ」又は「Ocean Plasenta」と称している事実が認められる。
そうとすれば、本願商標全体から「海洋に由来するプラセンタ」の意味を極めて容易に理解させるというのが相当であるから、これをその指定商品中、例えば「鮭の卵巣膜や海草から抽出したプラセンタを原材料とする化粧品・せっけん類」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と認識、把握するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たす商標とは認識し得ないというべきであり、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
証拠調べ通知の内容

1「Ocean Placenta」及び「オーシャンプラセンタ」の各文字に関して行った職権による証拠調べによれば、以下の事実が認められる。
(1)「ocean」の文字が有する意味。
「大洋、海洋、大洋の、海洋の」
(2)「Placenta」の文字が有する意味。
「[動物]胎盤、[植物]胎座」
(出典は何れも「小学館ランダムハウス英和大辞典 株式会社小学館発行」。)
(3)「スノーデン、カプセル製剤を開発、牛由来のプラセンタエキス」の見出しのもと、「スノーデンは、牛由来プラセンタエキスのピュアカプセルを開発、今月末から販売を開始する。プラセンタとは、女性だけが持つ組織、胎盤のこと。」との記事(2000.10.12 化学工業日報 5頁)。
(4)「日本ハム、『P-プラセンタエキス』にヒト肌水分量向上効果を確認」の見出しのもと、「プラセンタとは、胎盤のことで、中国では古来から、ヒトの胎盤が不老長寿の妙薬として珍重されていた。現在でも、胎盤から抽出したエキス『プラセンタエキス』が、美容効果や肝機能改善効果を有するとされ、美容食品や化粧品などに広く利用されている。」との記事(2006.08.28 日本食糧新聞)。
(5)「美健夢楽」のウェブサイトにおいて、「■プラセンタという言葉」の項に、「プラセンタは英語で胎盤という意味です。しかし健康食品や化粧品で『プラセンタ』と呼んでいるのは胎盤そのものではなく、胎盤から細胞分裂を促進する成長因子(グロースファクタ)や他の栄養素を抽出したものことです。」との記載(http://qt82.com/)。
(6)「メディカルケアフーズ」のウェブサイトにおいて、「Q プラセンタの原料には種類がありますか?」の項に、「A 原料は哺乳動物の『胎盤』で、サプリメントや化粧品で広く利用されているのは、豚由来の原料です。(中略)他にも、馬、羊、鮭、医薬品ではヒト由来の原料があります。」の記載及び「Q 海洋性プラセンタとは何ですか?」の項に、「A 鮭の卵巣膜を原料にして製造されたものを『海洋性プラセンタ』と呼んでいるようです。」との記載(http://www.mcf-shop.com/free_9_29.html)。
(7)「livedoorBlog」のウェブサイトにおいて、「ピュアジュレ プラセンタとアルブチンの化粧水 180ml」の項に、「商品説明文『ピュアジュレ プラセンタとアルブチンの化粧水 180ml』は、アマモから抽出した海洋性プラセンタとアルブチンを配合した化粧水です。」との記載(http://化粧水.biz/archives/51082698.html)。
(8)「あんか通販」のウェブサイトにおいて、「モテ顔になるための必需品 男性専用基礎ローション」の項に、「海洋性プラセンタ(海草アマモ)」の項に、「プラセンタは動物性のイメージが強くありますが、それとは違います。アマモは海藻ではなく海草の一種です。」との記載(http://www.anka28.com/altimal-1.html)。
(9)「ケンコーコム」のウェブサイトにおいて、「ピネダ石鹸 15g」の項に、「商品説明『ピネダ石鹸 15g』は、海洋性プラセンタ、ヒアルロン酸、セラミド、リピジュアなどを配合し、丹精こめて作られた洗顔石鹸です。」及び「成分 アマモエキス」との記載(http://www.kenko.com/product/item/itm_8825529072.html)。
(10)「特定非営利活動法人 日本サプリメント評議会」のウェブサイトにおいて、「海洋性プラセンタ」の項に、「・総合評価 美を追求する人にとってプラセンタはもはやメジャーともいえる素材ですが、プラセンタの種類にまでこだわっていますか?『海洋性プラセンタ』で使われている原料は、希少性のある鮭の卵巣膜を精製したプラセンタ。」との記載(http://www.supplement.or.jp/products/select/192)。
(11)「楽天市場」のウェブサイトにおいて、「海洋性プラセンタ配合サプリ『アンビジュ』【送料無料・手数料無料】 0605PUP10JU」の項に、「プラセンタの使用方法 プラセンタは、化粧品に使用されているほか、サプリメント(カプセル、ドリンク)として使用されています。主たる原料としては、人間又は動物の胎盤が使用されています」との記載と共に、由来、使用部位、概要を項とする表中に、それぞれ、「『海洋性』、『卵巣膜』、『鮭の卵巣膜を精製して作られる。現在は、希少性も高い。今後、化粧品・サプリメントに使用されると思われる。』」との記載(http://www.rakuten.co.jp/tmplan/672775/708953/870745/)。
(12)「楽天市場」のウェブサイトにおいて、「レバンテSPコンク」の項に、「世界初配合となる海洋由来成分『オーシャンプラセンタ』贅沢成分をたっぷり配合したLevante春の新商品!」との記載及び成分中に「サケ卵巣外皮加水分解抽出液」との記載(http://www.rakuten.co.jp/kanojo-j/757167/817854/)。
(13)「楽天市場」のウェブサイトにおいて、「海洋性プラセンタ100mg配合 オーシャンコラーゲンex5000」の項に、「当店イチオシ☆ なんといってもオーシャンプラセンタが100mg!」及び「素材紹介」の項に、「オーシャンプラセンタ 海洋性の『プラセンタ様物質』=SOP サーモンオリバーペプチド(SOP)の原料は『卵巣外皮』です。」との記載(http://www.rakuten.co.jp/miyazakisizenkan/)。
(14)「YAHOO!ショッピング」のウェブサイトにおいて、「プラオーシャン 10本セット 今ならヒアルロン酸ドリンク10本サービス!!」の項に、「日本初、鮭プラセンタ(SOP)を配合した画期的ドリンクです。従来の豚プラセンタと違い抜群の吸収率を誇り、飲んだ方からも大変ご好評の声を頂いております。」及び「日本初、オーシャンプラセンタ(SOP)を配合したドリンクです。」との記載(http://store.shopping.yahoo.co.jp/styleup/sa0001.html)。
(15)「Pimbeche」のウェブサイトにおいて、「インテンシブアイクリーム」の項に、「世界初!!【オーシャンプラセンタ】を原液配合 世界初のサケから抽出した海洋由来のオーシャンプラセンタを採用。動物由来と比べはるかに安全性に優れ、且つチロシナーゼ活性阻害効果とSOD活性が高い成分(約3倍)です。」との記載(http://www.pimbeche.co.jp/information_eyecream.php)。
(16)「株式会社トレジャーオブネット」のウェブサイトにおいて、「VENUSPROMOTE ビーナス・プロモート」の項に、「そんなあなたに効果的な成分はこんなにあります。(成分をクリックすると簡単な説明ページにジャンプします♪)『サーモン・オリバー・ペプチド』」との記載(http://treasure-of-net.co.jp/)及び「サーモン・オバリー・ペプチド(鮭卵巣外皮加水分解物)別名オーシャンプラセンタともいい、鮭の筋子からイクラを作った時に残る卵巣外皮が原料となっています。」との記載(http://treasure-of-net.co.jp/free_9_5.html)。
(17)美容液を紹介するウェブサイトにおいて、「Ocean Placenta Serum」の項に、「Ingredients:100% Ocean Placenta」との記載(http://www.theferrelonspa.com/detail.php?ID=40)。

2 以上の事実からすれば、本願商標は「Ocean Placenta」と書してなるところ、その構成中「ocean」の文字は、「海洋、海洋の」等の意味を有する英語として親しまれており、「placenta」の文字は、「胎盤」の意味を有する英語である。
ところで、化粧品やいわゆる健康食品等を取り扱う業界においては、豚や馬等の哺乳動物の胎盤から抽出した栄養素を「プラセンタ」と称して、商品の原料として使用しており、また、近時に哺乳動物以外の動物や植物に由来するもの(例えば、鮭の卵巣膜や海草等)も「プラセンタ」と称して商品の原料として使用している実状にある。
さらに、前記(6)ないし(17)のように、鮭の卵巣膜や海草等のような海洋に由来するプラセンタを「海洋性プラセンタ」、「オーシャンプラセンタ」又は「Ocean Plasenta」と称している事実が認められる。
そうとすれば、本願商標全体から「海洋に由来するプラセンタ」の意味を極めて容易に理解させるというのが相当であるから、これをその指定商品中、例えば「鮭の卵巣膜や海草から抽出したプラセンタを原材料とする化粧品・せっけん類」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質、原材料を表示したものと認識、把握するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を有する商標とは認識し得ないというべきであり、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。


審理終結日 2009-08-26 
結審通知日 2009-08-28 
審決日 2009-09-09 
出願番号 商願2007-23656(T2007-23656) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X03)
T 1 8・ 272- Z (X03)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 神田 忠雄 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 瀧本 佐代子
岩崎 安子
商標の称呼 オーシャンプラセンタ、オーシャン、プラセンタ 
代理人 福島 三雄 
代理人 向江 正幸 
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