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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 009
管理番号 1206642 
審判番号 取消2008-300799 
総通号数 120 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-12-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2008-06-25 
確定日 2009-10-13 
事件の表示 上記当事者間の登録第3231619号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第3231619号商標(以下「本件商標」という。)は、「D.A.S.」の文字を横書きしてなり、平成5年6月14日に登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,救命用具,拡声機械器具,音声音量調節器,その他の音声周波機械器具,映像周波機械器具,テープレコーダー用テープ,ビデオテープ,マイクロホン,増幅器,その他の電気通信機械器具,録音済み磁気カード・磁気シート及び磁気テープ,その他のレコード,メトロノーム,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。),データ処理装置,その他の電子応用機械器具及びその部品,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用または選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,鉄道用信号機,火災報知機,盗難警報器,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防艇,消防車,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク」を指定商品として、平成8年12月25日に設定登録され、その後、同20年7月14日に本件審判の請求の登録がなされたものである。

2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中、「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,拡声機械器具,音声音量調節器,その他の音声周波機械器具,映像周波機械器具,テープレコーダー用テープ,ビデオテープ,マイクロホン,増幅器,その他の電気通信機械器具,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。),データ処理装置,その他の電子応用機械器具及びその部品,消防艇,消防車」の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、参考1を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、請求人の調査した限りにおいては、少なくとも、本件審判請求日前3年以内に日本国内において、その指定商品中、「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,拡声機械器具,音声音量調節器,その他の音声周波機械器具,映像周波機械器具,テープレコーダー用テープ,ビデオテープ,マイクロホン,増幅器,その他の電気通信機械器具,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。),データ処理装置,その他の電子応用機械器具及びその部品,消防艇,消防車」(審決注:「磁器ディスク・磁器テープ」とあるのは誤記と認める。)のいずれにも使用されていない。
(2)答弁に対する弁駁
請求人は、被請求人の答弁に対して何ら弁駁するところがない。

3 被請求人の答弁
被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。
(1)本件商標の使用事実
ア 使用商標
・使用の態様1:「D.A.S.」
・使用の態様2:別掲(1)(以下「使用商標1」という。)
・使用の態様3:別掲(2)(以下「使用商標2」という。)
・使用に係る商品:「スピーカー」
イ 使用者
・住所:神奈川県川崎市麻生区白山4-1-1-915
・名所:株式会社ブントレック
ウ 使用時期
本件商標は、少なくとも本件審判請求の予告登録日から遡及すること3年、すなわち、遅くとも2005(平成17)年7月10日以降、現在に至るまで継続的に使用されてきた。
エ 使用者の使用場所
神奈川県川崎市麻生区白山4-1-1-915
(2)本件審判請求が棄却されるべき理由
ア 本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において取消に係る指定商品のうち、「その他の音声周波機械器具」の範疇に属する「スピーカー」について使用されていたものであるから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものではない。
イ 使用商標と本件商標の同一性
被請求人は、商品「スピーカー」について、本件商標をリーフレット中に「The D.A.S. Compact series・・・」や「・・・the D.A.S.products line...」のように表示して使用している(乙第1号証)。
また、乙第2号証ないし乙第7号証で示す使用商標1及び2は、「D.A.S.」の欧文字を単に背景図形上に配しただけであり、「D.A.S.」の文字が出所標識であると無理なく認識することができるものである。また、商標の使用は、商標を付する対象に応じて、適宜、変更を加えて使用することがむしろ通常であり、さらに、前記使用商標1及び2からその構成態様中の欧文字部分「D.A.S.」に相応した「デイエイエス」の称呼が生じ、これは、本件商標から生ずる「デイエイエス」と同一の称呼であることを考慮すれば、使用商標1及び2は、本件商標と社会通念上同一の商標ということができる。
ウ 商標権者と使用者の関係
被請求人は、拡声装置を製造する会社D.A.S.AUDIO S.A.(以下「D.A.S.社」という。)の創業者である(乙第6号証)。また、創業後間もなく、D.A.S.社は、同社の製造する商品に本件商標を付して使用するようになり、今日に至っている。被請求人が創業者であり、D.A.S.社は創業者が興した会社の関係にあることから、D.A.S.社は、被請求人の有する本件商標の使用につき許諾を受けていると考えて差し支えない。
D.A.S.社は、株式会社ブントレック(以下「ブントレック社」という。)に、使用商標1及び2を付した「スピーカー」を輸出している(乙第2号証及び乙第3号証)。なお、使用商標1及び2を付した「スピーカー」は、シンガポールに所在するDAS AUDIO Asia Pte.Ltd.(以下「D.A.S.Asia社」という。)からブントレック社に輸出される場合もある(乙第4号証)。
D.A.S.Asia社は、D.A.S.社のグループ会社であり、同社製品の販売会社である(乙第6号証及び乙第8号証)。したがって、D.A.S.社同様D.A.S.Asia社も被請求人の有する本件商標の使用につき許諾を受けていると考えて差し支えない。
使用商標1及び2を付した商品「スピーカー」を日本で販売しているブントレック社は、日本の法人であり、本社を神奈川県川崎市に有している(乙第9号証)。ブントレック社は、被請求人から本件商標の使用許諾を受けていると考えられるD.A.S.社から直接、又はD.A.S.Asia社を経由して、輸入販売を行う正規販売代理店の一つであるので、本件商標を使用できる立場にある。したがって、使用者に対して、被請求人から通常使用権の許諾があったものとみるのが相当である。
エ 各証について
使用商標1又は2が日本国内において継続的に使用されていることは、乙各号証に示された以下の事実により明白である。
(a)2005(平成17)年12月20日付けインボイス(乙第2号証)に記載された品番「FACTOR-5W」の商品は、乙第6号証にある「Factor series」の「スピーカー」の一であり、カタログ上の品番とインボイスの品番は一致している。
(b)2006(平成18)年6月5日付けインボイス(乙第3号証)に記載された品番「FACTOR-5W」の商品は、乙第6号証にある「Factor series」の「スピーカー」の一であり、カタログ上の品番とインボイスの品番は一致している。
(c)2008(平成20)年5月16日付けインボイス(乙第4号証)に記載された品番「FACTOR-5」の商品は、乙第5号証又は乙第6号証にある「Factor series」の「スピーカー」の一であり、カタログ上の品番とインボイスの品番は一致している。また、使用者のカタログ中の品番「FACTOR-5」の「スピーカー」であり、互いに品番は一致している(乙第7号証)。
なお、使用者は、東京にあった営業所を本社(川崎市)へ移転したため、乙第2号証及び乙第3号証に記載された荷受人の住所は、使用者の元東京営業所の住所となっている。

4 当審の判断
(1)被請求人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
ア D.A.S.社は、被請求人によって1970年代始めに設立された外国法人であり、また、D.A.S.Asia社は、D.A.S.社の関連会社であることが認められる(乙第6号証及び乙第8号証)。
イ D.A.S.社に係ると認められるカタログの写し(乙第6号証)には、使用商標2が表示されるとともに、「Factor series」として、スピーカー現物写真が掲載されており、「MODEL」として、「Factor 5W」が表示され、その仕様が記載されている。
なお、このカタログの作成日、頒布日を示す表示は見当たらない。
ウ D.A.S.社からブントレック社への2005(平成17)年12月20日付け及び2006(平成18)年6月5日付けインボイスの写し(乙第2号証及び乙第3号証)には、いずれも使用商標2が表示されており、「Model」の欄には、スピーカーとして品番「FACTOR-5W」が記載されている。
なお、上記各インボイスによれば、ブントレック社は、東京都小金井市在の法人であることが認められる。
エ D.A.S.Asia社からブントレック社への2008(平成20)年5月16日付けインボイスの写し(乙第4号証)には、使用商標1が表示されており、「Item」の欄には、スピーカーとして品番「FACTOR-5W」が記載されている。
なお、上記インボイスによれば、ブントレック社は、神奈川県川崎市に所在することが認められる。
(2)被請求人の主張及び上記(1)の認定事実によれば、以下のとおり判断するのが相当である。
ア カタログ(乙第6号証)に掲載されたスピーカーの品番及びインボイス(乙第2号証ないし乙第4号証)に記載されたスピーカーに係る品番は、「FACTOR-5W」が共通のものと認められることから、上記インボイスに記載のスピーカーは、上記カタログに掲載されたものと同一と推認される。
そして、インボイス(乙第2号証ないし乙第4号証)に記載された日付けは、いずれも、本件審判の請求の登録前3年以内に該当するものである。
イ 本件商標は、前記1のとおり、「D.A.S.」の文字からなるところ、該文字は、特定の語義を有しない造語と認められるものであり、これより「デイエイエス」の称呼が生ずるものである。
一方、上記(1)において使用を認定した使用商標1及び2は、それぞれ別掲(1)及び(2)のとおり、いずれも「D.A.S.」の文字と幾何図形との組み合わせからなるところ、これらは不離に融合したものというよりも、装飾的図形を背景として「D.A.S.」の文字を表示した標章として認識されるものであり、該「D.A.S.」の文字自体が独立して自他商品の出所識別標識としての機能を果たすとみるのが相当である。
そうすると、使用商標1及び2は、その構成中の「D.A.S.」の文字に相応して「デイエイエス」の称呼を生じるものであり、該文字も特定の語義を有しない造語と認められる。
してみると、本件商標と使用商標1及び2とは、いずれも、「デイエイエス」の称呼を同じくし、「D.A.S.」の文字においてその綴りを同じくするものであり、別異の観念を生じない造語であるから、使用商標1及び2は、本件商標と社会通念上同一の商標ということができる。
ウ 使用商標1及び2の使用に係る商品「スピーカー」は、本件取消請求に係る指定商品中の「電気通信機械器具」に包含される商品である。
エ 被請求人の関連法人であるD.A.S.社及びD.A.S.Asia社は、黙示か口頭に拠るかは明らかでないとしても、被請求人から本件商標についての使用権を許諾された者(通常使用権者)と認めるのが相当である。
なお、ブントレック社が本件商標の使用を許諾された者であるとの被請求人の主張は、これを裏付ける的確な証拠を見いだすことができない。
オ 上記通常使用権者によるインボイス(乙第2号証ないし乙第4号証)に使用商標1及び2を付する行為は、商標法第2条第3項第8号の「商品に関する取引書類に標章を付して頒布する行為」に該当するというべきであり、同法第50条第2項本文の「登録商標の使用」に該当するものである。
(3)以上によれば、本件通常使用権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件取消請求に係る指定商品中の「電気通信機械器具」の範疇に属する「スピーカ」について本件商標と社会通念上同一の商標を使用したと優に推認することができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
(1)使用商標1


(2)使用商標2


審理終結日 2009-05-19 
結審通知日 2009-05-22 
審決日 2009-06-03 
出願番号 商願平5-58688 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (009)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小林 由美子岩本 和雄 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 末武 久佳
田村 正明
登録日 1996-12-25 
登録番号 商標登録第3231619号(T3231619) 
商標の称呼 デイエイエス 
代理人 高田 泰彦 
代理人 田中 光雄 
代理人 渡辺 志穂 
代理人 塩谷 信 
代理人 黒瀬 雅志 
代理人 宮城 和浩 
代理人 寺田 花子 
代理人 吉武 賢次 
代理人 鮫島 睦 
代理人 勝見 元博 
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