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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X25
審判 全部申立て  登録を維持 X25
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管理番号 1205372 
異議申立番号 異議2009-900066 
総通号数 119 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2009-11-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-02-16 
確定日 2009-09-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第5180213号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5180213号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5180213号商標(以下「本件商標」という。)は、「Cali Ranchwear」の文字を標準文字としてなり、平成20年4月15日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同年11月14日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第5127657号商標(以下「引用商標1」という。)は、「CALI GEAR」の文字を標準文字としてなり、平成19年8月6日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成20年4月11日に設定登録されたものである。
同じく国際登録第954759号商標(以下「引用商標2」という。)は、「CALI BITS」の文字を書してなり、平成20年1月31日(国際登録の日)に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成21年7月31日に設定登録されたものである。
(2)理由の要点
本件商標は、下記のアないしオにより、その登録を取り消されるべきものである。
ア 商標法第4条第1項第11号該当
本件商標と引用商標1及び2は、要部「Cali」及び「CALI」において、その称呼及び外観が近似しており、相互に混同を生ずる程度に相紛らわしい類似の商標である。また、指定商品も互いに抵触するものである。
イ 商標法第4条第1項第10号該当
本件商標と引用商標1は、商標及び指定商品の一部が類似する。引用商標1は、履物について、本件商標の出願前からにおいて国内外の需要者の間に広く認識されている商標である。
ウ 商標法第4条第1項第15号該当
引用商標1は、本件商標の出願時において、日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標となっており、本件商標は、著名な引用商標1の一部を含んでおり、類似しないとしても相互に相紛らわしいといえ、申立人の業務に係る商品等と混同を生ずるおそれがある商標であり、また、申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品等であると誤認・混同するおそれがある。
エ 商標法第4条第1項第19号該当
引用商標1は、本件商標の出願時において日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標となっており、本件商標は引用商標1と類似する商標である。また、引用商標1の著名性を勘案すれば、本件商標は、引用商標1の著名性にフリーライドする意思で使用されるものであり、また、引用商標1の著名性が希釈化されるといえる。
オ 商標法第4条第1項第7号該当
引用商標1に類似する本件商標を使用することは、引用商標1の著名性にフリーライドする意思で使用されるものであり、また、引用商標1の著名性の希釈化を招くものである。
よって、本件商標は、社会公共の利益に反し、又は社会一般の道徳観念に反するものであり、国際信義に反する商標である。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、「Cali Ranchwear」の文字からなるものである。そして、「ranch」が「牧場」、「wear」が「衣服」の意を有する英語であるとしても、「Ranchwear」が特定の意味合いを表す語として親しまれている文字であると認め得る証拠はなく、また、当該文字が、被服等の業界において、商品の品質等を表示するもとして、普通に使用されている実情があるとも認められない。
しかして、本件商標は、同じ書体で一体的に構成されており、構成中「Cali」の文字部分のみが殊更に強く印象され記憶されて、取引に資されるとすべき特段の事情は見出せず、また、構成全体に相応した「カリランチウエア」の称呼も、淀みなく一連に称呼し得るものである。
したがって、本件商標は、構成全体が一連の造語として看取され、「カリランチウエア」の称呼のみが生ずるものというのが相当である。
一方、引用商標1は、同じ書体、同じ大きさで表された「CALI GEAR」の文字に相応して「カリギア」の称呼が生じ、特定の観念を生じさせないものというのが相当であり、また、引用商標2は、その構成文字「CALI BITS」に相応して「カリビッツ」の称呼が生じ、特定の観念を生じさせないものというべきである。
しかして、本件商標の称呼「カリランチウエア」と引用商標1及び2から生じる称呼「カリギア」あるいは「カリビッツ」とをそれぞれ対比しても、相違する音数及び相違する各音の音質の差異によって、互いに相紛れることなく区別し得るものである。
また、本件商標と引用商標1及び2とは、外観構成において明らかに相違し、観念においては比較することができないものであるから、外観上及び観念上相紛れるおそれはない。
してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標1及び2に類似する商標ということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当について
申立人提出の証拠によれば、「CALI GEAR」が申立人に係る商品「履物」を表示する商標として、「カリギア」の称呼のもと、一連の商標として相当程度使用されていることが窺えるところである。しかし、全証拠によるも、その構成中の「CALI」部分をもって、その需要者の間に広く認識されるに至っていたとは認められず、また、「CALI」や「Cali」あるいは「カリ」が独立して、本件商標の出願時に、申立人に係る商品を表示する商標として、その需要者の間に広く認識されるに至っていたと認めることはできないものである。
そして、本件商標は、引用商標1及び2に類似する商標と認められないこと前記(1)のとおりであり、また、上記のとおり、「CALI」や「Cali」が需要者間に広く認識されるに至った商標である等の事情も認められないから、本件商標の構成文字中に「Cali」が含まれているとしても、本件商標は、引用商標1や申立人に係る商品と関連付けられることなく別異の出所を表示する標章として看取されるものというべきである。
してみれば、本件商標の出願時及び登録時に、本件商標を指定商品に使用しても、需要者が申立人に係る引用商標1を想起し連想して、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く誤信するとはいえず、商品の出所について混同するおそれがあるものとすることはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当ない。
(3)商標法第4条第1項第10号、同第19号該当について
本件商標が引用商標1及び2に類似する商標と認められないこと、「CALI」や「Cali」が需要者の間に広く認識されている商標である等の事情が認められないこと、前記(1)及び(2)のとおりである。
してみれば、本条項の他の要件の充足について論及するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第19号に該当するものとは認められない。
(4)商標法第4条第1項第7号該当について
本件商標は、その構成自体において、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標でないことは明らかである。
また、申立人提出の全証拠を総合しても、本件商標が、引用商標1に依拠し、これを剽窃して出願したなど、その出願の経緯において著しく社会的妥当性を欠くものがあったり、引用商標1にフリーライドする意思で使用され、また、引用商標1の希釈化を招くものであると認め得る的確な証左は見出せない。
してみれば、本件商標は、社会公共の利益に反し、又は社会一般の道徳観念に反するものであったり、国際信義に反する商標であると認めることはできないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
(5)まとめ
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2009-08-26 
出願番号 商願2008-29412(T2008-29412) 
審決分類 T 1 651・ 22- Y (X25)
T 1 651・ 222- Y (X25)
T 1 651・ 262- Y (X25)
T 1 651・ 271- Y (X25)
T 1 651・ 252- Y (X25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 山田 正樹 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 井出 英一郎
鈴木 修
登録日 2008-11-14 
登録番号 商標登録第5180213号(T5180213) 
権利者 株式会社トレードウインド
商標の称呼 カリランチウエア、キャリランチウエア、ランチウエア、カリランチ、キャリランチ 
代理人 柳生 征男 
代理人 中田 和博 
代理人 青木 博通 
代理人 足立 泉 
代理人 神蔵 初夏子 

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