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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X09 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X09 |
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管理番号 | 1205174 |
審判番号 | 不服2008-29122 |
総通号数 | 119 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-11-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-11-14 |
確定日 | 2009-10-09 |
事件の表示 | 商願2007-92414拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ナノバナジウム」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第9類「蓄電器(「電気通信機械器具」に属するものを除く。),乾電池,湿電池,蓄電池,光電池」を指定商品として、平成19年8月28日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『ナノバナジウム』の文字を標準文字で表示してなるところ、その構成中『ナノ』の文字は、『10億分の1を意味する接頭語』として知られ、近時、ナノテクノロジー(超微細技術)が各種商品に広く応用されている実情にあり、『バナジウム』の文字は、鉱物中にある希有元素の一つであり、金属加工の分野をはじめとした幅広い分野に広く使用されている物質の一つであり、近時、このバナジウムの持つ、環境負荷が少なく発電効率も良いという性質に着目し、燃料電池用の水素吸蔵合金や電解液に応用されている実情も認められるから、これより全体として『(ナノテクノロジーを応用して)ナノレベルで微粒子化したバナジウムを(例えば、燃料電池用の水素吸蔵合金や電解液等に)使用している商品』程度の意味を認識させるにとどまるものと認める。そうとすると、本願商標をその指定商品中、上記の意味に照応する商品に使用するときは、単に商品の品質、機能、構造等を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「ナノバナジウム」の片仮名文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「ナノ」の文字は「10億分の1を意味する接頭語」として、また、「バナジウム」の文字は、「鉱物中にある希有元素の一つ」として、それぞれ知られているものである。 しかし、本願商標は、これらの文字を同じ書体、同じ大きさ、等間隔で、外観上まとまりよく一体的に表してなるものであるから、これよりは直ちに原審説示の如き意味合いを看取させるとはいい難く、加えて、これに接する取引者、需要者が、その指定商品についての品質を直接的かつ具体的に表示したものとして理解するものともいい難い。 そして、当審において職権をもって調査するも、本願商標が、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表示するものとして、取引上、普通に採択、使用されている事実を発見できなかった。 してみれば、本願商標は、構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識されるものとみるのが相当であるから、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2009-09-29 |
出願番号 | 商願2007-92414(T2007-92414) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(X09)
T 1 8・ 272- WY (X09) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大塚 正俊、薩摩 純一 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
石田 清 杉本 克治 |
商標の称呼 | ナノバナジウム |
代理人 | 大房 孝次 |
代理人 | 谷山 尚史 |