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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y25 |
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管理番号 | 1203809 |
審判番号 | 取消2008-301031 |
総通号数 | 118 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-10-30 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2008-08-11 |
確定日 | 2009-08-31 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4860959号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第4860959号商標の商標登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4860959号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成16年8月24日に登録出願、第25類「履物」を指定商品として、平成17年4月28日に設定登録されたものである。 そして、本件審判の請求の登録は、平成20年8月25日にされたものである。 2 請求人の主張 請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁の理由を要旨次のように述べた。 (1)請求の理由 本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 (2)弁駁の理由 被請求人の提出した上段及び中段の写真には、「KAFER」(「A」の文字にはウムラウト記号が付されている。以下、これを省略して表す。)をデザイン化してなる文字が表された箱と、やや不鮮明であるが靴底に「KAFER」とおぼしき文字が表された靴が写され、下段の写真には、「KAFER」をデザイン化してなる文字が表された箱と、同様にデザインされた「KAFER」とおぼしき文字が表されたタグが付けられた靴が写されている。 しかし、これらの商品を販売しているのが、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者であることの証明が一切されておらず、その販売が審判の請求の登録前3年以内に行われたことの証明も一切されていない。 写真に写された箱には、変形、変色、角の擦れが見られ、しかも、靴は中古品と思えるものである。被請求人が過去に商品の販売を行っていたとしても、その販売は、審判の請求の登録よりも3年以上前に終了していると思われ、中古品を見つけ出して写真を撮った可能性が疑われる。 3 被請求人の答弁 被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由及び弁駁に対する答弁の理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証を提出した。 (1)答弁の理由 現在も、本件商標を利用した商品を販売継続中であり、本件商標の有効期間までは、商品の販売を継続して行う。 (2)第2答弁の理由 被請求人は、ここ3年以内には本件商標を使用した製品の製造は行っていないが、3年以前に製造した製品が手元にあることは事実である。この製品に関しては、引き続き販売努力を継続しているとこである。 また、詳細は調査中であるが、過去において販売をした製品が、お得意先様の各店舗の店頭にはまだ在庫として残っており、この商品は販売されていくものと思われる。 4 当審の判断 (1)商標法第50条の規定による商標登録の取消審判の請求があったときは、被請求人が、その審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについて登録商標の使用をしていることを証明しない限り、又は登録商標の使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消しを免れない(同条第2項)。 そこで、商標権者(被請求人)が、請求に係る指定商品について、本件商標の使用をしているか否かについて検討する。 (2)被請求人の提出した証拠(乙第1号証)によれば、以下の事実が認められる。 ア 乙第1号証には、上中下段に3葉の写真が示されている。そして、上段の写真においては、靴の包装箱に黒色の靴(ただし、左右の靴の形状は異なっている。)が立てかけてあり、その包装箱の上蓋には、「K」、「F」及び「R」の文字を太字で表し、「A」と「E」の各文字を籠字風に表した「KAFER」(以下「本件使用商標」という。)の文字が表示されている。 また、中段の写真においては、上段のものと同様の包装箱に上記とは別の黒色の靴が立てかけてあり、その包装箱の上蓋には、本件使用商標が表示されている。 さらに、下段の写真においては、上段のものとは異なる靴の包装箱の上に茶色の靴がのせてあり、その靴の横に付されたタグ及び包装箱の上蓋に本件使用商標が表示されている。 イ 乙第1号証の写真には、いずれにおいても、撮影時期を示す表示等はなく、また、本件商標の使用をした者を特定する表示も見当たらない。 (3)本件商標は、別掲に示すとおりの構成からなり、やや図案化した「Kafer」(「a」の文字にはウムラウト記号が付されている。)の文字からなるものである。 一方、本件使用商標は、本件商標とその書体や図案化の程度が異なるものではあるが、同じ綴りの欧文字「KAFER」を表してなるものと認められるから、本件商標と社会通念上同一の商標ということができる。 また、上記(2)の写真に写された「靴」は、取消請求に係る指定商品の一に該当するものである。 しかし、上記(2)において、本件使用商標の使用をした時期に係る表示等は一切見いだせず、ほかに、その使用の時期を明確にし得る証左はない。 また、本件使用商標の使用者がいかなる者であるかも特定し得ない。 したがって、被請求人の提出した証拠をもって、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって、その請求に係る指定商品について、本件商標の使用を証明したものということはできない。 ほかに、本件商標の使用を示す証左はなく、また、その使用をしていないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。 (4)以上によれば、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本件商標 |
審理終結日 | 2009-07-03 |
結審通知日 | 2009-07-07 |
審決日 | 2009-07-21 |
出願番号 | 商願2004-78111(T2004-78111) |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Z
(Y25)
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最終処分 | 成立 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
田村 正明 末武 久佳 |
登録日 | 2005-04-28 |
登録番号 | 商標登録第4860959号(T4860959) |
商標の称呼 | ケーファー、カーファー、カファル |
代理人 | 伊奈 達也 |