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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X09 審判 全部申立て 登録を維持 X09 審判 全部申立て 登録を維持 X09 審判 全部申立て 登録を維持 X09 |
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管理番号 | 1202184 |
異議申立番号 | 異議2008-900501 |
総通号数 | 117 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2009-09-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2008-12-22 |
確定日 | 2009-08-05 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5170621号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5170621号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5170621号商標(以下「本件商標」という。)は,「MENNY」の欧文字を標準文字で表してなり,平成20年2月19日に登録出願,第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同年8月26日に登録査定,同年10月3日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由(要点) (1)登録異議申立人の引用する商標 (ア)商標法第4条第1項第11号の取消理由に引用している商標 登録異議申立人株式会社メニコン(以下「申立人」という。)が商標法第4条第1項第11号の取消理由に引用している商標は,下記の5件の登録商標であり,いずれも現に有効に存続しているものである(以下,これらの商標をまとめて「引用各商標」という。)。 (a)登録第4169173号商標は,「メニソフト」の片仮名文字を横書きしてなり,平成8年12月24日に登録出願,第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同10年7月24日に設定登録されたものである。 (b)登録第4169174号商標は,「メニハード」の片仮名文字を横書きしてなり,平成8年12月24日に登録出願,第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同10年7月24日に設定登録されたものである。 (c)登録第5047885号商標は,「メニケース」の片仮名文字と「MENICASE」の欧文字とを二段に横書きしてなり,平成18年8月10日に登録出願,第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同19年5月18日に設定登録されたものである。 (d)登録第5047886号商標は,「メニキット」の片仮名文字と「MENIKIT」の欧文字とを二段に横書きしてなり,平成18年8月10日に登録出願,第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同19年5月18日に設定登録されたものである。 (e)登録第5047887号商標は,「メニパック」の片仮名文字と「MENIPACK」の欧文字とを二段に横書きしてなり,平成18年8月10日に登録出願,第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同19年5月18日に設定登録されたものである。 (イ)商標法第4条第1項第15号及び同第19号の取消理由に引用している商標 申立人が商標法第4条第1項第15号及び同第19号の取消理由に引用している商標は,下記の2件の登録商標であり,いずれも現に有効に存続しているものである(以下,これらの商標をまとめて「引用使用商標」という。)。 (a)登録第761458号商標は,「メニコン」の片仮名文字を横書きしてなり,昭和38年4月22日に登録出願,第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同42年11月8日に設定登録されたものであり,指定商品については,その後,平成19年10月24日に指定商品の書換登録により,第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。 (b)登録第1459981号商標は,「メニコン」の片仮名文字を横書きしてなり,昭和50年7月31日に登録出願,第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同56年4月30日に設定登録されたものであり,指定商品については,その後,平成14年1月9日に指定商品の書換登録により,第9類及び第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本件商標からは「メニー」の自然称呼を生じる。一方,「コンタクトレンズ」について,「ソフト」及び「ハード」の語は,その種別を表わす形容詞的文字であり,また,「コンタクトレンズの付属品」について,「ケース」,「キット」,「パック」の語は,付属品についての形容詞的文字であるに過ぎない。そうとすれば,引用各商標の要部は共に「メニ」であり,引用各商標からは「メニ」の称呼を生じるといえる。 したがって,本件商標と引用各商標とは,称呼において相紛らわしい類似の商標であり,かつ,指定商品も同一又は類似のものである。 よって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。 (3)商標法第4条第1項第15号及び同第19号について 申立人である株式会社メニコンは,長年に亘って「メニコン」の商標を使用したコンタクトレンズ事業を全国的に展開しており,引用使用商標は,遅くとも本件商標の出願時には既に「コンタクトレンズ」等に使用される商標として,取引者・需要者の間に広く認識されていたものである(甲第20号証ないし甲第34号証)。 そして,「コンタクトレンズ」については,例えば,「カラーコンタクトレンズ」のことを「カラコン」と称しているように,「コンタクトレンズ」を「コン」と略されていることは需要者によく知られているところであるから(甲第35号証),引用使用商標のうち特に識別力の強い部分は「メニ」であり,引用使用商標からは,「メニ」の称呼をも生ずるものである。 したがって,本件商標がその指定商品に使用された場合には,商品又は営業上の出所混同を生じるおそれが極めて高く,また,他人の周知な商標を不正の目的をもって使用するものであることは明らかである。 よって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものである。 (4)商標法第4条第1項第7号について 申立人と商標権者の事業は密接な関連性があり,商標権者は,申立人の周知・著名な商標である「メニコン」に類似する商標「MENNY」を不正の目的をもって出願したものと推認することができるものである。このような不正の目的が推認できる以上,このような出願に登録を認めることは,商標法の予定する秩序に反するものであって,まさに公序良俗に反するものである。 よって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。 (5)以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号,同第15号,同第19号及び同第7号に違反してされたものであるから,取り消されるべきものである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は,前記したとおりの構成からなるものであるから,該構成文字に相応して,「メニー」の称呼を生ずるものと認められる。 他方,引用各商標は,前記したとおりの構成からなるところ,いずれも,その構成各文字は,同書,同大,同間隔をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており,それぞれより生ずる「メニソフト」,「メニハード」,「メニケース」,「メニキット」,「メニパック」の各称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして,たとえ,各構成中の「ソフト」及び「ハード」の語がコンタクトレンズの種別を表わす形容詞的文字であり,また,「ケース」,「キット」,「パック」の語がその付属品についての形容詞的文字であるとしても,かかる構成においては特定の商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから,むしろ,各構成文字全体をもって一体不可分の造語として認識し把握されるとみるのが自然であり,他に構成中の「メニ(MENI)」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。 してみれば,引用各商標から「メニ(MENI)」の文字部分も独立して認識されることを前提に,その上で,本件商標と引用各商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。 その他,本件商標と引用各商標とを類似するものとすべき理由は,見出せない。 したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。 (2)商標法第4条第1項第15号について 申立人の提出に係る証拠によれば,引用使用商標が申立人の業務に係る「コンタクトレンズ」の商標として広く知られていることを否定するものではない。 しかしながら,引用使用商標についても,その構成文字は,同書,同大,同間隔をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており,これから生ずる「メニコン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして,たとえ,構成中の「コン」の文字部分が「コンタクトレンズ」の略称として用いられる場合があるとしても,かかる構成においては特定の商品等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから,むしろ,構成文字全体をもって一体不可分の造語として認識し把握されるとみるのが自然であり,他に構成中の「メニ」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。 そうとすれば,本件商標と引用使用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない全く別異の商標というべきものであるから,商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても,これに接する取引者・需要者をして,引用使用商標を連想又は想起させるものとは認められず,その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く,その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。 したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第15号に違反してされたものとはいえない。 (3)商標法第4条第1項第19号及び同第7号について 本件商標と引用使用商標あるいは引用商標とは,上記のとおり,互いに類似する関係にはないものであるから,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に規定されている要件を満たすものとはいえず,また,不正の目的をもって使用をするものであることを認めるに足る証拠も提出されていないから,商標法の予定する秩序に反する商標であるということもできない。 したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第19号及び同第7号に違反してされたものとはいえない。 (4)むすび 以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号,同第15号,同第19号及び同第7号に違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきものとする。 よって,結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2009-07-17 |
出願番号 | 商願2008-11643(T2008-11643) |
審決分類 |
T
1
651・
271-
Y
(X09)
T 1 651・ 26- Y (X09) T 1 651・ 222- Y (X09) T 1 651・ 22- Y (X09) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 小川 敏 |
特許庁審判長 |
石田 清 |
特許庁審判官 |
小林 由美子 久我 敬史 |
登録日 | 2008-10-03 |
登録番号 | 商標登録第5170621号(T5170621) |
権利者 | 株式会社日本オプティカル |
商標の称呼 | メニー、メンニー |
代理人 | 浜田 廣士 |
代理人 | 工藤 莞司 |
代理人 | 長谷川 芳樹 |
代理人 | 上原 空也 |
代理人 | 黒川 朋也 |