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審決分類 審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 取り消して登録 Y09
審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 取り消して登録 Y09
管理番号 1202126 
審判番号 不服2007-32988 
総通号数 117 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-12-06 
確定日 2009-08-31 
事件の表示 商願2006-37599拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「WD」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成18年4月24日に登録出願され、その後、指定商品については、同19年2月19日付け及び同21年4月9日付け手続補正書により、最終的に、第9類「コンピュータ周辺機器としてのハードディスクドライブ,ハードディスクドライブ」に補正されたものである。
なお、当審における平成20年12月26日付け手続補正書については、出願の要旨を変更するとの理由により、補正却下の決定がなされ、当該決定は、既に確定しているものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、『WD』の文字を標準文字で書してなるところ、ハードディスク製品のみならず、メモリー等コンピュータ関連の機械産業をはじめ各種産業分野において、その製品管理又は取引上の便宜性から、ローマ文字の1文字ないし2文字よりなる標章を単独で或いは数字などと結合して商品の規格、形式又は品番を表示する記号、符号として使用しているから、本願商標の構成文字であるローマ文字2文字の『WD』は、本願指定商品について使用する場合、商品の種別、型式、規格等を表すための記号、符号として認識し理解されるにすぎず、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。なお、出願人は、商標法第3条第2項の適用を主張し、証拠資料として第1号証ないし第5号証を提出しているが、同証拠から同項の要件を満たすと認めることはできない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第5号について
本願商標は、前記1のとおり、「WD」の欧文字を標準文字で表してなるところ、各種業界において、商品の規格、品番等を表すための記号、符号として、欧文字2文字が類型的に採択、使用されているものであり、特殊な態様からなるものともいうことができないから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標にすぎず、商標法第3条第1項第5号に該当するものである。
(2)商標法第3条第2項について
請求人は、本願商標は、使用により自他商品の識別力を獲得しているから、商標法第3条第2項の要件を具備している旨主張し、証拠方法として、原審において平成19年2月20日付け手続補足書により第1号証ないし第5号証を、当審において同20年1月17日付け手続補足書により第1号証ないし第35号証、同21年1月5日付け手続補足書により第36号証ないし第43号証をそれぞれ提出している。
なお、平成19年2月20日付け手続補足書の第1号証及び第3号証は、同20年1月17日付け手続補足書の第4号証及び第6号証とそれぞれ同一の内容である。
そこで、これらの証拠を検討するに、請求人は、1970年米国において設立され、1988年にハードディスクドライブの設計、製造を開始し(平成19年2月20日付け手続補足書第4号証)、2005年度及び2006年第1四半期時点においてハードディスクドライブの市場シェアは世界第2位である(同20年1月17日付け手続補足書第2号証及び第3号証)。
また、請求人は、自社の製品カタログ(平成20年1月17日付け手続補足書第4号証及び第5号証)、雑誌等における広告(同第6号証)において、商品「ハードディスクドライブ」について、「WD」の文字を現在まで継続して使用していることが認められる。
以上の事実によれば、本願商標は、その指定商品について使用された結果、現在においては、当該商品の取引者、需要者が請求人の業務に係る商品を表示するものとして認識することができるに至ったと認定し得るものである。
(3)むすび
したがって、本願商標は、その指定商品について、商標法第3条第2項が規定する要件を充たしているものであるから、同法第3条第1項第5号に該当するとして、本願を拒絶すべき限りでない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2009-08-17 
出願番号 商願2006-37599(T2006-37599) 
審決分類 T 1 8・ 15- WY (Y09)
T 1 8・ 17- WY (Y09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 金子 尚人 
特許庁審判長 石田 清
特許庁審判官 末武 久佳
木村 一弘
商標の称呼 ダブリュウデイ 
代理人 竹内 耕三 
代理人 森田 俊雄 
代理人 野田 久登 
代理人 深見 久郎 

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