• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y33
審判 全部申立て  登録を維持 Y33
審判 全部申立て  登録を維持 Y33
審判 全部申立て  登録を維持 Y33
審判 全部申立て  登録を維持 Y33
管理番号 1195650 
異議申立番号 異議2008-900317 
総通号数 113 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2009-05-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2008-08-18 
確定日 2009-03-30 
異議申立件数
事件の表示 登録第5134181号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5134181号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5134181号商標(以下「本件商標」という。)は、「PORTA」の欧文字を標準文字で表してなり、平成18年10月10日に登録出願、第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同20年4月3日に登録査定、同年5月9日に設定登録されたものである。

第2 申立ての理由の概要
1 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する国際登録商標は、以下の(1)ないし(4)のとおりである。
(1)国際登録第868930号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第33類に属する国際登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2005年7月15日に国際登録(優先権主張、ヨーロッパ共同体、2005.06.20)、平成19年7月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)国際登録第907486号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第33類に属する国際登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2006年10月20日に国際登録されたものである。
(3)国際登録第907487号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、第33類に属する国際登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2006年10月20日に国際登録されたものである。
(4)国際登録第907488号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、第33類に属する国際登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2006年10月20日に国際登録されたものである。
(上記の(1)ないし(4)の国際登録商標を一括していうときは、「引用各商標」という。)
2 理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号該当性
ア 本件商標は、「PORTA」の欧文字よりなり、その構成に即して「ポルタ」又は「ポータ」の称呼が生ずる。
一方、引用商標1は、円形の図形の下部に「PORTIA」の文字を同書・同大に表してなり、文字部分に即して「ポルティア」又は「ポーティア」の称呼が生ずる。
また、引用商標2は、左上部に半円を付加した長方形内に円形図形と 共に「PORTIA」及び「prima」の文字を書してなり、特に「PORTIA」の文字部分を大きく、顕著に書してなるものである。
引用商標3は、長方形内に円形図形と共に「PORTIA」及び「Plena」の文字を書してなり 、特に「PORTIA」の文字部分を大きく、顕著に書してなるものである。
引用商標4は、黒色長方形の上に円形図形を、円の下半分が長方形と重なるように配し、円形図形内には「PORTIA」及び「summa」の文字を書してなり、特に「PORTIA」の文字部分を大きく、顕著に書してなるものである。
ここで、引用商標2ないし引用商標4については、「PORTIA」とその他の文字部分の大きさに極端に差が設けてあるため、これら商標に接した需要者が「PORTIA」の文字部分に注目し、これに相応して「ポルティア」又は「ポーティア」の称呼をもって取引に資する場合も十分に考えられる。
イ そこで先ず、本件商標から生じ得る「ポルタ」と引用各商標から生じ得る「ポルティア」の称呼を比較すると、両音は称呼聴別上重要な語頭音において「ポル」という共通音を有する一方で、比較的聴別し難い語尾において同行に属する「ティア」と「タ」を有するにすぎないため、それぞれを一連に称呼した場合には此彼相紛らわしい類似の商標であるといえる。
次に、本件商標から生じ得る「ポータ」と引用各商標から生じ得る「ポーティア」の称呼を比較すると、両音は称呼聴別上重要な語頭音において「ポー」(異議決定注:申立ての理由には「ポル」とあるが、「ポー」の誤り。)という共通音を有する一方で、比較的聴別し難い語尾において「タ」と「ティア」という同行に属する差異音を有するにすぎないため、この場合もそれぞれを一連に称呼した場合には此彼相紛らわしい類似の商標であるといえる。
ウ 加えて、本件商標と引用各商標とは、文字構成においても比較的印象に残らない末尾において「I」の文字の有無の差を有するのみで、他の文字綴りを同一にするため、外観上も相紛らわしい商標である。
エ また、本件商標及び引用各商標の指定商品は、それぞれ類似群コード28A02を共通する類似の商品である。
オ 以上より、本件商標は、引用各商標に類似する商標をその商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるため、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第19号該当性
ア 申立人(異議決定注:申立ての理由には「出願人」とあるが、「申立人」の誤り。)は、140年以上続くワイン醸造企業を前身とし、1990年代から大規模なワイン製造を開始したスペインのワイン製造業者であり、「Grupo Faustino」と呼ばれるグループ企業の一員である。申立人は「PORTIA」商標を付したワインを現在に至るまでスペインを中心としたヨーロッパにおいて継続的に製造・販売し(甲第3号証)、その広告も大々的に行っている(甲第4号証)。
また、引用各商標を用いたワインは、世界各国で開かれる品評会でも数々の賞を獲得している。代表的な例としては、引用各商標を付したワインのうち、2003年に収穫した葡萄を用いたものは、2006年5月22日から同月24日までドイツで開かれた「Tempranillos al Mundo」という品評会において、ヨーロッパをはじめアメリカ、オーストラリアの各国から集められた385種類のワインの中から1位を獲得している(甲第5号証の1)。また、直近では2007年にアイルランドで開かれた「Irish Wine show」でも金賞を受賞している(甲第5号証の2)。
このような実績から、引用各商標を用いたワインは遅くとも上述の「Tempranillos al Mundo」品評会が開かれた2006年5月の時点においてスペインをはじめとしたヨーロッパにおいて周知になっていたといえる。
イ 引用各商標を構成する「PORTIA」の文字は造語であるところ、本件商標権者が指定商品について「PORTIA」と称呼をはじめ外観も相紛らわしい類似の商標である「PORTA」を採択した点には、引用商標権者が築き上げた信用にただ乗りしようとする不正の意図が容易に推認される。
また、本件商標権者は、本件商標と同じ構成からなる商標を欧州共同体商標局にも出願したため、申立人は2006年(平成18年)10月3日付けにて当該出願に異議を申し立てたところ、引用商標1と同一の商標に類似するとの理由で拒絶の判断がなされた(甲第6号証の1及び甲第6号証の2)。なお、アイルランド及びスイスにおいても同旨の判断がなされている(甲第6号証の3及び甲第6号証の4)。
翻って、本件商標の登録出願日は平成18年10月10日であり、上記欧州共同体における異議事件の係属直後であるため、本件商標の登録出願は商標「PORTA」に対し申立人が異議を唱えていることを察知した上での登録出願であることが十分窺え、よってここからも登録出願に際し不正の意図があったことが容易に推認可能である。
ウ 以上より、本件商標は、スペインをはじめとしたヨーロッパにおいて周知である引用各商標に類似する商標を不正の目的で登録出願したことが容易に推認可能である。
よって、本件商標、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第7号該当性
仮に、本件商標の登録出願日時点で引用各商標が周知であったとはいえないにしても、本件商標権者は、ワイン製造業者であり、申立人が引用各商標を使用していたことは容易に知り得る立場にあったはずである。そのような状況下、引用各商標と類似する商標を敢えて登録出願し商標権を得ることは公正な商取引秩序を乱すおそれがあり、ひいては公の秩序を害するおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。
3 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第19号及び同第7号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
(1)本件商標は、上記のとおり「PORTA」の欧文字の大文字をわずか5文字という文字数をもって標準文字で表したものであり、しかも、各文字は同じ書体、同じ大きさ、等間隔で一連一体に表してなるものである。
そして、本件商標「PORTA」は、特定の語義を有しないものであるが、そのような場合、我が国おいて一般に親しまれている英語又はローマ字の発音方法に倣って発音するのが一般的であることからすると、「ポルタ」又は「ポータ」の称呼を生じるというのが相当である。
これに対し、引用各商標は、別掲(1)ないし(4)のとおり、「poRtIa」又は「poRtia」の各文字が極めて大きく顕著に表されているものである。そして、これらの各文字は、図形部分と外観上分離されて看取されるものであり、「p」「o」「R」「t」「I」「a」又は「p」「o」「R」「t」「i」「a」の綴りからなるといえるものである。
また、「portia」は、「『ポーシャ』(Shakespeare作The Merchant of Veniceの女主人公)」(新コンサイス英和辞典 昭和50年9月15日 株式会社三省堂 発行)の意味を有し、「ポーシャ」の称呼を生ずるものであるが、「portia」を我が国おいて一般に親しまれている英語又はローマ字の発音方法に倣えば、「ポルティア」又は「ポーティア」の各称呼をも生ずるというのが相当である。
(2)そこで、本件商標より生ずる「ポルタ」又は「ポータ」の称呼と引用各商標より生ずる「ポーシャ」、「ポルティア」又は「ポーティア」の各称呼を比較するに、各称呼は、後半部において、わずか3音から構成される本件商標の語尾音「タ」に対し、「シャ」又は「ティア」という明らかな差異を有するものであるから、語頭部の「ポル」又は「ポー」が共通するとしても、全体の音感、音調が明らかに異なり明確に聴別し得るというべきである。
そして、たとえ、引用各商標から、前記(1)のとおり「The Merchant of Venice」の女主人公である「ポーシャ」の観念が生ずるとしても、本件商標は、特定の観念を有しない造語と認められるから、引用各商標とは比較できないものであるし、外観上においては、本件商標と引用各商標とは、上記又は別掲(1)ないし(4)のとおりであるから、明らかに区別し得るものである。
(3)してみれば、本件商標と引用各商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても非類似の商標というべきであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないといわざるを得ない。
2 商標法第4条第1項第19号及び同第7号について
本件商標と引用各商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の提出に係る甲第3号証ないし甲第6号証(枝番を含む。)によれば、甲第3号証が申立人の社史(異議決定注:「出願人」とあるが、「申立人」の誤り。)であるが、たとえ2003年から「portia」を使用しワインを産して販売したとしても、その販売量が何ら示されていないものである。また、甲第4号証は、ヨーロッパにおける引用各商標を用いたワインの広告であり、甲第5号証はワインの受賞についてであるが、これらの広告回数及び受賞回数は僅かである。なお、甲第6号証は、外国における出願履歴等にすぎない。
そうすると、上記各証拠によっては、引用各商標が申立人の業務に係る商品を表示するものとして日本国又は外国における需要者の間に広く認識されているものということはできない。
してみれば、本件商標と引用各商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであること、加えて本件商標が引用各商標の希釈化又はその著名性にただ乗りすることを意図したものであること、又はこれを推認し得ることを具体的に示す証左もないこと、などを総合すれば、本件商標は、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的等の不正の目的をもって使用するものとはいえない。
さらに、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものではなく、かつ、国際信義に反するものとも認められない。
3 むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第11号、及び同第19号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1) 引用商標1



別掲(2) 引用商標2



別掲(3) 引用商標3



別掲(4) 引用商標4


異議決定日 2009-03-09 
出願番号 商願2006-94023(T2006-94023) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (Y33)
T 1 651・ 222- Y (Y33)
T 1 651・ 22- Y (Y33)
T 1 651・ 262- Y (Y33)
T 1 651・ 263- Y (Y33)
最終処分 維持  
前審関与審査官 武谷 逸平田口 善久岩崎 安子 
特許庁審判長 林 二郎
特許庁審判官 小畑 恵一
杉山 和江
登録日 2008-05-09 
登録番号 商標登録第5134181号(T5134181) 
権利者 ビネドス イエ ボデガス コルポラ エセ.アー.
商標の称呼 ポルタ、ポータ 
代理人 岡野 光男 
代理人 勝見 元博 
代理人 寺田 花子 
代理人 浅村 肇 
代理人 土屋 良弘 
代理人 特許業務法人浅村特許事務所 
代理人 田中 光雄 
代理人 高原 千鶴子 
代理人 浅村 皓 
代理人 根本 雅成 
代理人 鮫島 睦 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ