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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 登録しない Y10 |
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管理番号 | 1193926 |
審判番号 | 不服2007-31109 |
総通号数 | 112 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-04-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-11-16 |
確定日 | 2009-02-24 |
事件の表示 | 商願2006-70781拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「TF-I」の欧文字を標準文字で表してなり、第10類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年7月28日に登録出願され、その後、指定商品については、同19年2月27日付けの手続補正書により、第10類「患者センサー,その他の医療用機械器具,おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),業務用美容マッサージ器,しびん,病人用便器,耳かき」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『TF-I』の文字を標準文字で表示してなるところ、ローマ文字の2字及び1字をハイフンを介して組み合わせた標章は、商品の品番、規格、型式等を表示する記号、符号として類型的に取引上普通に採択使用されているので、これは極めて簡単、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり「TF-I」と表してなるところ、その構成中の「I」は、ローマ文字の「アイ(I)」と認識するばかりではなく、ローマ数字の「I」、「II」、「III」をも認識させるものであるから、かかる構成においては、ローマ文字の2字「TF」とローマ文字の1字あるいはローマ数字の1字「I」とを、ハイフンをもって結合したものとして看取されるとみるのが相当である。 そして、本願の指定商品である医療用機械器具等を取り扱う業界においては、それぞれの自己の業務に係る各種商品について、その商品の生産・管理又は取引の便宜性等の事情から、ローマ文字2字にローマ文字の1字あるいはローマ数字の1字をハイフンで結合した標章を、特定の商品の品番、型式又は規格等を表示するための記号又は符号として取引上普通に採択・使用されている実情がある。 そのことは、例えば、次のような商品カタログ及びインターネットのウェブページからも窺い知ることができる。 (1)株式会社モリタ発行の「モリタの総合カタログVol.18(1998年版)87頁」中、「エアーコンプレッサー・バキュームモーター」の項目中に、「技工用バギュームラブバックII」・・・「型式:LV-II」の記載がある。 (2)株式会社モリタ発行の「モリタの総合カタログVol.18(1998年版)334頁」中、「マトリックスリテーナー」・・・「種類:CA-M、CA-J)」の記載がある。 (3)株式会社モリタ発行の「モリタの総合カタログVol.18(1998年版)124頁」中、「X線装置・現像用器具」の項目中に、「歯科用シャーカステン」「トークシャーカステンSC-II」の記載がある。 (4)株式会社常光のウェブページでは、「電解質分析装置」の見出しのもと、「■EX-Z/EX-Zs」の項目中に、「EX-Z」、「EXーD」の記載がある。(http://www.jokon.com/products/denkaishitsu.htm) (5)株式会社高研のウェブページでは、「スプリントフォーム<未滅菌>」の項目中に、「スプリントフォームAL-D」の記載がある。(http://www.kokenmpc.co.jp/products/medical_plastics/surgery/al-d/index.html) (6)日進医療器株式会社のウェブページでは、「EXTRA MODULE」「モジュラー式車いす」の見出しのもと、「EX-M」の記載がある。(http://www.fuji-yama/nissinpdf/exm.pdf) (7)キャノン株式会社のウェブページでは、「非接触眼圧計 TX-F概要」の見出しのもと、「非接触眼圧計」「TX-F」の記載がある。(http://cweb.canon.jp/medical/ophthalmic/tx-f/index.html) (8)マシモジャパン株式会社のウェブページでは、「LNOPセンサー」の項目中の「リユーザブルセンサ」「成人用」中に、「LNOP(R)TC-I」、「LNOP(R)TF-I」の記載がある。同じく、「LNCSセンサー」の項目中の「LNCSSensors-リユーザブルセンサ」中に、「LNCS TC-I(耳用)」の記載がある。(http://www.hyssa.com/masimo/product/index.html) (9)オージー技研株式会社のウェブページでは、「物理療法」の見出しのもと、「超音波治療器」の項目中に、「ソニックマスターES-2」の記載がある。(http://www.og-giken..co.jp/product/item/physical/es-2.html) (10)オージー技研株式会社のウェブページでは、「物理療法」の見出しのもと、「ベッド型マッサージ器です。」の項目中に、「シーザスRS-5」の記載がある。(http://www.og-giken.co.jp/product/item/physical/rs-5.html) (11)株式会社スズケンの医療機器総合カタログのウェブページでは、「心電図検査機器」の項目中に、「マスターステップ台MS-2」の記載がある。(http://www.suzuken.co.jp/product/medicaltools.pdf) してみれば、ローマ文字の2字にローマ文字の1字あるいはローマ数字の1字とをハイフンを用いて結合させた本願商標を、その指定商品について使用しても、これに接する取引者・需要者は、商品の品番・型式又は規格を表示するための記号・符号の一類型を表示したものと理解するにとどまるというのが相当であって、当該商品の出所を示す識別標識とは認識しないといわざるを得ないから、結局、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわなければならない。 なお、請求人は、「本願商標構成中の『TF』の文字は、医療分野の取引者・需要者間では、『TransFlectance』の頭文字をとった略語を暗示させるものとして理解され、同分野では一般的に使用されており、また、同じく『I』の文字は、『Information』または『Internet』等の語の頭文字として、我が国の一般需要者に極めて広く親しまれている」旨主張しているが、客観的かつ具体的な証左を何ら示していない。 さらに、請求人は、登録例を挙げて、本願商標は登録されるべきである旨主張もしているが、出願された商標の登録の適否は、個別具体的に検討、判断されるものであり、それらの事例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切ではないから、請求人の主張は採用することはできない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審理終結日 | 2008-09-24 |
結審通知日 | 2008-09-29 |
審決日 | 2008-10-10 |
出願番号 | 商願2006-70781(T2006-70781) |
審決分類 |
T
1
8・
15-
Z
(Y10)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 杉山 和江、早川 文宏、真鍋 伸行 |
特許庁審判長 |
小林 由美子 |
特許庁審判官 |
日向野 浩志 前山 るり子 |
商標の称呼 | テイエフアイ |
代理人 | 竹内 耕三 |
代理人 | 森田 俊雄 |
代理人 | 野田 久登 |
代理人 | 深見 久郎 |