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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X33
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X33
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X33
管理番号 1193796 
審判番号 不服2008-28777 
総通号数 112 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-04-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-11-11 
確定日 2009-03-09 
事件の表示 商願2008- 15176拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「サツマホウザン」の片仮名文字と「薩摩宝山」の文字を2段に横書きしてなり、第33類「鹿児島県薩摩産のしょうちゅう」を指定商品として、平成20年2月29日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、原審における同年9月16日付け提出の手続補正書により、第33類「鹿児島県(奄美市及び大島郡を除く)産の焼酎」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第1493900号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、昭和53年10月25日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同56年12月25日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成13年7月25日に、第33類「日本酒」を指定商品とする書換登録がされたものである。
(2)登録第1648241号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和55年3月31日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年1月26日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成15年9月3日に、第33類「日本酒」を指定商品とする書換登録がされたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断
(1)称呼について
本願商標は、前記1のとおり、「サツマホウザン」の片仮名と「薩摩宝山」の文字を2段に横書きしてなるところ、上段の片仮名は下段の漢字の読みを特定したものと認められ、また、構成各文字は同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表わされており、しかも、これより生ずる「サツマホウザン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本願商標の構成中「薩摩」の文字が、鹿児島県の西部を指す旧国名の意味を有する文字であるとしても、かかる構成においては、該文字が商品の特定の産地等を具体的に表示するというよりは、むしろ「サツマホウザン」及び「薩摩宝山」の構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一種の造語を表したものとして認識し、把握されるとみるのが自然である。
そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体に照応して、「サツマホウザン」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。
他方、引用商標1及び2は、別掲1及び2のとおりの構成からなるところ、その構成中「宝山」の文字は、中央部に大きく顕著に表されていることから、該文字部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものと認められる。そして、引用商標2の「宝山」の文字の下部には、その読みを特定したものと認められる「たからやま」の平仮名が横書きされている。
さらに、請求人が提出した甲第7号証ないし同第9号証並びに職権による調査によれば、引用商標は商標権者である宝山酒造株式会社が製造する清酒に用いるラベルとして使用され、そのラベルを付した清酒は「タカラヤマ」の称呼をもって取引されており、このことは、指定商品を取り扱う業界において、相当程度知られている実情にあることが認められる。
以上の取引の実情をも考慮すると、引用商標中の「宝山」の文字部分からは、「タカラヤマ」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標より生ずる「サツマホウザン」の称呼と、引用商標より生ずる「タカラヤマ」の称呼とは、構成音数及び音構成において顕著な差異を有するものであるから、本願商標と引用商標とは、称呼上互いに区別し得るものである。
(2)外観について
本願商標は、前記1のとおり、「サツマホウザン」の片仮名文字と「薩摩宝山」の文字を2段に横書きしてなるものであり、引用商標は、別掲に示すとおりの構成よりなるものであるから、本願商標と引用商標とは、外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。
(3)観念について
本願商標は、前記のとおり、特定の観念は生じないものとみるのが相当であるから、引用商標を構成する「宝山」の文字部分からは、「タカラヤマ」の称呼と相俟って「宝の山」ほどの意味合いが生ずる場合があるとしても、引用商標とは、観念上比較し得ないものである。
(4)以上のとおり、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならず、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 (引用商標1 色彩については原本参照)


別掲2 (引用商標2 色彩については原本参照)


審決日 2009-02-24 
出願番号 商願2008-15176(T2008-15176) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X33)
T 1 8・ 263- WY (X33)
T 1 8・ 261- WY (X33)
最終処分 成立  
前審関与審査官 福島 昇 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 杉山 和江
平澤 芳行
商標の称呼 サツマホウザン、サツマホーザン、サツマタカラヤマ、ホーザン、タカラヤマ 
代理人 小暮 君平 
代理人 工藤 莞司 
代理人 黒川 朋也 
代理人 浜田 廣士 
代理人 長谷川 芳樹 

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