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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X30
管理番号 1192454 
異議申立番号 異議2008-900240 
総通号数 111 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2009-03-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2008-06-09 
確定日 2009-02-05 
異議申立件数
事件の表示 登録第5118361号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5118361号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5118361号商標(以下「本件商標」という。)は、片仮名「バレッタ」と欧文字「barretta」の各文字を上下二段に横書きしてなり、平成19年10月11日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同20年3月14日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第3071742号商標は、欧文字「BERETTA」と片仮名「ベレッタ」の各文字を上下二段に横書きしてなり、平成5年3月12日に登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレ?・シチュ?又はス?プのもと」を指定商品として、同7年8月31日に設定登録されたものである。
その後、当該商標権は、存続期間の更新登録が1回されており、現に存続しているものである。

3 登録異議申立て理由(要点)
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものであって、その登録は取り消されるべき旨を次のように述べて、証拠方法として甲第1号証ないし甲第2号証を提出した。
(1)称呼
本件商標はその構成から「バレッタ」と称呼され、引用商標はその構成から「ベレッタ」と称呼されるから、両者は、「バ」音と「べ」音とが相違するに過ぎない。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼上類似する商標である。

(2)外観
取引の経験則からすれば、大・小文字の相違を考慮すべきではないことになるから、本件商標の欧文字部分と引用商標の欧文字部分とは、単に第2目字が「A」と「E」の相違と「R」の有無のみとが相違するに過ぎないものとなる。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観上相紛らわしい商標である。

(3)商品
本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは共にスーパーや百貨店の食料品売り場で販売されたり、いわゆる食料品店で販売されるものである。
また、引用商標の指定商品中には本件商標の原材料となるものがある。
これらの事情に鑑みると、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品と類似するといえる。

4 当審の判断
(1)称呼
本件商標は、上記のとおり、片仮名「バレッタ」と欧文字「barretta」の各文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「バレッタ」の称呼を生ずるものである。
これに対し、引用商標は、欧文字「BERETTA」と片仮名「ベレッタ」の各文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ベレッタ」の称呼を生ずるものである。
そして、本件商標より生ずる「バレッタ」の称呼と引用商標より生ずる「ベレッタ」の称呼とを比較するに、両者は、共にわずか3音という短い音構成からなり、しかも語頭音おいて「バ」と「ベ」の差異を有し、両者とも濁音としてその帯有する母音「ア」と「エ」は開放音として強く発音されるものといえるものであるから、両者を一連に称呼した場合、全体の音感、音調が異なり、称呼上相紛れるおそれはないというのが相当である。

(2)観念及び外観
観念においてみるに、本件商標と引用商標は、共に、その欧文字綴りからは我が国において馴染まれた語を想起し得ないものであって、特定の観念を有しない一種の造語といえるものであるから、比較することができない。
つぎに、外観についてみるに、本件商標と引用商標とは、上記1及び2の構成よりなるところ、本件商標の片仮名「バレッタ」と、引用商標の片仮名「ベレッタ」とは、語頭の「バ」と「ベ」の相違が視覚上の注意を惹き易く、また、本件商標の欧文字「barretta」と、引用商標の欧文字「BERETTA」とは、大・小文字の相違を考慮にいれないとしても、冒頭の「barr」と「BER」とにおいて綴りを2字異にし、この両者の片仮名及び欧文字の各綴りの相違が相乗されて、十分に区別し得る差異を有するといえるものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、観念及び外観の点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(3)商品
本件商標と引用商標とは、上記1及び2の指定商品からなるところ、両者の指定商品は、商品の性状、材料等の品質が相違し、その主たる生産者、及び販売場所をも全く相違するばかりでなく、審査基準上或いは社会通念上も異なる商品として認識されているものであるから、本件商標と引用商標の指定商品は非類似の商品というのが相当である。

(4)まとめ
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれからしても十分に区別し得る非類似の商標であって、かつ、両者の指定商品も非類似の商品というべきものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2009-01-16 
出願番号 商願2007-105216(T2007-105216) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (X30)
最終処分 維持  
前審関与審査官 保坂 金彦 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 小川 きみえ
佐藤 達夫
登録日 2008-03-14 
登録番号 商標登録第5118361号(T5118361) 
権利者 株式会社クールアース
商標の称呼 バレッタ 
代理人 青木 篤 
代理人 特許業務法人有古特許事務所 
代理人 田島 壽 
代理人 原 隆 

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