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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X25 |
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管理番号 | 1192248 |
審判番号 | 不服2008-3288 |
総通号数 | 111 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-03-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-02-12 |
確定日 | 2009-01-16 |
事件の表示 | 商願2007- 32119拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「LIVERTINE TOKYO UNDERGROUND」の欧文字と「リバティーントウキョウアンダーグラウンド」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成19年4月3日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録商標は、次のとおりであり、それらの商標権は、現に有効に存続しているものである。 (1)登録第3202979号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成5年1月19日登録出願、第25類「履物,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」を指定商品として、同8年9月30日に設定登録され、その後、同18年9月12日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。 (2)登録第4325135号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成10年4月16日登録出願、第25類「洋服,セーター,ワイシャツ,下着,エプロン,靴下,スカーフ,手袋,ネクタイ,マフラー,帽子」を指定商品として、同11年10月15日に設定登録されたものである。 (3)登録第4393077号商標(以下「引用商標3」という。)は、「Libertine」の文字を横書きしてなり、平成11年8月4日登録出願、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製の花瓶・水盤・針箱・宝石箱・ろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製のがま口・靴飾り・コンパクト及び財布,貴金属製喫煙用具,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計,記念カップ,記念たて,キーホルダー」を指定商品として、同12年6月16日に設定登録されたものである。 (4)登録第4393078号商標(以下「引用商標4」という。)は、「Libertine」の文字を横書きしてなり、平成11年8月4日登録出願、第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」を指定商品として、同12年6月16日に設定登録されたものである。 (5)登録第4393079号商標(以下「引用商標5」という。)は、「Libertine」の文字を横書きしてなり、平成11年8月4日登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同12年6月16日に設定登録されたものである。 (6)登録第4400612号商標(以下「引用商標6」という。)は、「Libertine」の文字を横書きしてなり、平成11年8月4日登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス漏れ警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,スプリンクラー消火装置,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム」を指定商品として、同12年7月14日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記1のとおり「LIVERTINE TOKYO UNDERGROUND」及び「リバティーントウキョウアンダーグラウンド」の文字よりなるところ、下段の片仮名文字部分が上段の欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと認識できるものである。 そして、構成中前半の「LIVERTINE」並びに「リバティーン」の文字部分は、特定の意味合いを有しない造語と認められるのに対して、中間の「TOKYO」並びに「トウキョウ」の文字は、「東京」を意味するものであり、また、「UNDERGROUND」並びに「アンダーグラウンド」の文字は、ファッション関連では「コンサバティブ(保守的)な雰囲気をもったファッションをさすアメリカでの用語。」(株式会社チャネラー ファッション用語の基礎知識)といった意味を有する語であることから、該文字部分は、その指定商品との関係においては自他商品の識別力がないか、極めて弱いものというのが相当である。 さらに、本願商標は、これを構成する各文字が、同じ書体、同じ大きさでまとまりよく表されているとしても、全体として特定の意味合いを生ずるものでなく、また、その構成文字数も多く、全体より生ずると認められる「リバティーントウキョウアンダーグラウンド」の称呼は、冗長であって、一気、一連に称呼し得るほど簡潔とはいい難いものである。 してみれば、これが全体として特定の意味合いを有する一連の語句として一般に親しまれているとはいい得ないものであり、常に一体のものとしてのみ把握しなければならない格別の事情も見いだせないことからすると、かかる冗長な構成からなる本願商標に接する取引者、需要者は、全体の読みやすい語句をとらえて区切り、その区切られた各文字部分から生じる称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないとするのが自然である。 そうとすると、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、「TOKYO UNDERGROUND」並びに「トウキョウアンダーグラウンド」の文字部分を単に地名や商品の品質等を表したものと認識して、「LIVERTINE」及び「リバティーン」の文字部分を自他商品の識別標識として捉えて、これより生ずる称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないものと認められる。 してみれば、本願商標からは、その構成文字の全体に相応した「リバティーントウキョウアンダーグラウンド」の称呼を生ずるほか、「LIVERTINE」及び「リバティーン」の文字部分に相応して「リバティーン」の称呼をも生ずるものといわざるを得ない。 他方、引用商標中の引用商標3ないし引用商標6は、上記2のとおり、すべて「Libertine」の文字を横書きしてなるものであり、これよりは「リバティーン」若しくは「リバタイン」の称呼を生じるものである。そして、該語は「道徳的に束縛されない人。道楽者。」といった意味を有する英語であるが、我が国の社会にあって、一般的にあまり使用され、接する機会のない英語であることからすると、需要者が普通に意味合いを理解することが難しい語といえるものである。 そうとすれば、本願商標と引用商標3ないし引用商標6とは、外観において相違し、観念については比較できないとしても、本願商標より「リバティーン」の称呼をも生ずることは上記のとおりであるから、本願商標と引用商標3ないし引用商標6とは、「リバティーン」の称呼を共通にする類似の商標であるといわざるを得ない。そして、本願商標の指定商品は、引用商標3ないし引用商標6の指定商品と同一または類似の商品を含むものである。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(引用商標1) 別掲2(引用商標2) |
審理終結日 | 2008-10-29 |
結審通知日 | 2008-11-07 |
審決日 | 2008-11-27 |
出願番号 | 商願2007-32119(T2007-32119) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(X25)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 泉田 智宏 |
特許庁審判長 |
芦葉 松美 |
特許庁審判官 |
井出 英一郎 小松 里美 |
商標の称呼 | リバティーントウキョウアンダーグラウンド、リバティーントーキョーアンダーグラウンド、リバティーントウキョウ、リバティーントーキョー、リバティーン、トウキョウアンダーグラウンド、トーキョーアンダーグラウンド、アンダーグラウンド |
代理人 | 金原 正道 |