• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 商4条1項15号出所の混同 取り消して登録 Y031825
審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 Y031825
管理番号 1189048 
審判番号 不服2006-8656 
総通号数 109 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-01-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-05-01 
確定日 2008-12-15 
事件の表示 商願2005- 41698拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「GIAMBATTISTA VALLI」の文字を標準文字で表してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」、第18類「かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,皮革」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成17年5月12日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、その構成中に「VALLI」の文字を有するところ、該文字は、スイス連邦在の「バリー社」がその取り扱いの商品「紳士靴、婦人靴」等に使用して、本願商標登録出願前より著名な商標である「BALLY」(以下、「引用標章」という。)と類似するものであるから、本願商標をその指定商品について使用するときは、その商品が、恰も上記会社あるいは上記会社の子会社等の関係にある事業者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)本願商標は、「BALLY」の欧文字よりなる登録第1264468号商標、登録第1593849号の1商標、登録第1851858号商標、登録第2345917号商標及び登録第2666030号商標、「BALLY」「バリー」の文字を上下二段に横書きにしてなる登録第1462677号商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、前記第1のとおり「GIAMBATTISTA VALLI」の文字を標準文字で表してなるものであり、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく、一体的に表されているものである。
また、「GIAMBATTISTA VALLI」の文字から生ずる「ジアンバティスタヴァリ」あるいは「ジャンバティスタヴァリ」の称呼も、やや冗長であるとしても、よどみなく一連に称呼し得るものである。
さらに、当審において職権により調査すると、本願商標「GIAMBATTISTA VALLI」は、請求人(出願人)の取り扱う商品の出所標識として実際に使用されている事実が認められるものである。
そうとすると、本願商標は、構成文字全体をもって一体不可分の造語として認識し、把握されるとみるのが相当であり、殊更に、構成中の「VALLI」の文字部分のみを取り出して、これをもって取引に資されるというべき特段の事情を見いだすことができない。
したがって、本願商標は、「GIAMBATTISTA VALLI」の文字に相応した「ジアンバティスタヴァリ」あるいは「ジャンバティスタヴァリ」の一連の称呼のみ生ずるものであり、請求人(出願人)の取り扱う商品の出所標識として理解されるとみるのが相当である。
他方、引用商標は、「BALLY」の欧文字又は「BALLY」「バリー」の文字を上下二段に横書きにしてなるものであり、その構成文字より「バリー」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標と引用商標は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、また、本願商標より生ずる「ジアンバティスタヴァリ」あるいは「ジャンバティスタヴァリ」の称呼と引用商標より生ずる「バリー」の称呼とは、相違する各音の音質の差、音構成の差異等により明瞭に区別できるものであり、さらに、本願商標が請求人(出願人)の取り扱う商品の出所標識として理解されるものであるから、観念上本願商標と引用商標は、類似するものとはいえない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似のものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

2 商標法第4条第1項第15号について
本願商標は、前記第1のとおり「GIAMBATTISTA VALLI」の文字を標準文字で表してなるものである。
また、引用標章「BALLY」は、「’86?’87ザ・ブランド(海外ブランド・ライブラリー)」(サンケイマーケティング発行)59頁の記載のほか、新聞記事等にも、多数の掲載が認められることから、引用標章「BALLY」は、スイス在の「バリー社」が、商品「靴、バッグ」等について使用し、本願商標の登録出願前より取引者・需要者広く認識されていると認められる。
しかしながら、本願商標と引用標章とは、上記1の認定のとおり、相紛れるおそれのない非類似の商標である。
そうとすれば、請求人(出願人)が、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用標章を連想または想起させるものとは認められず、その商品が、バリー社又は同人と経済的、組織的に何らかの関係ある者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所の混同を生じるおそれはないとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

3 まとめ
以上よりすると、本願商標が商標法第4条第1項第11号及び第15号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2008-11-28 
出願番号 商願2005-41698(T2005-41698) 
審決分類 T 1 8・ 26- WY (Y031825)
T 1 8・ 271- WY (Y031825)
最終処分 成立  
前審関与審査官 八木橋 正雄 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 小川 きみえ
豊田 純一
商標の称呼 ジャンバッティスタバリ、ジャンバッティスタ、バリ 
代理人 小栗 昌平 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ