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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X03293032 審判 全部申立て 登録を維持 X03293032 |
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管理番号 | 1187744 |
異議申立番号 | 異議2007-900548 |
総通号数 | 108 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2008-12-26 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2007-11-29 |
確定日 | 2008-10-20 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5074752号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5074752号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5074752号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成19年3月13日に登録出願され、第3類、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年8月31日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由(要旨) (1)申立人が引用する商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。 (ア)登録第4223014号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成9年9月1日に登録出願され、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年12月18日に設定登録されたものである。 (イ)登録第4246914号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成9年9月1日に登録出願され、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年3月5日に設定登録されたものである。 (ウ)登録第4246915号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成9年9月1日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年3月5日に設定登録されたものである。 (エ)登録第4246916号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成9年9月1日に登録出願され、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年3月5日に設定登録されたものである。 (オ)登録第5054991号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成18年12月4日に登録出願され、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年6月15日に設定登録されたものである。 (カ)登録第1473485号商標は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和51年9月28日に登録出願され、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同56年7月31日に設定登録され、その後、平成14年7月31日に指定商品を第3類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。 (キ)登録第4001528号商標は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成6年12月27日に登録出願され、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年5月16日に設定登録されたものである。 (ク)登録第4354019号商標は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成11年3月8日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年1月21日に設定登録されたものである。 (ケ)登録第4579872号商標は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成13年8月17日に登録出願され、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年6月21日に設定登録されたものである。 (コ)登録第4423261号商標は、別掲(5)のとおりの構成よりなり、平成11年8月25日に登録出願され、第3類、第5類、第16類、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年10月6日に設定登録されたものである。 (2)商標法第4条第1項第11号について 申立人は、上記(1)の(ア)ないし(オ)に示す登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標A」という。)を引用し、本件商標と引用商標Aはともに嘴、羽、足の特徴から「鷲」を表してなりその観念において類似し、そして、その構図は本件商標が頭部を右にした横向きであって、木の枝に着地した瞬間をシルエット状に黒塗りしてなる図形のみからなる一方、引用商標Aは頭部を左にした横向きであって、今にも止まり木等に着地しようとしているか、又は着地した状態を静止状態でとらえた「鷲」をシルエット状に黒塗りした図形のみからなり、両商標はいずれも横向きであり、上述のように同じ体勢を表してなるものであるからその構成の軌を一にしていて、構成上の基本的な要素において共通する点が多く、その外観全体から直ちに受ける視覚的印象は著しく似通ったものである。かつ、その指定商品においても同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当すると述べている。 (3)商標法第4条第1項第15号について 申立人は、上記(1)の(カ)ないし(コ)に示す登録商標(以下、(カ)及び(キ)は「引用商標B」、(ク)及び(ケ)は「引用商標C」、(コ)は「引用商標D」という。)を引用し、引用各商標は申立人の商標として薬剤、化粧品、健康食品、清涼飲料等に使用された結果、遅くとも本件商標の出願日前までには需要者に広く知られることになっていたものであり、本件商標がその指定商品に使用された場合には、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する旨述べている。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について 本件商標は、別掲(1)のとおり、鳥の種類を特定できないものの猛禽類といえる鳥をシルエット状に黒塗りした図形よりなるところ、その構成は、頭部を右にした横向きであって、小さな突起を有する茎状物をつかみ持つ脚部及び上方に持ち上がった状態の両翼を特徴とするものである。 これに対し、引用商標Aは、別掲(2)のとおり、鼻孔と目を白抜きにした以外はシルエット状に黒塗りした「鷲」の図形よりなるところ、その構成は、頭部を左にした横向きであって、両翼を水平に近い位置に大きく広げた状態を描いてなることを特徴とするものである。 してみると、本件商標と引用商標Aとは、共に猛禽類をシルエット状の黒塗りで描いてなる点において共通するものの、引用商標Aが鼻孔と目が白抜きで表され、両翼を大きく広げているのに対し、本件商標は、全体がすべて黒塗りである点、小さな突起を有する茎状物を両脚でつかみ持っている点、両翼が上方に持ち上がった状態である点などにおいて相違している。 そうとすれば、両商標は、その構成態様において十分区別し得る差異を有しており、この差異は、比較的簡潔な構成からなるこれら図形の外観に与える影響は大きく、図形全体から受ける視覚的印象も全く異にするものであるから、これらを時と処を異にして離隔的に観察した場合においても、外観において相紛れるおそれはないといわなければならない。 また、本件商標は、上述のとおり、猛禽類ではあるもののその種類を特定できないものであり、少なくとも、本件商標から特定の称呼、観念を生ずるものとは認められないから、本件商標と引用商標Aとは、称呼及び観念の点については比較すべくもないものである。 したがって、本件商標と引用商標Aとは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。 (2)商標法第4条第1項第15号該当性について 本件商標は、別掲(1)のとおり、猛禽類をシルエットで描いてなる図形であるのに対して、引用商標BないしDは、別掲(3)ないし(5)のとおり、「鷲」を紋章的に抽象化、デフォルメして描いてなる図形である。 そうとすれば、本件商標と引用商標BないしDは、共に猛禽類を描いてなる点においては共通性を有するとしても、描写方法が著しく異なっているため、その印象を全く異にするというべきである。 したがって、本件商標と引用商標BないしDとは、外観上十分区別し得るというべきである。 また、上記(1)で述べたとおり、少なくとも、本件商標から特定の称呼、観念を生ずるものとは認められないから、本件商標と引用商標BないしDとは、称呼及び観念の点については比較すべくもないものである。 そうすると、本件商標と引用商標BないしDとは、外観について相違し、称呼及び観念ついては比較することができない別異の商標である。 してみれば、引用商標BないしDが「薬剤」等に使用され、かつ広告宣伝において「ワシのマークの・・・」などと喧伝し、当該図形が申立人に係る商標として本件商標の登録出願前には我が国の需要者の間に広く認識され、現在もそれが継続していることを考慮しても、本件商標を商標権者がその指定商品に使用した場合に、これに接する取引者、需要者をして、引用商標BないしDを連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。 (3)むすび 以上のとおりであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
<別掲> (1)本件商標 (2)引用商標A (3)引用商標B (4)引用商標C (5)引用商標D |
異議決定日 | 2008-09-29 |
出願番号 | 商願2007-21783(T2007-21783) |
審決分類 |
T
1
651・
271-
Y
(X03293032)
T 1 651・ 261- Y (X03293032) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 小川 敏 |
特許庁審判長 |
伊藤 三男 |
特許庁審判官 |
岩崎 良子 酒井 福造 |
登録日 | 2007-08-31 |
登録番号 | 商標登録第5074752号(T5074752) |
権利者 | アロエ ベラ オブ アメリカ インコーポレイテッド |
代理人 | 佐鳥 宗一 |
代理人 | 関根 秀太 |