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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) Y07
管理番号 1184624 
異議申立番号 異議2006-90494 
総通号数 106 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2008-10-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-09-29 
確定日 2008-08-13 
異議申立件数
事件の表示 登録第4966640号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4966640号商標の指定商品中、第7類「レンズ用精密加工機械器具」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第4966640号商標(以下「本件商標」という。)は、「MICRO OPT」と「マイクロオプト」の文字を二段に横書きしてなり、平成17年11月2日に登録出願、第7類「レンズ用精密加工機械器具,ガラス器製造機械,プラスチック加工機械器具,金属加工機械器具,鉱山機械器具,土木機械器具,荷役機械器具,漁業用機械器具,化学機械器具,繊維機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,製材用・木工用又は合板用の機械器具,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,ミシン,耕うん機械器具(手持ち工具に当たるものを除く。),栽培機械器具,収穫機械器具,植物粗製繊維加工機械器具,飼料圧搾機,飼料裁断機,飼料配合機,飼料粉砕機,牛乳ろ過器,搾乳機,育雛器,ふ卵器,蚕種製造用又は養蚕用の機械器具,靴製造機械,製革機械,たばこ製造機械,塗装機械器具,包装用機械器具,陶工用ろくろ,半導体製造装置,ゴム製品製造機械器具,石材加工機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のもの及び「水車・風車」を除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,水車,風車,風水力機械器具,機械式の接着テープディスペンサー,自動スタンプ打ち器,業務用電気洗濯機,業務用攪はん混合機,業務用皮むき機,業務用食器洗浄機,業務用切さい機,業務用電気式ワックス磨き機,業務用電気掃除機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,修繕用機械器具,機械式駐車装置,乗物用洗浄機,消毒・殺虫・防臭用散布機(農業用のものを除く。),軸,軸受,軸継ぎ手,ベアリング,動力伝導装置,緩衝器,ばね,制動装置,バルブ,芝刈機,電動式カーテン引き装置,廃棄物圧縮装置,廃棄物破砕装置,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,電機ブラシ」を指定商品として、同18年6月30日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立の理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第11号及び同法同条第16号に該当するので、本件商標の登録は、同法第43条の3第2項の規定に違反してされたものであり、その登録を取り消すべきものであると申し立て、証拠方法として甲第1号証ないし同第30号証を提出した。

第3 本件商標に対する取消理由
申立人の提出に係る甲各号証及び申立の全趣旨によれば、以下の事実が認められる。
(1)オプト関連業界が最新技術とその成果を発表する場である「インターオプト」(財団法人光産業技術振興協会主催)の2003年大会の紹介記事中の、ミノルタコンポーネンツ株式会社は、近未来に応用可能と考えられる各種光学素子の試作例を「プラスチックマイクロオプトデバイス」と呼び、現在の最先端技術を駆使した光学コンポーネントの展示例として「高性能マイクロオプトモジュール」を発表している(甲第13号証)。
(2)岩谷産業株式会社の第60期(平成14年4月1日?平成15年3月31日)事業報告書の中で、情報・電子本部商品として、半導体製造装置や半導体検査・試験装置、光通信関連装置等とならび、商品の一分野として「マイクロオプト機器」の表示がある(甲第14号証)。
(3)同じく平成18年3月期の個別中間財務諸表の概要中にも同様に「マイクロオプト機器」の表示が用いられている(甲第15号証)。
(4)第13回マイクロマシン展に伊藤忠ブラマック株式会社が出展したときの紹介記事中には、同社の取り扱う「微細構造物製造装置」の特徴として、「マイクロオプト製品を極めて高い精度で製造することを可能にする」との記載がある(甲第16号証)。
(5)「超精密・微細部品の市場性と機械加工技術の最新動向」と題された社団法人日本機械学会主催、型技術協会,精密工学会,日本工作機械工業会,日本工作機器工業会共催の講習会の案内(開催 2004年11月)の中では、光通信部品に関連し、光ファイバの多芯接続や分岐接続に使われているマイクロ部品の加工法と用途について、「マイクロオプトデバイスの製造技術と利用技術」が発表されている。
そして、この発表は、個別のオプト関連業者のみならず、業界団体や公益性の高い団体が「マイクロオプト」の表示を使用している例であり、オプト関連業界内において、「マイクロオプト」が「極小の光学機器」そのものであるか、あるいは、「極小の光学機器の製造に適した製造・工作機器」という商品の品質・用途を表す語としていかに一般化しているかがうかがえるものである(甲第17号証)。
(6)これらの事実を総合すると、上記「マイクロオプト」の語とその欧文字表記と看取される「MICRO OPT」の語よりなる本件商標は、オプト関連業界(その指定商品中、「レンズ用精密加工機械器具」)においては、「極小の光学機器」そのものであるか、あるいは、「極小の光学機器の製造に適した製造・工作機器」という商品の品質・用途を表す語として既に一般的に使用されている標章のみからなるものであり、自他商品識別機能を発揮し得ないものである。

第4 商標権者の意見
商標権者は、上記第3の取消理由に対し、本件商標は登録要件を満たすものであると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙1号証ないし同第6号証を提出した。
(1)「マイクロオプト」について
「マイクロオプト」と一連一体に綴られた語が、オプト関連業界において、「極小の光学機器」、あるいは、「極小の光学機器の製造に適した製造・工作機器」を表す語として一般的に使用されている事実は存しない。
この点、確かに、申立人の提出に係る甲第13ないし同17号証には、「マイクロオプトデバイス」、「マイクロオプトモジュール」、「マイクロオプト機器」及び「マイクロオプト製品」の語が記載されているが、これらはいずれも「microopt-」の形式ではなく「micro」「opt-」の形式で、マイクロ「オプトデバイス」、マイクロ「オプトモジュール」、マイクロ「オプト機器」、マイクロ「オプト製品」と記載されたものであって、「極小な」「オプト製品ないし機器」を表したものである。
したがって、一連一体に綴られた「マイクロオプト」の語が、「極小で光学の」の如き意味合いで商品の品質・用途を表す語として使用されているものではない。
「micro」が「極小の」の意味合いを有することの立証として申立人が提出している(株)研究社発行「新英和大事典」第1561頁(甲第2号証)、及び、(株)小学館発行「ランダムハウス英和大事典」第1707頁(甲第3号証)をみるに、「m1cro-」を含む用語が、甲第2号証には「microaerophil1c」から「microcosmic」まで60語以上が掲載され、甲第3号証には「mlcroaerophi1ic」から「microcalorimeter」まで30語以上が掲載されている。そして、いずれもまだ「micro」に続く文字が「c」であることからすると、次頁以降にも引き続き多数の用語が掲載されているものと思われるが、申立人が該頁のみを提出していることに鑑みると、次頁以降も含めいずれの英和辞典にも「microopt」の語は掲載されていないものと思料する。事実、商標権者の所持する昭和61年発行の同ランダムハウス英和大事典には、「micro-」を含む用語は全部で150語以上掲載されているにも拘わらず、「microopt」の語は掲載されていない。
同様に、「opt」が「光学の」の意味合いを有することの立証として申立人が提出している同「新英和大事典」第1740頁(甲第5号証)、及び、同「ランダムハウス英和大事典」第1910頁(甲第6号証)をみるに、「opt」を含む用語が、甲第5号証には40語以上が掲載され、甲第6号証には60語以上が掲載されているにも拘らず、いずれの英和辞典にも「microopt」の語は掲載されていない。
また、広辞苑にも「microopt」の語は掲載されていない。
以上の通り、著名な英和辞典及び広辞苑にも「microopt」の語が掲載されていないことからすると、少なくとも世間一般で、該語が「極小の光学機器」、あるいは「極小の光学機器の製造に適した製造・工作機器」を表す語として普通に使用されている事実は存しないといえる。
次に、申立人は、「opt」の語が、オプト関連業界で一般的に使用されているものであることを立証するために甲第7ないし12号証を提出している。
しかしそこには「オプトメカニカル機器」、「オプトエレクトロニック機器」、「オプトエレクトロニクス」、「オプトトランジスター」、「オプトエレクトロニック変調器」、「オプトデバイス」及び「オプトマテリアル」等の語は記載されているものの「マイクロオプト」の語は一つも記載されていない。
また、インターネット検索エンジン「google」で、「マイクロ」あるいは「オプト」の語の使用例に係る下記の語を検索してみたところ、以下のような結果となった。
マイクロオプト 829件(乙第1号証)
マイクロメカトロニクス 21,800件(乙第2号証)
マイクロエレクトロニクス 425,000件(乙第3号証)
オプトエレクトロニクス 201,000件(乙第4号証)
オプトメカトロニクス 24,800件(乙第5号証)
オプトデバイス 24,600件(乙第6号証)
上記の通り、「マイクロオプト」の使用例は他の語と比べて極端に少ないうえ、しかも、乙第1号証の中身を詳察してみるとそのほとんどは、「マイクロオプト」を固有の意味合いを有する用語として使用したものではなく、乙第4ないし同6号証に係る「オプトエレクトロニクス」、「オプトメカトロニクス」、「オプトデバイス」等、「オプト?」とするオプト関連業界において一般的に使用されている用語に、修飾的に「マイクロ」の語を付加したにすぎないものであることがわかる。
以上で述べた事実は、オプト関連業界においても、「マイクロオプト」と一連一体に綴られた語が、「極小で光学の」の如き意味合いで商品の品質・用途を表す語として普通に使用されている事実は存しないことの証左となるものであり、「マイクロ」と「オプト」の一連一体性を否定する前述の甲第13ないし同第17号証に対して商標権者が示した論拠の正当性を裏付けるものである。ちなみに、甲第14ないし同15号証における「マイクロオプト機器」は、岩谷産業(株)内の事業報告書及び個別中間財務諸表における一取扱商品項目の記載にすぎず、甲第16号証における「マイクロオプト製品」は、伊藤忠プラマック(株)がウェブサイトの限られたスペースで、取扱商品の一機能を要約的に説明した記載にすぎないため、仮に、両社においてマイクロ「オプト機器」あるいはマイクロ「オプト製品」ではなく、「マイクロオプト」機器ないし製品を意図して該語を使用したものであったとしても、これらの記載をもって、「マイクロオプト」の語がオプト関連業界において、商品の品質・用途を表す語として既に一般的に使用されているとすることはできない。
以上より、オプト関連業界においても、「マイクロオプト」の語が、「極小の光学機器」、あるいは、「極小の光学機器の製造に適した製造・工作機器」を表す語として一般的に使用されている事実は見出せないことから、本件登録商標は商品の品質・用途を普通に表したものではなく、自他商品識別機能を発揮し得るものである。
(2)総括
以上の通り、本件商標は商標法第3条第1項第3号の規定に違反して登録されたものではない。

第5 当審の判断
1 本件商標は、前記第1のとおりの構成からなるところ、前記第3の取消理由のとおり、その指定商品中の「レンズ用精密加工機械器具」においては、「極小の光学機器」そのものであるか、あるいは、「極小の光学機器の製造に適した製造・工作機器」という商品の品質・用途を表す語として一般的に使用されている標章のみからなるものであるから、自他商品の識別標識として機能を果たし得ないものといわなければならない。
2 商標権者は、本件商標についてした前記第3の取消理由に対し、前記第4のとおり、意見を述べているのが、以下の理由により採用することができない。
(1)「甲第13ないし同17号証には、『マイクロオプトデバイス』、『マイクロオプトモジュール』、『マイクロオプト機器』及び『マイクロオプト製品』の語が記載されているが、これらはいずれも『microopt-』の形式ではなく『micro』『opt-』の形式で、マイクロ『オプトデバイス』、マイクロ『オプトモジュール』、マイクロ『オプト機器』、マイクロ『オプト製品』と記載されたものである」旨、述べているが、その根拠は何も示しておらず、何故に、一連一体に綴られた「マイクロオプト」の語を「『micro』と『opt-』の形式で記載されたものである」とするその主張は、採用できない。
(2)「著名な英和辞典及び広辞苑にも『microopt』の語が掲載されていないことからすると、少なくとも世間一般で、該語が『極小の光学機器』等を表す語として普通に使用されている事実は存しないといえる。」旨、述べているが、通常、業界内の専門用語等が、直ちに辞書・辞典類に掲載されるとは限らないものであるから、この主張をもって、直ちに「普通に使用されている事実」を否定することとは、考えられない。
(3)「インターネット検索エンジンで、使用例を検索してみたところ『マイクロオプト』の使用例は他の語と比べて極端に少ない」旨、述べているが、この検索結果には、業種、業界或いは、商品等の関係が考慮されておらず、この結果のみをもって、その使用の多少を、判断することはできないし、また、「『オプト?』の用語に、修飾的に『マイクロ』の語を付加したにすぎないものである。」については、その根拠が何も示されておらず、不明であり、その主張は、採用できない。
3 以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中の「レンズ用精密加工機械器具」について、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものといわざるを得ないから、商標第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものとする。
しかしながら、本件商標の登録に係るその余の指定商品については、その登録を取り消すべき理由はないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2008-06-26 
出願番号 商願2005-102880(T2005-102880) 
審決分類 T 1 651・ 13- ZC (Y07)
最終処分 一部取消  
前審関与審査官 馬場 秀敏 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 小林 由美子
石田 清
登録日 2006-06-30 
登録番号 商標登録第4966640号(T4966640) 
権利者 有限会社ナノワークス
商標の称呼 マイクロオプト、ミクロオプト、オプト、オオピイテイ 
代理人 向江 正幸 
代理人 福島 三雄 
代理人 小山 方宜 
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