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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服20053198 | 審決 | 商標 |
不服200727370 | 審決 | 商標 |
不服200624998 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 登録しない Y17 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Y17 |
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管理番号 | 1182531 |
審判番号 | 不服2007-27371 |
総通号数 | 105 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2008-09-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-10-04 |
確定日 | 2008-07-17 |
事件の表示 | 商願2006-106933拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第17類「ゴム製のホース,プラスチック製のホース,家庭園芸用散水ホース,消防用ホース」を指定商品とし、平成18年11月17日に立体商標として登録出願されたものである。そして、指定商品については、当審において、同19年12月7日付けの手続補正書により、第17類「プラスチック製のホース」に補正されたものである。 2 原査定における拒絶理由の要旨 原査定は、「本願商標は、指定商品との関係からすれば、デザインは施されてはいるが、全体として通常採用し得るホースの形状の一形態を表したものと容易に認識される立体的形状よりなるものであるから、これを指定商品に使用しても、商品の形状を普通に用いられる方法で表示したものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 立体商標は、商品若しくは商品の包装又は役務の提供の用に供する物(以下「商品等」という。)の形状も含むものであるが、商品等の形状は、本来それ自体の持つ機能を効果的に発揮させたり、あるいはその商品等の形状の持つ美感を追求する等の目的で選択されるものであり、本来的(第一義的)には商品・役務の出所を表示し、自他商品・役務を識別する標識として採択されるものではない。 そして、商品等の形状に特徴的な変更、装飾等が施されていても、それは前記したように、商品等の機能又は美感をより発揮させるために施されたものであって、本来的には、自他商品を識別するための標識として採択されるのではなく、全体としてみた場合、商品等の機能、美感を発揮させるために必要な形状を有している場合には、これに接する取引者・需要者は、単に当該商品等の形状を表示したものであると認識するに止まり、このような商品等の機能又は美感と関わる形状は、多少特異なものであっても、未だ商品等の形状を普通に用いられる方法で表示するものの域を出ないと解するのが相当である。 また、商品等の形状は、同種の商品等にあっては、その機能を果たすためには、原則的に同様の形状にならざるを得ないものであるから、取引上何人もこれを使用する必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものであって、一私人に独占を認めるのは妥当でないというべきである。 そうとすれば、商品等の機能又は美感とは関係のない特異な形状である場合はともかくとして、商品等の形状と認識されるものからなる立体的形状をもって構成される商標については、使用をされた結果、当該形状に係る商標が単に出所を表示するのみならず、取引者・需要者間において、当該形状をもって同種の商品等と明らかに識別されていると認識することができるに至っている場合を除き、商品等の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標として商標法第3条第1項第3号に該当し、商標登録を受けることができないものと解すべきである。 そこで、これを本願についてみれば、本願商標は、別掲のとおり「ホース」そのものを表した立体的形状よりなるものであって、その構成全体から明らかなように、商品「ホース」を立体的形状で表したものに赤色と青色の二本の平行な直線を施したものと理解されるものであって、該直線についても、殊更、看者の注意を惹くという特異なものでもなく、単に商品等の美感をより発揮させるために施された模様と認識されるものであり、未だその商品の一形態を表したにすぎないものである。 そうとすると、これを本願指定商品「プラスチック製のホース」に使用しても、取引者、需要者は、該指定商品自体、すなわち、プラスチック製のホースに美感を発揮させるために、赤色と青色の二本の平行線からなる模様を施した商品と認識するに止まり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものといわなければならない。 なお、請求人は審判請求の理由において、上記二本の直線を本願指定商品に20年以上にわたり表示することにより、自社の商品と他社の商品とを識別してきている旨主張しているが、該直線表示については、自他商品識別標識として機能しないこと前記のとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。 また、請求人は、本願商標は、長年使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものである旨主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし同第18号証(証明書)を提出しているが、これらの証拠については、いずれもあらかじめ文章が記載された一枚の用紙のみの画一的な書面に、請求人の取引先あるいは顧客の関係にあると思われる者が署名捺印したものであって、いかなる根拠により証明されたものであるか明らかでなく客観性に欠けるものであるから、これらの証拠についても採用することができない。 その他、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備するに至ったと認めるに足る証拠の提出はない。 してみれば、需要者をして、本願商標が使用された結果、何人かの業務に係る商品であるかを認識できる識別力を有するに至ったものであるとは認めることができない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであって、同法第3条第2項の要件を具備するものではないから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標(色彩については原本参照) |
審理終結日 | 2008-05-15 |
結審通知日 | 2008-05-20 |
審決日 | 2008-06-02 |
出願番号 | 商願2006-106933(T2006-106933) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(Y17)
T 1 8・ 17- Z (Y17) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 石塚 利恵 |
特許庁審判長 |
山口 烈 |
特許庁審判官 |
酒井 福造 藤平 良二 |
代理人 | 特許業務法人英知国際特許事務所 |