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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 Y1418
審判 一部申立て  登録を維持 Y1418
管理番号 1181323 
異議申立番号 異議2007-900537 
総通号数 104 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2008-08-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-11-21 
確定日 2008-07-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第5072701号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5072701号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5072701号商標(以下「本件商標」という。)は、「Cherries downtown」の欧文字と「チェリーズダウンタウン」片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成19年1月31日に登録出願、第14類、第18類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年6月15日に登録査定、同年8月24日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要旨)
1 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する国際登録第926909号(以下「引用商標」という。)は、「DOWN TOWN」の欧文字を横書きしてなり、2006年7月17日フランス国においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条による優先権を主張して、第18類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月29日に国際登録されたものである。
2 理由の要点
(1)商標法第8条第1項について
本件商標は、前記したとおりの構成よりなるものであるが、その欧文字部分は「Cherries」の部分と「downtown」の部分が分断されており、「チェリーズダウンタウン」の他に、「チェリーズ」及び「ダウンタウン」と称呼されるものである。
他方、引用商標は、「DOWN TOWN」の欧文字であり、「ダウンタウン」と称呼されるものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、称呼において類似たるを免れない。
また、本件商標の第18類の指定商品と引用商標の第18類の指定商品とは、同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
ハンドバック、かばん類に関しては「DOWN TOWN」なる商標は、申立人の商標として著名であり、本件商標が使用される「かばん,袋物」等第18類に属する商品は、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるものであり、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
3 以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てに係る第18類の指定商品について、商標法第8条第1項及び同法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消されるべきである。

第3 当審の判断
1 商標法第8条第1項について
(1)本件商標について
本件商標は、前記第1のとおり、上段に「Cherries downtown」の欧文字、下段に該上段の欧文字の読みを表したものと認められる「チェリーズダウンタウン」の片仮名文字を書したものである。
そして、本件商標は、上段の欧文字部分の中央部に一字程度間隔を有しているとしても、他の文字は上下共同じ大きさ、同じ間隔で表されており、視覚上まとまりよく表されているものであるから、かかる構成にあっては、構成全体をもって、一体不可分の造語を表したと理解されるというのが相当である。
そうすると、本件商標は、上段の読みを表したものと認められる「チェリーズダウンタウン」の片仮名文字に相応して、「チェリーズダウンタウン」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念の生じない商標というべきである。
(2)引用商標について
他方、引用商標は、前記第2のとおり「DOWN TOWN」の欧文字を書してなるものであるから、その構成に応じて「ダウンタウン」の称呼を生ずるものである。
(3)そこで、本件商標より生ずる称呼「チェリーズダウンタウン」と引用商標より生ずる称呼「ダウンタウン」とを比較すると、両者は、その構成音数が明らかに相違するものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼しても、相紛れるおれはないものである。
また、本件商標の構成と引用商標の構成は、前記第1及び第2のとおりであるから、外観については判然と区別し得るものであり、さらに、観念については、本件商標が特定の観念の生じない以上、両者は比較できないものである。
その他、本件商標と引用商標とを類似の商標とみるべき理由は見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
2 商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出に係る甲第3号証の2ないし4のホームページよりすると、ハンドバックの写真の写しと「DOWN TOWN」及び「ダウンタウン」の表示のみ認められるものであって、該ハンドバックの販売された年月日、数量等は不明であるから、これらの証拠のみをもってしては、「DOWN TOWN」が申立人のハンドバックの商標として、本件商標の登録出願日及び登録査定時において著名性を有していたと認めるには不充分なものである。
加えて、本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであってその印象を全く異にするものである。
そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
3 むすび
以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てに係る第18類の指定商品について、商標法第8条第1項及び同法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2008-06-26 
出願番号 商願2007-7225(T2007-7225) 
審決分類 T 1 652・ 4- Y (Y1418)
T 1 652・ 271- Y (Y1418)
最終処分 維持  
前審関与審査官 山田 忠司 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 前山 るり子
末武 久佳
登録日 2007-08-24 
登録番号 商標登録第5072701号(T5072701) 
権利者 株式会社ララ・プラン
商標の称呼 チェリーズダウンタウン、チェリーズ、ダウンタウン 
代理人 秋元 輝雄 

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