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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 |
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管理番号 | 1179444 |
異議申立番号 | 異議2007-900453 |
総通号数 | 103 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2008-07-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2007-09-25 |
確定日 | 2008-06-08 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5055988号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5055988号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5055988号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成18年10月3日に登録出願、第25類「オートバイ運転に適した手袋,運動用特殊衣服」を指定商品として、同19年6月22日に設定登録されたものである。 2 本件登録異議の申立ての理由 本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第49号証を提出した。 (1)引用商標 申立人が引用する登録第1713211号商標(以下「引用商標1」という。)は、「TECHNICA」の欧文字と「テクニカ」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和44年4月25日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同59年9月26日に設定登録、その後、平成7年1月30日及び同16年10月5日の二回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされたものである。 同じく、登録第1713212号商標(以下「引用商標2」という。)は、「TECNICA」の欧文字を横書きしてなり、昭和45年8月25日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同59年9月26日に設定登録、その後、平成7年1月30日及び同16年10月5日の二回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされたものである。 そして、引用商標1及び同2(以下、まとめていうときは「引用商標」という。)の指定商品については、ともに平成17年3月9日に指定商品の書換登録があった結果、第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウェットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター」、第18類「乗馬用具」、第25類「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」及び第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具」となっているものである。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、引用商標と称呼・観念上類似の商標であって、その指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (3)商標法第4条第1項第15号について 引用商標、特に引用商標2が申立人の商品を表すものとして本件商標は、本件商標の出願日前から申立人のスキー靴(甲第27号証)、インラインスケート靴(甲第28号証)、アウトドアシューズ(甲第29号証)、防寒靴(甲第27号証)等を表示する商標として、需要者の間に広く認識されている引用使用商標「TECNICA」に類似する「TEKNIC」の文字よりなるものであり、また、その指定商品も、申立人が扱っている「運動用被服、靴下、防寒用手袋、スキー用手袋」(甲第37号証ないし甲第48号証)と同一又は類似するから、本件商標がその指定商品について使用された場合、当該商品が申立人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に関連する商品であると誤認し、商品の出所について混同を生ずるおそれが極めて高いから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 (4)商標法第4条第1項第19号について 本件商標は、本件商標の出願日前から申立人が「運動用特殊衣服」に世界的に使用し、外国及び我が国において申立人の業務に係る商品として広く知られている商標と類似し、指定商品も同一又は類似するものである。 そして、申立人は、引用商標2をアルゼンチンをはじめ30を超える国と地域に商標登録・出願し、また、30近くの国と地域を指定国として国際登録している。 してみれば、本件商標は、申立人の著名商標にただ乗りする意図、あるいは、申立人の著名商標に化体された名声、顧客吸引力、識別性を毀損させる目的をもって出願し、更には、申立人の営業活動を阻止する目的をもって出願されたものといえ、不正の目的をもって使用するものに該当するから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。 (5)結び 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1項の規定により、その登録を取り消されるべきである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、別掲のとおり、「TEKNIC」の欧文字を籠文字風の書体で表してなるものであるから、「テクニック」の称呼を自然称呼とし、格別の観念の生じない造語よりなるものというを相当とする。 これに対し、引用商標1は、「TECHNICA」の欧文字と「テクニカ」の片仮名文字よりなるものであるから、「テクニカ」の称呼を自然称呼とし、格別の観念の生じない造語よりなるものというを相当とする。 また、引用商標2は、「TECNICA」の欧文字よりなるものであるから、「テクニカ」の自然称呼を生じ、格別の観念の生じない造語よりなるものというを相当とする。 この点に関して、申立人は、引用商標1の片仮名文字部分「テクニカ」及び引用商標2「TECNICA」がイタリア語で「技術、技法」を意味する語であると述べているが、我が国の外国語の普及の度合いに照らして見れば、上記認定を妥当とするところである。 そこで、本件商標より生ずる「テクニック」の称呼と引用商標より生ずる「テクニカ」の称呼とを比較するに、互いに4音よりなり、前半の2音の「テク」を同じくするものの、後半の2音の「ニック」と「ニカ」において明瞭な差異を有し、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合であっても十分に聴別し得るものである。 また、本件商標と引用商標とは、外観上明らかに相違し、観念においては、いずれも格別の観念を生じないものであるから、比較すべきところがない。 そうとすれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれより見ても、何ら相紛れるところのない非類似の商標である。 してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)商標法第4条第1項第15号について 申立人提出の甲各号証を徴するに、提出に係る証拠によっては、引用商標が我が国において使用され、申立人の商品を表すものとして、需要者の間に広く認識されていることを認めることができないところである。 そうとすれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、当該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生ずるおそれがあるということができないものである。 してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (3)商標法第4条第1項第19号について 前記(1)で認定したとおり、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれから見ても、何ら相紛れるところのない非類似の商標である。 してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。 (4)結び 以上とおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
<別掲> 本件商標 |
異議決定日 | 2008-05-22 |
出願番号 | 商願2006-92075(T2006-92075) |
審決分類 |
T
1
651・
222-
Y
(Y25)
T 1 651・ 271- Y (Y25) T 1 651・ 261- Y (Y25) T 1 651・ 263- Y (Y25) T 1 651・ 262- Y (Y25) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 久保田 正文 |
特許庁審判長 |
渡邉 健司 |
特許庁審判官 |
鈴木 修 酒井 福造 |
登録日 | 2007-06-22 |
登録番号 | 商標登録第5055988号(T5055988) |
権利者 | 福井 伸三 |
商標の称呼 | テクニック |
代理人 | 阿部 和夫 |
代理人 | 谷 義一 |