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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を維持 Y08 審判 一部申立て 登録を維持 Y08 審判 一部申立て 登録を維持 Y08 |
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管理番号 | 1176085 |
異議申立番号 | 異議2007-900150 |
総通号数 | 101 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2008-05-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2007-03-30 |
確定日 | 2008-03-29 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5012185号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5012185号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5012185号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成18年3月28日に登録出願、第8類「ピンセット,組ひも機(手持ち工具に当たるものに限る。),くわ,鋤,レーキ(手持ち工具に当たるものに限る。),靴製造用靴型(手持ち工具に当たるものに限る。),電気かみそり及び電気バリカン,手動利器,手動工具,エッグスライサー(電気式のものを除く。),かつお節削り器,角砂糖挟み,缶切,くるみ割り器(貴金属製のものを除く。),スプーン,チーズスライサー(電気式のものを除く。),ピザカッター(電気式のものを除く。),フォーク,アイロン(電気式のものを除く。),糸通し器,チャコ削り器,五徳,十能,暖炉用ふいご(手持ち工具に当たるものに限る。),火消しつぼ,火ばし,護身棒,殺虫剤用噴霧器(手持ち工具に当たるものに限る。),ひげそり用具入れ,ペディキュアセット,まつ毛カール器,マニキュアセット,水中ナイフ,水中ナイフ保持具,ピッケル,パレットナイフ」を指定商品として、同18年10月26日に登録査定、同18年12月22日に設定登録されたものである。 2 引用商標 (1)登録第4825280号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成16年3月22日に登録出願、第8類「ピンセット,組ひも機(手持ち工具に当たるものに限る。),くわ,鋤,レーキ(手持ち工具に当たるものに限る。),靴製造用靴型(手持ち工具に当たるものに限る。),電気かみそり及び電気バリカン,手動利器,手動工具,エッグスライサー(電気式のものを除く。),かつお節削り器,角砂糖挟み,缶切,くるみ割り器(貴金属製のものを除く。),スプーン,チーズスライサー(電気式のものを除く。),ピザカッター(電気式のものを除く。),フォーク,アイロン(電気式のものを除く。),糸通し器,チャコ削り器,五徳,十能,暖炉用ふいご(手持ち工具に当たるものに限る。),火消しつぼ,火ばし,護身棒,殺虫剤用噴霧器(手持ち工具に当たるものに限る。),ひげそり用具入れ,ペディキュアセット,まつ毛カール器,マニキュアセット,パレットナイフ」を指定商品として、同年12月10日に設定登録されたものである。 (2)登録第2221344号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、昭和62年5月12日に登録出願、第13類「手動利器、金具」を指定商品として、平成2年4月23日に設定登録、その後、平成12年4月18日に商標権の存続期間の更新登録されたものである。 (3)登録第4863231号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲4のとおりの構成よりなり、平成16年3月22日に登録出願、第8類「ピンセット,手動利器,パレットナイフ」を指定商品として、同17年5月13日に設定登録されたものである。 (4)登録第4863232号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲5のとおりの構成よりなり、平成16年3月22日に登録出願、第8類「ピンセット,手動利器,パレットナイフ」を指定商品として、同17年5月13日に設定登録されたものである。 (5)登録第4863233号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲6のとおりの構成よりなり、平成16年3月22日に登録出願、第8類「ピンセット,手動利器,パレットナイフ」を指定商品として、同17年5月13日に設定登録されたものである 。 (6)登録第4863234号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲7のとおりの構成よりなり、平成16年3月22日に登録出願、第8類「ピンセット,手動利器,パレットナイフ」を指定商品として、同17年5月13日に設定登録されたものである 。 (7)登録第4863235号商標(以下「引用商標7」という。)は、別掲8のとおりの構成よりなり、平成16年3月22日に登録出願、第8類「ピンセット,手動利器,パレットナイフ」を指定商品として、同17年5月13日に設定登録されたものである。 (以下これらを一括して「引用各商標」という。)。 3 登録異議の申立ての理由の要旨 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、別掲1のとおり、「武士」と「SAMURAI」を接続詞「と」で繋いでなるところ、「武士」及び「SAMURAI」は、いずれも「武芸をならい、軍事に携わる者、武芸を職能として生活する職能民で平安時代に発生し江戸時代まで存続した社会層をいう。」の観念を同じくするものであり、かつ、両者を接続詞「と」で繋いでも新たな観念を生ずるものでない。 また、本件商標は、「ブシトサムライ」の称呼のみならず、「ブシ」及び「サムライ」の称呼をも生ずるものである。 他方、引用各商標は、前記2のとおりであるから、「ブシ」又は「サムライ」の称呼及び「武芸をならい、軍事に携わる者、武芸を職能として生活する職能民で平安時代に発生し江戸時代まで存続した社会層をいう。」の観念 を生ずるものである。 してみれば、本件商標と引用各商標とは、「ブシ」及び「サムライ」の称呼及び「武芸をならい、軍事に携わる者、武芸を職能として生活する職能民で平安時代に発生し江戸時代まで存続した社会層をいう。」の観念を共通する類似の商標であり、また、本件商標の請求に係る指定商品「ピンセット,手動利器,パレットナイフ」は、引用各商標の指定商品と同一又は類似の商品である。 (2)商標法第4条第1項第15号について 引用各商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の商標として広く一般に知られている(甲第9号証ないし甲第65号証)から、これと類似する本件商標をその請求に係る指定商品「ピンセット,手動利器,パレットナイフ」に使用されたときは、商品の出所について混同を生じるおそれがある。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してなされたものであるから、その請求に係る指定商品「ピンセット,手動利器,パレットナイフ」について取り消されるべきである。 4 当審の判断 (1)本件商標と引用各商標との類否について 本件商標は、別掲1のとおり、上段には接続助詞「と」を介して「武士とサムライ」の文字を、下段には上段の文字を英文字で「BUSHI TO SAMURAI」の文字を併記してなるところ、その構成各文字は同書、同大、同間隔に一連に書されており、外観上まとまりよく一体的に把握し得るものであり、これより生ずる「ブシトサムライ」の称呼も格段冗長とはいえず、よどみなく一連に称呼し得るものであって、その構成中の「武士」、「サムライ」、「BUSHI」又は「SAMURAI」の文字部分のみが独立して認識されるとはいえないものである。 してみると、本願商標は、その構成文字全体に相応して「ブシトサムライ」の称呼のみを生じるものであり、また、商標の類否判断の要素としての観念とは、多くの取引者、需要者がその商標自体から直ちに一定の意義を想起させるものであることを要するものというべきであるから、「武士とさむらい(侍)」の観念を有するものというのが相当である。 これに対し、引用各商標は、それぞれ前記した構成から、「ブシ」又は「サムライ」の称呼を生じるものであり、また、前記のとおり、商標の類否判断の要素としての観念とは、多くの取引者、需要者がその商標自体から直ちに一定の意義を想起させるものであることを要するものというべきであるから、「武士」又は「さむらい(侍)」の観念を生ずるものである。 そして、本件商標より生ずる「ブシトサムライ」の称呼と引用各商標より生ずる「ブシ」又は「サムライ」の各称呼を比較するに、これらは音構成、構成音数の差等により、それぞれ一連に称呼するも、十分に区別し得るものである。 また、本件商標と引用各商標とは、前記のとおりよりみて外観及び観念においても相紛れるおそれはない。 してみれば、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても非類似の商標といわざるを得ない。 (2)出所の混同の有無について 申立人より提出された甲各号証によれば、引用各商標が、申立人の業務に係る商品(鋸)の商標として需要者の間に広く知られていたとしても、本件商標と引用各商標とは、前記(1)で認定・判断したとおり、その構成の態様を異にするものであって、外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても判然と区別し得る別異の商標といえるものであるから、本件商標をその請求に係る指定商品「ピンセット,手動利器,パレットナイフ」に使用しても、これより申立人の引用各商標を連想・想起させることはなく、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。 (3)むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲1 本件商標![]() 別掲2 引用商標1 登録第4825280号商標 ![]() 別掲3 引用商標2 登録第2221344号商標 ![]() 別掲4 引用商標3 登録第4863231号商標 ![]() 別掲5 引用商標4 登録第4863232号商標 ![]() 別掲6 引用商標5 登録第4863233号商標 ![]() 別掲7 引用商標6 登録第4863234号商標 ![]() 別掲8 引用商標7 登録第4863235号商標 ![]() |
異議決定日 | 2008-03-12 |
出願番号 | 商願2006-27525(T2006-27525) |
審決分類 |
T
1
652・
262-
Y
(Y08)
T 1 652・ 263- Y (Y08) T 1 652・ 271- Y (Y08) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 杉山 和江 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
小畑 恵一 津金 純子 |
登録日 | 2006-12-22 |
登録番号 | 商標登録第5012185号(T5012185) |
権利者 | 青柳 勝文 |
商標の称呼 | ブシトサムライ、ブシトゥサムライ、ブシ、サムライ |
代理人 | 藤田 典彦 |
代理人 | 藤田 邦彦 |
代理人 | 黒田 勇治 |