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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y354143 |
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管理番号 | 1174523 |
審判番号 | 不服2007-19044 |
総通号数 | 100 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2008-04-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-07-06 |
確定日 | 2008-03-24 |
事件の表示 | 商願2006- 76427拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1.本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第35類、第41類及び第43類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成18年8月16日に登録出願され、その後、指定役務については、同19年4月27日付けの該手続補正書に記載のとおりの役務に補正されたものである。 2.原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「HOTEL PACIFIC」の文字よりなる登録第3195901号商標(以下、「引用商標1」という。)、「ホテルパシフィック」の文字よりなる同第3215842号商標(以下、「引用商標2」という。)、「パシフィックグループ」の文字よりなる同第4532162号商標(以下、「引用商標3という。」、「パシフィックコンサルタンツ」及び「PACIFIC CONSULTANTS」の文字を二段に書してなる同第4924863号商標(以下、「引用商標4」という。)及び「IDEE SHOP Pacific」(構成文字中の「IDEE」の文字の最初の「E」の文字の上にはアクサンテギュ「´」を付してある。以下、同じ。)の文字よりなる同第5027677号商標(以下、「引用商標5」という。)(以下、引用商標1ないし5をまとめていうときは、「引用商標」という。)と「パシフィック」の称呼を共通にする類似の商標であって、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3.当審の判断 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、構成中の「Q」の文字を黒色に書し、その他の文字を青色で書した構成よりなるところ、「Q」の文字がややデザイン化されてはいるものの、欧文字の「Q」の文字を表したものと認識でき、全体からは「PACIFIQUE」の文字よりなるものと認められ、該構成文字に相応して「パシフィック」の称呼を生ずるものと認められる。 他方、引用商標1は、「HOTEL PACIFIC」の文字を横書きした構成よりなり、構成各文字は、同書、同大で外観上まとまりよく一体的に表されており、これより生ずると認められる「ホテルパシフィック」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、その構成中の「HOTEL」の文字が、たとえ、本願の指定役務との関係において、自他役務の識別標識としての機能が希薄であるとしても、「PACIFIC」の文字部分が、格別、看者の注意を惹く構成でもなく、前記のとおり一体的に表された構成にあっては、構成全体をもってホテルの名称を表すものと認識し、把握されるとみるのが相当である。 そうとすれば、引用商標1は、その構成文字全体に相応して「ホテルパシフィック」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。 引用商標2は、「ホテルパシフィック」の文字を横書きした構成よりなり、構成各文字は、同書、同大、同間隔で外観上まとまりよく一体的に表されており、これより生ずると認められる「ホテルパシフィック」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。 そうとすれば、引用商標1と同様、ことさら、後半部分の「パシフィック」の文字部分に着目して取引に当たるとはいい難く、むしろ、構成全体をもってホテルの名称を表すものと認識し、把握されることから、その構成文字全体に相応して「ホテルパシフィック」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。 引用商標3は、「パシフィックグループ」の文字を標準文字で書してなり、構成各文字は、同書、同大、同間隔で外観上まとまりよく一体的に表されており、これより生ずると認められる「パシフィックグループ」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、構成中の「グループ」の文字部分が、たとえ、原審説示の意味合いを有する語であり、本願の指定役務との関係において、自他役務の識別標識としての機能が希薄であるとしても、前記のとおり一体的に表された構成にあっては、むしろ、その構成全体をもって一体不可分のものと認識し、把握されるといえることから、その構成文字全体に相応して「パシフィックグループ」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。 引用商標4は、「パシフィックコンサルタンツ」の文字と「PACIFIC CONSULTANTS」の文字を二段に書した構成よりなり、構成各文字は、同書、同大で外観上まとまりよく一体的に表されており、これより生ずると認められる「パシフィックコンサルタンツ」の称呼もやや冗長ではあるとしても、よどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、構成中の「コンサルタンツ」及び「CONSULTANTS」の文字部分が、たとえ、本願の指定役務との関係において、自他役務の識別標識としての機能が希薄であるとしても、前記のとおり一体的に表された構成にあっては、むしろ、その構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識し、把握されることから、その構成文字全体に相応して「パシフィックコンサルタンツ」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。 引用商標5は、「IDEE SHOP Pacific」の文字を横書きに書してなり、「IDEE SHOP」の文字はゴシック体風に書し、「Pacific」の文字は筆記体風に書した構成よりなるところ、外観上はまとまりよく、特に軽重の差も見いだせず、これより生ずる「イデーショップパシフィック」の称呼は、やや冗長であるとしても一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「Pacific」の文字部分のみが独立して認識されると見るべき特段の事情も見いだせない。 そうとすれば、引用商標5は、その構成文字全体に相応して、「イデーショップパシフィック」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。 したがって、引用商標より「パシフィック」の称呼をも生ずるとし、その上で本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本願商標) |
審決日 | 2008-02-29 |
出願番号 | 商願2006-76427(T2006-76427) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y354143)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 尾茂 康雄、堀内 真一、和田 恵美 |
特許庁審判長 |
山口 烈 |
特許庁審判官 |
手塚 義明 寺光 幸子 |
商標の称呼 | パシフィック、パシフィーク |
代理人 | 金原 正道 |