• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
管理番号 1172922 
異議申立番号 異議2007-900264 
総通号数 99 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2008-03-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-06-01 
確定日 2008-01-28 
異議申立件数
事件の表示 登録第5030450号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5030450号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5030450号商標(以下「本件商標」という。)は、「ラッシュオンラッシュ」の片仮名文字と「LUSH ON LUSH」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成18年8月29日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年3月2日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標を引用している(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。
(a)登録第4479169号商標は、「LUSH」の欧文字を横書きしてなり、平成8年12月6日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同13年6月1日に設定登録されたものである。その後、「香料類」に係る商標権は、同年9月13日に、登録の一部抹消の登録がなされている。
(b)登録第5013148号商標は、別掲のとおりの構成からなり、平成18年6月1日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月22日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「ラッシュオンラッシュ」の他に「ラッシュ」の称呼が生ずる。これに対し、引用商標は、ともに「ラッシュ」の称呼が生ずる。したがって、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念を共通にする類似商標である。
また、本件商標の指定商品中「せっけん類,化粧品,歯磨き」は引用商標の指定商品と同一又は類似である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、申立人が通常使用権を許諾しているラッシュ リミテッド(以下「通常使用権者」という。)の業務に係る「せっけん類、化粧品」を表示するものとして需要者に広く認識されている引用商標に類似する商標であり、また、本件商標の指定商品中「せっけん類,化粧品,歯磨き」は通常使用権者が使用する商品と同一又は類似である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号にも違反して登録されたものである。
(4)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、通常使用権者の名称の著名な略称である「LUSH」及び「ラッシュ」(以下「使用商標」という。)をその承諾を得ることなく含んでいるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものである。
(5)商標法第4条第1項第15号について
通常使用権者の業務に係る商品「せっけん類、化粧品」等について、使用商標は著名であるから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(6)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号、同第8号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は、取り消されるべきものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記1に記載したとおりの構成よりなるところ、これを構成する片仮名文字及び欧文字は、同じ書体、同じ大きさで表され、外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「ラッシュオンラッシュ」の称呼も極めて冗長とまではいえないものであって、リズムよく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ、構成中の「ON」の文字部分が「に加えて、の上に」等の意味を有する英語であって、前後の同じ綴りの2つの語をつないで一定の事柄、状態等をより強調して表現する用法があるとしても、該構成中の「ON」の文字部分が前後の語を強調したものであると直ちに理解し得るものともいい難いところであるから、本件商標は、むしろその構成全体をもって一体不可分の構成からなる造語を表したものと認識し把握されるとみるのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「ラッシュオンラッシュ」の称呼のみを生ずるものであって、単に「ラッシュ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
しかして、本件商標より生ずる「ラッシュオンラッシュ」の称呼と引用商標より生ずる「ラッシュ」の称呼とを比較すると、両称呼は、後半部において「オンラッシュ」の音の有無という顕著な差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼しても、称呼上、相紛れるおそれはない。
また、本件商標と引用商標は、それぞれ前記の構成よりなるものであるから、外観上、十分に区別し得る差異を有するものであり、さらに、本件商標は、特定の意味合いを想起し得ない造語と認められるから、引用商標と観念について比較することができない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第10号について
前記3(1)のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれからみても類似しない別異な商標というべきものである。
してみれば、その余の要件について判断するまでもなく、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものとはいえない。
(3)商標法第4条第1項第8号について
申立人は、通常使用権者の名称の著名な略称である使用商標をその承諾を得ることなく含んでいるものである旨主張して甲各号証を提出しているところ、本件商標と使用商標とは、前記3(1)のとおり、本件商標がその構成全体をもって一体不可分の構成からなる造語を表したものと認識し把握されるとみるのが相当であるから、本件商標を通常使用権者の略称を含むものと認識し把握されることはないものといわざるを得ず、したがって、本件商標は、他人の著名な略称を含む商標に該当するものとは認められない。
してみれば、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものとはいえない。
(4)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、使用商標がせっけん類、化粧品等の商標として著名である旨主張して甲各号証を提出しているところ、本件商標と使用商標とは、前記3(1)のとおり、外観、称呼及び観念のいずれからみても類似しない別異な商標と認められるものであるから、使用商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「せっけん類、化粧品」等の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたとしても、商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者をして、使用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものと判断するのが相当である。 してみれば、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものとはいえない。
(5)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、その登録を維持すべきである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
別掲 (別掲)登録第5013148号商標


異議決定日 2008-01-10 
出願番号 商願2006-80049(T2006-80049) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (Y03)
T 1 651・ 263- Y (Y03)
T 1 651・ 25- Y (Y03)
T 1 651・ 23- Y (Y03)
T 1 651・ 271- Y (Y03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 小川 敏 
特許庁審判長 田代 茂夫
特許庁審判官 酒井 福造
伊藤 三男
登録日 2007-03-02 
登録番号 商標登録第5030450号(T5030450) 
権利者 DESTINY INTERNATIONAL株式会社
商標の称呼 ラッシュオンラッシュ、ラッシュオン、オンラッシュ、ラッシュ 
代理人 小泉 淑子 
代理人 坂口 信昭 
代理人 真保 玉緒 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ