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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y03 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y03 |
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管理番号 | 1172566 |
審判番号 | 不服2007-15970 |
総通号数 | 99 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2008-03-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-06-07 |
確定日 | 2008-02-12 |
事件の表示 | 商願2006- 83044拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「マリンプラセンタ」の片仮名文字を標準文字により書してなり、第3類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成18年9月6日に登録出願されたものである。その後、指定商品について 、同19年4月2日及び同年6月7日付けの手続補正書により、第3類「プラセンタエキスを配合してなるせっけん類,プラセンタエキスを配合してなる化粧品」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、その構成中の「マリン」が「海の、海洋性の」を、また、「プラセンタ」が「胎盤」をそれぞれ意味するものであり、化粧品等を取り扱う分野においては、「プラセンタ」が、本来の意味の「牛の胎盤」あるいは「牛の胎盤からの抽出物」のみならず、これら動物性のプラセンタと同様の美白効果、コラーゲン生産促進効果等を持つ鮭の卵巣膜や海藻から抽出した物質を指称するものとしても用いられており、また、このような「海洋性のプラセンタ」が化粧品等の原材料として使用されている事実が認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品中の、例えば「せっけん類,化粧品」に使用しても、「海洋性のプラセンタを配合してなるせっけん類・化粧品」であることを認識させるに止まり、自他商品を区別するための識別標識としての機能を有しないものであって、単に商品の品質、原材料を表示したにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の「せっけん類,化粧品」商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあり、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記のとおり「マリンプラセンタ」の文字を標準文字により同じ大きさ、等間隔に表してなるところ、その構成中の「マリン」が「海洋、海」等の意味を有する外来語として一般に知られ、同じく構成中の「プラセンタ」が「胎盤」等を意味する語であり、本願指定商品との関係より「鮭の卵巣膜や海藻から抽出した物質」を「プラセンタ」と称している事実があるとしても、これらを「牛の胎盤からの抽出物」に倣い、「海洋性のプラセンタ」と普通に称している事実も見当たらないことからすれば、本願商標より、原審説示の意味合いを想起し、直ちに商品の具体的な品質等を理解、認識させるものとは言い得ず、むしろ取引者、需要者をして、その構成全体より「海の胎盤」程度の意味合いを暗示させる一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。 また、当審において職権で調査するも、「マリンプラセンタ」自体が、本願指定商品の品質等を表示する語として取引上普通に使用されている事実を発見できなかった。 してみると、本願商標は、これをその指定商品の何れの商品に使用しても、十分に自他商品の識別機能を有するものといわなければならず、また商品の品質について誤認を生じるおそれもないものである。 したがって、本願商標を、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取り消すものとする。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2008-01-25 |
出願番号 | 商願2006-83044(T2006-83044) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(Y03)
T 1 8・ 272- WY (Y03) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 鈴木 斎、林田 悠子、箕輪 秀人 |
特許庁審判長 |
伊藤 三男 |
特許庁審判官 |
岩崎 良子 小林 薫 |
商標の称呼 | マリンプラセンタ、マリン、プラセンタ |
代理人 | 金倉 喬二 |