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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y070911 |
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管理番号 | 1169079 |
審判番号 | 不服2007-202 |
総通号数 | 97 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2008-01-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-01-09 |
確定日 | 2007-12-17 |
事件の表示 | 商願2005-104468拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第7類「洗浄装置」、第9類「理化学機械器具,測定機械器具」及び第11類「家庭用電気式美顔機,家庭用低周波美顔機,家庭用超音波美顔機」を指定商品として、平成17年11月8日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2266964号商標は、「EMB」の欧文字よりなり、昭和62年8月27日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、平成2年9月21日に設定登録され、その後、同12年9月19日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 同じく、登録第4293240号商標は、「EMB」の欧文字を標準文字で表してなり、平成9年10月14日登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同11年7月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 以下、まとめて引用商標という。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり欧文字の「M」を図形化したと思しき輪郭枠内に、欧文字「E」「M」「P」をそれぞれの文字の間にピリオドを配して書してなるところ、構成全体は、外観上まとまりよく一体的に表現されているものであって、その構成文字に相応して、「イーエムピー」の称呼を生ずるというのが相当である。 他方、引用商標は、それぞれ「EMB」の欧文字を書してなるところ、これよりは「イーエムビー」の称呼を生ずるものである。 そこで、本願商標より生ずる「イーエムピー」の称呼と引用商標より生ずる「イーエムビー」の称呼とを比較すると、両者は共に長音を含めて6音という音構成からなるものであり、第5音の「ピ」と「ビ」の音において差異を有するものである。 しかして、「ピ」の音は、両唇を合わせて破裂させる無声子音(p)と母音(i)との結合した音節であり、「ビ」の音は、両唇を合わせて破裂させる有声子音(b)と母音(i)との結合した音節であって、やや近似する部分があるものの、両商標はともに、欧文字を綴り合わせてなる一連の成語を形成するものではなく、アルファベット3文字を羅列してなるものであり、このような場合、発音に際しては一気一連というよりも一文字一文字を区切って明確に発音されるのが常といえるから、発音上のかかる事情と前述の音の差異とを考え合わせれば、両商標は称呼上相紛れることなく十分区別し得るものというのが相当である。 また、本願商標及び引用商標からは特定の観念は生じないものであるから、観念については比較することができない。 さらに、本願商標と引用商標とは、前記した構成より見て、外観上、大きな差異を有するものである。 してみれば、本願商標と引用商標は称呼においてやや近似する点があるとしても、外観上著しく相違するものといえ、また、観念については比較することができないものであるから、これらの点を総合的に考察すると、両商標をその指定商品に使用しても、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等が著しく異なり、結局、両者は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。 したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 |
審決日 | 2007-11-26 |
出願番号 | 商願2005-104468(T2005-104468) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y070911)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小畑 恵一、野口 美代子 |
特許庁審判長 |
小林 和男 |
特許庁審判官 |
長澤 祥子 海老名 友子 |
商標の称呼 | エム、イイエムピイ |
代理人 | 小田 治親 |