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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 Y33
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y33
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 Y33
管理番号 1167748 
審判番号 不服2005-13183 
総通号数 96 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-07-11 
確定日 2007-11-28 
事件の表示 商願2004- 79133拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第32類及び第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年8月27日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同17年4月11日付け手続補正書、当審における同19年1月24日付け手続補正書により、最終的に第33類「泡盛」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次の(1)ないし(9)のとおりである。
(1)登録第3014173号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年7月9日に登録出願、同6年12月22日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第3037393号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年10月1日に登録出願、同7年4月28日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第3177502号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年3月18日に登録出願、同8年7月31日に設定登録されたものであるが、存続期間が満了し、その抹消の登録が、同19年4月18日にされているものである。
(4)登録第3353166号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(5)のとおりの構成よりなり、第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年5月12日に登録出願、同9年10月24日に設定登録されたものである。
(5)登録第4263399号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(6)のとおりの構成よりなり、第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年12月12日に登録出願、同11年4月16日に設定登録されたものである。
(6)登録第4382420号商標(以下「引用商標6」という。)は、「CLA」の文字を標準文字で表してなり、第30類及び第32類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年3月12日に登録出願、同12年5月12日に設定登録されたものであるが、その後、指定商品については、一部取消しの審判により、第30類の指定商品中「ドレッシングその他これに類似する商品」についての登録を取り消す旨の審決がなされ、その確定の登録が同15年12月10日にされているものである。
(7)登録第4497509号商標(以下「引用商標7」という。)は、別掲(7)のとおりの構成よりなり、第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年9月9日に登録出願、同13年8月10日に設定登録されたものである。
(8)登録第4694025号商標(以下「引用商標8」という。)は、「蔵・ウォーター」の文字を標準文字で表してなり、第32類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年11月6日に登録出願、同15年7月25日に設定登録されたものである。
(9)登録第4775351号 商標(以下「引用商標9」という。)は、「蔵」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年6月3日に登録出願、同16年6月4日に設定登録されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、その構成・態様より『クラ』の称呼が生ずるところ、引用に係る商標登録中、例えば、登録第3353166号商標(引用商標4)及び同第4497509号商標(引用商標7)よりはその構成全体より『蔵』の文字部分が顕著に認識し得るものと認められるため、これよりは『クラ』の称呼をも生ずるものというのが相当である。よって、本願商標と上記引用商標は、称呼上類似の商標と判断するのが相当であり、本願商標の指定商品中には上記引用商標の指定商品と同一又は類似の商品が含まれているものであるから、先の認定を覆すことはできない。(なお、出願人は、意見書及び証拠方法において本願商標が長年使用することにより自他商品の識別力が発生している旨を主張しているが、提出に係る各資料よりは当該主張を認めることはできない。また、過去の登録例についても主張しているが、これらの登録例と本願商標とは、その商標の構成態様を含めて事案を異にするものである。)したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審の判断
まず、引用商標3及び同6は、前記3のとおり商標権の抹消の登録がなされ、また、引用商標8及び同9は、前記1のとおり本願の指定商品が補正された結果、互いの指定商品について、非類似の商品となったものであるから、本願商標と引用商標3、同6、同8及び同9とが、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。
次に、本願商標と上記以外の、引用商標1、同2、同4、同5及び同7(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)との類否について検討する。
(1)称呼について
本願商標は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなるところ、中央部上の赤地のやや縦長長方形内に白抜きで表された「蔵」の漢字部分と、中央部に大きくややデザイン化した太字の毛筆書体の「くら」の平仮名部分と、印影と思われる赤色の図形部分とからなるが、印影について特定の文字は判読不能であるので、「蔵」の漢字部分及び、その読みを表したものと理解される「くら」の平仮名部分から、「クラ」の称呼を生ずるものということができる。
これに対し、引用商標は、別掲に示すとおりの構成よりなるところ、その構成中の「蔵」及び「KURA」の文字部分より、「クラ」の称呼を生ずるものである。
してみると、本願商標と引用商標とは、「クラ」の称呼を共通にするものである。
(2)外観について
本願商標は、別掲(1)の示すとおりの構成よりなるものである。
これに対し、引用商標は、別掲に示すとおりの構成よりなるものである。
してみると、本願商標と引用商標とは、外観上明らかに区別し得る差異を有しているものである。
(3)観念について
本願商標を構成する「蔵」及び「くら」の文字部分からは、「大事なものを保管しておく建物」(株式会社岩波書店「広辞苑第五版」)の観念が生ずるものである。
これに対し、引用商標の「蔵」の文字部分は、他の文字部分と観念上密接な関係を有するものというのが相当であるから、引用商標1は「メルシャンの蔵」、引用商標2は「東力士の蔵」、引用商標4は「鷹正宗の蔵」、引用商標5は「日本盛の蔵」及び引用商標7は「花美蔵の蔵」の観念が想起されるものである。
してみると、本願商標と引用商標とは、観念上相紛れるおそれはないものとみるのが相当である。
(4)出所の誤認混同について
原審において出願人(請求人)が提出の参考資料によると、請求人は、沖縄県の泡盛の製造会社であり、その創業は1961年にラム酒の製造を行う太陽醸造として設立され、その取扱いに係る泡盛「くら(蔵)」は、泡盛では唯一の銅製蒸留器を使用し、古酒の草分け的存在でこの種業界及び愛好家に知られていることが認められる。
また、本件商標と社会通念上同一と認められる標章を付した商品に関する広告及び新聞記事中には、「1991年の発売以来ロングセラーを続け・・・」、「1991年、洋酒造りの経験・ノウハウをいかし・・・販売を開始した。」、「200年国際品評会最高金賞受賞」及び「2003年のモンドセレクションで10年連続の金賞を受賞。」等の記載があり、このことからすると、本件商標を付した商品を1990年代前半より販売を開始したことが窺い知れるところである。
更に、沖縄県内の酒造売上げランキングでは2位、大手百貨店等を通じて継続して販売してきたことも認められるところである。
してみると、泡盛を取り扱う業界においては、「くら(蔵)」の表示は、請求人の取扱いに係る泡盛「くら(蔵)」を表示するものとしてある程度知られているものと認められるところである。
ところで、商標の外観、観念又は称呼の類似は、その商標を使用した商品につき出所混同のおそれを推測させる一応の基準にすぎず、したがって、上記3点の内、その1つにおいて類似するものでも、他の2点において著しく相違することその他取引の実情等によって、何ら商品の出所に誤認混同をきたすおそれが認め難いものについては、これを類似商標と解すべきではない(最高裁 昭和39年(行ツ)第110号、昭和43年2月27日判決参照)。
これを本件についてみるに、本願商標と引用商標とは、「クラ」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観及び観念において大きく相違すること、取引の実際において、本願商標と同一の態様からなる「くら(蔵)」の表示は、請求人の代表的商標として泡盛について使用され、これに接する取引者・需要者にある程度知られていること等を総合勘案すると、本願商標を引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用しても、商品の出所について誤認混同をきたすおそれはないものというのが相当である。
したがって、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼、観念及び取引の実情等を総合勘案してみれば、商品の出所について誤認混同をきたすおそれのない非類似の商標ということができるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
(1)本願商標



(2)引用商標1



(3)引用商標2


(4)引用商標3


(5)引用商標4



(6)引用商標5



(7)引用商標7

審決日 2007-11-07 
出願番号 商願2004-79133(T2004-79133) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (Y33)
T 1 8・ 261- WY (Y33)
T 1 8・ 263- WY (Y33)
最終処分 成立  
前審関与審査官 旦 克昌 
特許庁審判長 小林 和男
特許庁審判官 小川 きみえ
石田 清
商標の称呼 クラ 
代理人 小野 信夫 
代理人 鶴目 朋之 
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