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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 |
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管理番号 | 1166196 |
異議申立番号 | 異議2007-900126 |
総通号数 | 95 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2007-11-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2007-03-14 |
確定日 | 2007-10-10 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5008934号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5008934号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第5008934号商標(以下「本件商標」という。)は、平成18年4月17日に登録出願され、「ブルーニ」の片仮名文字と「BRUNI」の欧文字とを二段に横書きしてなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,下着,えり巻き,靴下,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,マフラー,耳覆い,帽子,その他の被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」を指定商品として、同年11月8日に登録査定され、同年12月8日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。 (1)国際登録第754049号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2001年1月31日に国際登録され、平成15年3月14日に設定登録されてたものである。 (2)登録第4659248号商標(以下「引用商標2」という。)は、平成13年9月14日に登録出願され、「マリオ ブルーニ」の文字を標準文字で表してなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,下着,水泳着,手袋,帽子,その他の被服,雨靴,編上靴,サンダル靴,短靴,長靴,ハーフブーツ,その他の靴類,その他の履物」を指定商品として、同15年4月4日に設定登録されたものである。 3 登録異議の申立ての理由の要点 (1) 本件商標は、上段に片仮名文字「ブルーニ」を、下段に欧文字「BRUNI」を横書きしてなるものであるから、片仮名文字もしくは欧文字に相応して「ブルーニ」の称呼が生じるものである。 一方、引用商標1は、「MARIO BRUNI」の文字よりなり、構成文字のうち「MARIO」の頭文字である「M」の文字と「BRUNI」の頭文字である「B」の文字を他の文字よりも大きく書してなり、「MARIO」、「BRUNI」のそれぞれが一単語としてまとまりよく書してなることから、「MARIO BRUNI」の構成文字全体から生ずる「マリオブルーニ」の称呼以外にも、「MARIO」の文字列より、「マリオ」の称呼が生じ、「BRUNI」の文字列より「ブルーニ」の称呼が生じるといえる。 そうすると、本件商標と引用商標1とは「ブルーニ」の称呼において類似する。 同様に、引用商標2は、「マリオ ブルーニ」の片仮名文字よりなる標準文字商標であり、「マリオ」と「ブルーニ」との間に空白を設けて配されていることから、「マリオブルーニ」という称呼以外にも、「マリオ」若しくは「ブルーニ」の称呼も生じる。 してみれば、本件商標と引用商標2とは、「ブルーニ」の称呼において類似する。 (2) また、観念について、本件商標と引用商標1及び引用商標2とを比較すると、「BRUNI」はイタリアの人名の姓を表し、「MARIO」は名を表すことから、本件商標からは、「BRUNI」というイタリア人の姓が想起される。 一方、引用商標1からは、「MARIO」の名、「BRUNI」の姓が想起され、引用商標2からも同様に、「マリオ」の名、「ブルーニ」の姓が想起されると思われる。 してみれば、本件商標と引用商標1及び2とは、「ブルーニ」というイタリア人の姓という観念を共通にすることから、観念について類似する。 (3) 以上より、本件商標は、引用商標1及び2と類似する商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の2第1項第1号により、取り消されるべきである。 4 当審の判断 本件商標は、「ブルーニ」の片仮名文字と「BRUNI」の欧文字を上下二段に横書きしてなるところ、上段の「ブルーニ」の片仮名文字は、下段の「BRUNI」の欧文字の自然な読みを表したと容易に理解できることから、該片仮名文字に相応して「ブルーニ」の称呼を生じるとみるのが相当である。そして、該文字は、特定の意味を有しない語であるから一種の造語を表したものと認識し、理解されるとみるのが相当である。 他方、引用商標1は、別掲のとおりの構成よりなるところ(「MARIO」の「M」と「BRUNI」の「B」の文字が他の文字より大きく書されており、この2文字以外小さい文字部分の上部に太い横線が配されている)、構成文字全体は、太い横線を含め、全体として極めてまとまりよく一体的に表されており、これより生ずると認められる「マリオブルーニ」の称呼も冗長でなく無理なく一気に称呼し得るものである。そして、該文字は全体で特定の意味合いを有するものではないから、かかる構成態様においては、構成文字全体で、一種の造語を表したものと認識し、理解されるとみるのが相当である。他に引用商標1を「MARIO」の文字と「BRUNI」の文字とに分けて認識しなければならないとする特段の事情は見出せない。 してみれば、引用商標1は、構成文字全体に相応して「マリオブルーニ」の称呼のみを生じるとみるのが相当である。 つぎに、引用商標2は、「マリオ ブルーニ」の文字を標準文字で表してなるところ、構成各文字は、同書、同大でまとまりよく一体的に表されており、これより生ずると認められる「マリオブルーニ」の称呼も冗長でなく無理なく一気に称呼し得るものである。そして、該文字は全体で特定の意味合いを有するものではないから、かかる構成態様においては、構成文字全体で、一種の造語を表したものと認識し、理解されるとみるのが相当である。他に引用商標2を「マリオ」の文字と「ブルーニ」の文字とに分けて認識しなければならないとする特段の事情は見出せない。 してみれば、引用商標2は、構成文字全体に相応して「マリオブルーニ」の称呼のみを生じるとみるのが相当である。 そこで、本件商標より生ずる「ブルーニ」の称呼と引用商標1及び引用商標2より生ずる「マリオブルーニ」の称呼を比較すると、両者は、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分区別し得るものである。そして、両者は、外観において明らかな差異を有するものであり、観念においては比較することはできないものである。 してみれば、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても非類似の商標といわなければならない。 おって、請求人は、「BRUNI」「ブルーニ」の文字がイタリア人の姓を、「MARIO」「マリオ」がイタリア人の名を表す旨主張しているが、そのことを裏付ける証拠はないから、「BRUNI」「ブルーニ」をイタリア人の姓と認め、本件商標と引用商標1及び引用商標2とを観念上類似するということはできない。また、請求人は、「MARIO BRUNI」「マリオ ブルーニ」の文字からなる引用商標1及び引用商標2が、「ブルーニ」と称呼されて、取引に資される場合がある旨主張しているが、そのことを裏付ける証拠はないから、本件商標と引用商標1及び引用商標2とが「ブルーニ」の称呼において類似するということはできない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲(1) 引用商標1 |
異議決定日 | 2007-09-21 |
出願番号 | 商願2006-34999(T2006-34999) |
審決分類 |
T
1
651・
263-
Y
(Y25)
T 1 651・ 262- Y (Y25) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 平澤 芳行 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
津金 純子 小畑 恵一 |
登録日 | 2006-12-08 |
登録番号 | 商標登録第5008934号(T5008934) |
権利者 | 株式会社一珠 |
商標の称呼 | ブルーニ、ブルニ |
代理人 | 吉川 俊雄 |
代理人 | 吉武 賢次 |
代理人 | 小泉 勝義 |
代理人 | 矢崎 和彦 |