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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 |
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管理番号 | 1166156 |
異議申立番号 | 異議2006-90600 |
総通号数 | 95 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2007-11-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2006-11-20 |
確定日 | 2007-09-19 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4979188号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4979188号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4979188号商標(以下「本件商標」という。)は、平成18年1月19日に登録出願され、「セクシースパイダー」の片仮名文字と「SEXY SPYDER」の欧文字を上下2段に横書きしてなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同18年8月18日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由の要点 (1)引用商標 登録異議申立人スパイダー アクティヴ スポーツ,インコーポレイテッド (以下「申立人」という。)は、下記の3件の登録商標を引用している。 (a)登録第2315602号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SPYDER」の欧文字を横書きしてなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和56年2月6日に登録出願、平成3年6月28日に設定登録され、その後、平成13年4月10日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり、指定商品については、その後、平成14年12月4日に指定商品の書換登録により、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。 (b)登録第3353102号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年1月11日に登録出願、同9年10月24日に設定登録されたものである。 (c)登録第4022696号商標(以下「引用商標3」という。)は、「SPYDER」の欧文字を横書きしてなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年4月19日に登録出願、同9年7月4日に設定登録されたものである。 (以下、これらの商標をまとめて「引用各商標」という。) (2)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、「セクシースパイダー」の片仮名文字と「SEXY SPYDER」の欧文字を書してなるところ、その構成中の「セクシー/SEXY」の文字は、「セクシーな、性的魅力のある」の意味があり、商品との関係で識別力の無い言葉であるから、本件商標より「スパイダー」の称呼が生じ、「蜘蛛」と観念し得るものである。一方、引用各商標は、「SPYDER」の欧文字を書してなるところ、その構成文字より、同じく「スパイダー」の称呼が生じ、「蜘蛛」と観念し得るものである。したがって、本件商標と引用各商標とは、称呼、観念において類似するものであり、また、その指定商品も同一又は類似する。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきものである。 (3)商標法第4条第1項第15号について 引用商標1は、申立人の所有する商標であるところ、申立人は、引用商標1を「スキーウェア及びスノーボード用ウェア」に一貫して継続使用してきたものであるから、引用商標1は本件商標が出願される以前から周知であり、現在も周知性を失っていない。そして、本件商標と引用商標1とは「SPYDER」の文字において共通にしている。よって、本件商標を指定商品に使用した場合には、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、前記のとおりであるところ、その構成に係る上段の「セクシースパイダー」及び下段の「SEXY SPYDER」の各文字は同書、同大に一連に表示されており、その称呼も冗長でなくよどみなく一気に称呼し得るものであるから、例え、申立人の主張するように、構成中の「セクシー/SEXY」の文字が「セクシーな、性的魅力のある」等の意味合いを有する語としてよく知られているとしても、本件商標のかかる構成においては、該文字は、商品の品質を具体的に表したものとは看取し得ないものであり、構成文字全体で一種の造語を表したものとして認識し、把握されるとみるのが自然である。 してみれば、本件商標は、その全体の構成文字に相応して「セクシースパイダー」の称呼のみを生ずるとみるのが相当である。 他方、引用各商標は、それぞれ前記のとおりの構成であり、引用商標2は直ちには判読し難いものであるものの、各構成文字に相応して「スパイダー」の称呼を生ずるものと認められる。 そこで、本件商標より生ずる「セクシースパイダー」の称呼と引用各商標より生ずる「スパイダー」の称呼を比較すると、両称呼は、称呼を比較する上で重要な要素となる語頭部において「セクシー」の音の有無という顕著な差異を有するものであるから、両称呼は、十分に聴別し得るものである。また、両商標の構成は、それぞれ前記のとおりであるから、外観上、十分に区別し得る差異を有するものであり、さらに、観念においては、本件商標は造語といえるものであるから、両者は比較し得ない。 よって、本件商標と、引用各商標とは、称呼、外観及び観念のいずれからみても非類似の商標といわなければならない。 (2)商標法第4条第1項第15号について 申立人より引用商標1の著名性を立証するものとして提出された甲第7号証ないし甲第54号証によれば、本件商標の登録出願前に関する証拠は甲第11号証ないし甲第16号証のみであり、これらにしても申立人の商品カタログ(甲第11号証)若しくは雑誌の抜粋記事(甲第12号証ないし甲第16号証)に限られたものであるから(甲第17号証ないし甲第54号証は、すべて2006年及び2007年用の申立人商品を紹介した申立人のウェブページ写しである。)、これらの証拠によっては、本件商標の登録出願前に引用商標1が我が国の需要者の間に広く認識されていたものとは認めることができないものであり、かつ、本件商標は、前記したとおり、引用各商標とは判然と区別し得る別異の商標といえるものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、申立人の引用各商標を連想・想起することはなく、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。 (3)まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 引用商標2 |
異議決定日 | 2007-08-31 |
出願番号 | 商願2006-3375(T2006-3375) |
審決分類 |
T
1
651・
26-
Y
(Y25)
T 1 651・ 271- Y (Y25) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 渡邉 健司 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
小畑 恵一 津金 純子 |
登録日 | 2006-08-18 |
登録番号 | 商標登録第4979188号(T4979188) |
権利者 | 株式会社フレッグインターナショナル |
商標の称呼 | セクシースパイダー |
代理人 | 黒川 朋也 |
代理人 | 長谷川 芳樹 |
代理人 | 宮永 栄 |