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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y05
管理番号 1165845 
審判番号 不服2007-4068 
総通号数 95 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-02-08 
確定日 2007-10-15 
事件の表示 商願2006- 58222拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第5類「医療用血小板保存液」を指定商品として、平成18年6月22日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『パラアミノ-サリチル酸(para-aminosalicylic acid)』の略称である『PAS』の文字を含んでなるから、これを本願指定商品『医療用血小板保存液』に使用するときは、その商品が恰も『抗結核薬』であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中の「PAS」の文字部分が、「抗結核薬」の一種を表す略語であるとしても、本願の指定商品は、血小板製剤の製造工程で使用される、血小板機能を保存するための溶液であって、医師の診断、処方のもと、患者の治療のために投与される、顆粒状、錠剤状に形成された経口製剤である「抗結核薬」とは、その取扱者、需要者、使用場所等を著しく異にするものである。
また、広く医療・医学の分野においてみても、「PAS」の文字は、例えば、「南山堂 医学大辞典」(発行者 株式会社 南山堂 2001年4月10日 5刷)に、上記薬剤の略語のほか、「周辺虹彩前癒着」あるいは「過ヨウ素酸シッフ反応」を表す略語である旨の記載が認められる。
してみれば、本願商標は、その構成中に「PAS」の文字を有するとしても、直ちに、特定の商品の品質を表すものとして理解されるとはいい難いものであり、さらに、上述した本願の指定商品と「抗結核薬」の取引の実情をも併せ考えると、これをその指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものとはいい得ないと判断するのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、本願について政令で定める期間内に拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標)

審決日 2007-09-27 
出願番号 商願2006-58222(T2006-58222) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (Y05)
最終処分 成立  
前審関与審査官 鈴木 斎須田 亮一 
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 関根 文昭
堀内 仁子
商標の称呼 パススリー、パスサン 
代理人 中村 稔 
代理人 藤倉 大作 
代理人 熊倉 禎男 
代理人 松尾 和子 
代理人 井滝 裕敬 

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