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審判番号(事件番号) データベース 権利
無効200589128 審決 商標
無効200689005 審決 商標
取消200531219 審決 商標
取消200531245 審決 商標
取消200531284 審決 商標

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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 132
管理番号 1162585 
審判番号 取消2005-31601 
総通号数 93 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-09-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2005-12-28 
確定日 2007-08-06 
事件の表示 上記当事者間の登録第2015753号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第2015753号商標の「第32類 イチョウ葉のエキスを主原料とした粉状・顆粒状・錠剤状・液状・ゼリー状・カプセル状の加工食品及びその類似商品」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1.本件商標
本件登録第2015753号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和60年7月20日に登録出願され、別掲のとおりの構成よりなり、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として同63年1月26日に設定登録されたものである。

第2.請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を次のように述べた。
1.請求の理由
本件商標は、その指定商品中「第32類 イチョウ葉のエキスを主原料とした粉状・顆粒状・錠剤状・液状・ゼリー状・カプセル状の加工食品及びその類似商品」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。
2.被請求人の答弁に対する弁駁
(1)被請求人は、本件商標の取消請求に係る指定商品は、いわゆる健康食品と称されるものであり、本件商標を使用している商品「シジミの時雨煮(佃煮)」も健康商品であるからとして、シジミについての栄養成分、効能などを述べ、「シジミの時雨煮(佃煮)」は健康食品であると主張しているが、「佃煮」は、いわゆる、副食にあたる商品であり、本件商標の指定商品中の取消請求に係る商品は、「栄養補助食品、サプリメント」等と称されるものであって、主食、副食とされる商品とは相違する補助食品として用いられる商品であり、本件商標を使用しているという商品「佃煮」の属する上位概念の商品「肉製品、加工水産物、加工野菜、加工果実」とは、その使用目的、取扱い方法、製造業者、取引系統、販売場所などにおいて相違するものであり、本件の取消請求に係る商品と「佃煮,その他の肉製品・加工水産物・加工野菜・加工果実」とは、非類似の商品というべきである。
一般的において、食品は、全て健康食品にあたるといっても過言ではないところ、いわゆる健康食品なる商品と称されるものは、「栄養補助食品、サプリメント」などとして取引されている商品を指称し、いわゆる、副食として用いられる「肉製品、加工水産物、加工野菜、加工果実」を健康食品として取り扱っているものでないことは、商取引の場において明らかである。
(2)被請求人は、本件商標の取消請求に係る商品について3年以内に日本国内において使用していたとして提出した証拠(乙第10号証?乙第14号証)についてみると、乙第10号証において「シジミの加工食品とシジミの健康食品」について使用していたと主張している。
さらに、検乙1号証「貝新 肝養蜆」、検乙第2号証「貝新 志ぐれ煮 しじみ」、別紙「貝新 志ぐれ煮」として「牛肉」、「きゃらぶき」、「あさり」の表示とともにその加工商品(佃煮)、別紙2「総本家貝新 志ぐれ煮」、「きゃらぶき」、「角切汐吹昆布」の表示とともにその加工商品(佃煮)、別紙3 「販売店舗の陳列写真」4枚、別紙4 「細切昆布」、「きゃらぶき」、「もろこ」の表示とともにその加工商品(佃煮)、別紙5 「貝ひも」、「ふき時雨」、「山椒昆布」「葉唐辛子」表示とともにその加工商品(佃煮)、別紙6「貝新志ぐれ煮 しじみ」、「貝新のり」の表示とともにその加工商品(佃煮)、別紙7「貝新」、「かやく豆 煮豆」、「子持昆布」「肝養蜆」の表示とともにその加工商品(佃煮)、について本件商標を使用し健康食品について使用しているものであり、「イチョウ葉のエキスを主原料とした粉状・顆粒状・錠剤状・液状・ゼリー状・カプセル状の加工食品及びその類似商品」について使用していたと主張している。
(3)そこで、被請求人の使用に係る商品についてみると、「肝養蜆」(商標とみることができるが、)については、当該商品は、「佃煮」との表示があるように、加工水産物に属するものというべきである。
「シジミの加工食品及びシジミの健康食品」についても、当該商品は、「佃煮」と表示されているものであり、加工水産物に属するものというべきである。
「牛肉」は、「志ぐれ煮」が佃煮を表示するものとして使用されていることから、「肉の佃煮」であり、肉製品に属するものというべきである。
「あさり」は、「あさりの佃煮」であり、加工水産物に属するものというべきである。
「きゃらぶき」は、「きゃらぶきの佃煮」であり、加工野菜に属するものである。
「角切汐吹昆布」は、加工水産物に属するものというべきである。
「細切昆布」は、加工水産物に属するものというべきである。
「もろこ」は、「もろこの佃煮」であり、加工水産物に属するものというべきである。
「貝ひも」は、「貝ひもの佃煮」であり、加工水産物に属するものというべきである。
「ふき時雨」は、「ふきの佃煮」であり、加工野菜に属するものというべきである。
「山椒昆布」は、「昆布の佃煮」であり、加工水産物に属するものというべきである。
「葉唐辛子」は、「葉唐辛子の佃煮」であり、加工野菜に属するものというべきである。
「しじみ」は、「シジミの佃煮」であり、加工水産物に属するものというべきである。
「貝新のり」は、「のりの佃煮」であり、加工水産物に属するものというべきである。
「かやく豆」は、「豆の佃煮」であり、加工野菜に属するものというべきである。
「子持昆布」は、「昆布の佃煮」であり、加工水産物に属するものというべきである。
(4)そうすると、本件商標が使用されていたとする商品は、その指定商品中の「肉製品,加工水産物,加工野菜」の範疇に属する商品である「佃煮」について使用していたものであり、「佃煮」は、いわゆる、副食として用いられるものであり、本件商標の取消請求に係る商品、いわゆる補助食品として用いるところの商品について使用していたものとは認められないものというべきである。
(5)被請求人は、健康食品について使用していたとして、「蜆」の栄養成分、効能などについて縷々述べているが、殆どの食品は、栄養成分を有し、その効能などが種々記され、知られているところであり、そのことをもって、本件商標の使用に係る「佃煮」が本件取消請求に係るいわゆる健康食品である「栄養補助食品、サプリメント」と称される健康食品の範疇に属するものとすることはできないものというべきであり、被請求人の主張は失当である。
なお、本件商標の取消請求に係る商品「イチョウ葉のエキスを主原料とした粉状・顆粒状・錠剤状・液状・ゼリー状・カプセル状の加工食品及びその類似商品」は、いわゆる健康食品と称される「栄養補助食品、サプリメント」などであり、「食肉、食用水産物、野菜、果実、穀物、植物、動物」などの抽出成分(エキスなど)を用いて、エキス成分そのもの又はそれらに他の成分などを加え、混合、攪拌等を施し、粉状、液状、顆粒状、カプセル状、ゼリー状などとして加工した商品であって、「食肉、食用水産物、野菜、果実、穀物」を単に、味付け加工などしたいわゆる副食の「佃煮」とは、その商品の原材料、加工方法、形状、製造業者、取引系統、販売場所などにおいて、両者は、互いに相違することはいうまでもなく明らかである。
いわゆる、「健康食品」なるものが、被請求人の主張するとおりであるとすれば、全ての食品(菓子、パン、飲料、加工食品、野菜、果実、魚介類、卵など)は、健康のために用いられるものであり、全ての食品が類似する商品とされるべきであるところ、そのようには取り扱われていないことは、現実にそれぞれの商品、それぞれの加工食品など毎にその取り扱う業者、販売業者、取引系統、販売場所を相違することから、同ー又は類似の商標を使用してもその出所について混同を生ずることなく、互いに非類似の商品として取り扱われ、業界の秩序が保たれているというべきである。
(6)そうすると、被請求人の提出した証拠によっては、本件商標をその指定商品中の「佃煮」と称される「肉製品、加工水産物及び加工野菜」について使用していたとしても、取消請求に係る商品「イチョウ葉のエキスを主原料とした粉状・顆粒状・錠剤状・液状・ゼリー状・カプセル状の加工食品及びその類似商品」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者などにより使用していたものとは認められないものである。
また、他に、本件商標をその取消請求に係る商品について、日本国内において、継続して3年以上使用していたことを証するものは見出せない。
(7)結論
以上のとおり、本件商標は、被請求人提出の証拠などによっては、その指定商品中の「イチョウ葉のエキスを主原料とした粉状・顆粒状・錠剤状・液状・ゼリー状・カプセル状の加工食品及びその類似商品」について、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者によって、継続して3年以上日本国内において使用していたものとは認められず、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その取消請求に係る指定商品についてその登録を取り消されるべきものである。
したがって、請求の趣旨のとおりの審決を求めるものである。

第3.被請求人の答弁
被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、検乙第1号証・検乙第2号証及び乙第1号証ないし同第14号証を提出している。
(答弁の理由)
1.請求人は、本件商標の指定商品の内、「第32類 イチョウ葉のエキスを主原料とした粉状・顆粒状・錠剤状・液状・ゼリー状・カプセル状の加工食品及びその類似商品(以下、「取消請求商品」という。)」について登録取消を求めている。
(「イチョウ葉健康食品」の類似群とその類似商品)
2.取消請求商品中「イチョウ葉のエキスを主原料とした粉状・顆粒状・錠剤状・液状・ゼリー状・カプセル状の加工食品(以下、「イチョウ葉健康食品」という。)の商品類似群は、乙第1号証の商願2005-32399の出願書誌情報によれば、「32F01、32F02、32F03、32F04」(以下、「健康食品類似群」という。)とされている。
そして、いわゆる健康食品と称される加工食品は、押しなべて前記した「健康商品類似群」が当て嵌められてはいるが、基本的に健康商品は、類似群32F01の「肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。)」の商品、同32F02の「かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり」の商品、同32F03の「穀物の加工品」、又は、同32F04の「加工野菜及び加工果実」(以下、それぞれを「個別商品群」という。)等の個々の類似群商品には類似しないとされているようである。
しかし、健康食品に新たな類似群(例えば32F15)が付けられていないのは、場合によっては、「個別商品群」の「加工水産物」や「加工野菜」等に類似することを示唆されたものと思われる。そのために、あえて間借りの類似群がつけられたものと推測する。
(32F01及び32F04の指定商品についての使用)
3.しかして、被請求人は、「健康食品類似群」の類似商品を含む「取消請求商品」が、仮に「個別商品群」の商品(32F01又は32F04に該当する商品)に及ぶことになれば、本件商標を盛大に使用している「加工水産物」及び「加工野菜」等について取消されることになるので、かかる不利益を回避するために、先ずは乙第10?14号証を提出して、本件商標の「個別商品群」の商品についての使用事実を立証する。
乙第10号証は、被請求人が、本件審判請求登録前に配布していた商品カタログ「一味丹精」である。
乙第11号証は、本件商標の通常使用権者である有限会社総本家貝新水谷新九郎商店が本件審判請求登録前に配布していた商品カタログ「丹精を贈る」。裏表紙下段の「2005.11」の表示から、このカタログが、本件審判請求登録前に配布されていたことが明らかである。
乙第12号証は、本件商標の通常使用権者である株式会社総本家新之助貝新が本件審判請求登録前に配布していた商品カタログ「香味雙絶」。裏表紙下段の「※2005年11月末現在」の表示から、このカタログが、本件審判請求登録前に配布されていたことが明らかである。
乙第13号証は、桑名市役所産業振興部商工課が証明する証明書、乙第14号証は桑名商工会議所が証明する証明書で、被請求人及び本件商標の通常使用権者が、前記乙第10?12号証のカタログに掲載された商品(32F01、32F04)等について、本件審判請求登録前に本件商標を使用していた事実を証明している。
(シジミの加工食品とシジミの健康食品)
4.本件商標の指定商品に「シジミの加工食品(32F01)」が含まれることは明らかである。そして、取消請求に係る「取消請求商品」には、「その類似商品」の記載から、いわゆる、シジミの健康食品も含まれることが明らかである。
(健康食品としてのシジミ)
5.乙第2?9号証は、「シジミ」に関する記事等が紹介されたホームページであるが、何れについても「シジミ(32C01)」は、栄養価の高い健康食品として評価されている。
○「天然健康食品無添加しじみ……」(乙2)
○「昔からシジミは黄疸に良いとされてきたのは、メチオニンやグリコーゲンが肝臓の働きを助けるためでもあるので、面倒がらずに身を残さず食べることが大事である。悪性貧血や皮膚疾患にも、徐々にではあるが効を奏する。」(乙3)
○「★しじみの主な栄養★アミノ酸には必須アミノ酸9種類・非必須アミノ酸11種類で全部で20種類あります。しじみにはそのうちの19種類のアミノ酸が確認されています。」(乙4)
○「肝臓の働きをよくするグリコーゲンやレバーに匹敵するビタミンB12も含む。ビタミンB12は悪性貧血を予防し、神経の働きにも必要なものです。鉄分も充分に含んでいる。」(乙5)
○「蜆(しじみ)の効能 肝機能・腎機能強化、目の病気、貧血予防、滋養強壮、魅力的な目をつくる」(乙6)
○「とくに豊富なのがビタミンB12と鉄で、そのほかカルシウム・カロチン・ビタミンB 2・ビタミンEも含まれており、貝類の中でもとくに栄養価に優れています。」(乙7)
○「……カルシウムや鉄も豊富な健康食品です。」(乙8)
○「しじみはカルシウム、鉄分、ナトリウム、カリウム、マンガン、亜鉛など各種ミネラルを豊富に含んでいて、ガン細胞を撃退してくれます。」(乙9)
このように、栄養豊富で本来滋養強壮に良いとされるシジミの加工食品(又は、シジミ料理)(32F01)と、シジミ又はシジミのエキスを加工して粒状・粉末状・液体状又はカプセル状にした加工食品とは、濃縮の工程に有無があるとしても滋養強壮に良いとされる効能的要素において同じであるから、両加工食品は商品類似の関係にあるものと思われる。
従って、仮に、一般的には「健康食品類似群」と「個別商品群」の商品(32F01「シジミの加工食品」)とが商品非類似であるとされているとしても、上記した「シジミの加工食品」と「取消請求商品」に含まれる「シジミの健康食品」とは、栄養効果及び食品を食する主な目的において共通するところが多いので、両食品は、類似すると言うことができる。
(シジミの加工食品についての商標使用)
6.検乙第1号証は、前記した通常使用権者株式会社総本家新之助貝新が販売している「貝新 肝養蜆」。
検乙第2号証は、本件商標の通常使用権者株式会社総本家貝新新七商店が販売している「貝新 志ぐれ煮 しじみ」。
検乙第1、2号証の商品が、本件審判請求登録前に販売されていた事実は、前記した乙第13、14号証の証明書で明らかである。
つまり、被請求人及び通常使用権者が、本件商標を「取消請求商品」に類似する「個別商品群」32F01の「シジミの加工食品(加工水産物)」に使用していたことは明らかであり、「取消請求商品」について不使用であるとする請求人の主張は失当であると言わざるを得ない。
(まとめ)
7.以上に述べたとおり、被請求人及び通常使用権者は、本件審判請求登録前に本件商標を「取消請求商品」に使用していた事実がある。
よって、答弁の趣旨通りの審決を求めるものである。

第4.当審の判断
(1)被請求人より提出された検乙第1号証及び検乙第2号証並びに乙第10号証ないし乙第14号証によれば、以下のことが認められる。
検乙第1号証及び検乙第2号証は、製造者(株)総本家新之助貝新及び(株)総本家貝新新七商店の製造販売に係る商品「蜆の佃煮」の実物であり、その包装袋の上部に本件商標と社会通念上同一と認められる「貝新」の文字が表示されている。
また、乙第10号証ないし乙第12号証は、被請求人並びに本件商標の通常使用権者と認め得る貝新水谷新九郎及び株式会社総本家新之助貝新(以下、「通常使用権者」という。)の製造販売に係る商品「時雨蛤」、「浅利志ぐれ煮」、「蜆志ぐれ煮」、「松味楽」、「ふき山椒」及び「椎茸昆布」等の商品カタログと認められるところ、乙第11号証(貝新水谷新九郎 発行)のカタログ末尾の最下部には小さな文字でこのカタログの発行月と認められる「2005.11」の数字が印刷され、乙第12号証(株式会社総本家新之助貝新 発行)のカタログには、発行月と認められる「2005年11月末現在」と印刷され、乙第13号証及び乙第14号証に添付の別紙には、商品の販売状況を撮影した写真及び商品が掲載されており、被請求人及び通常使用権者により、牛肉、昆布、きゃらぶきなどの佃煮が販売されていることが認められる。
そして、乙第10号証ないし乙第12号証のカタログの見開き頁の一頁に、本件商標と社会通念上同一と認められる「貝新」の文字が表示されている。
そうとすれば、本件商標は、日本国内において、本件審判請求の登録(平成18年1月20日)前3年以内に、被請求人(商標権者)及び通常使用権者により、その製造販売にかかる商品「蛤、蜆、ふき山椒、椎茸昆布、牛肉等を主原料とする佃煮」(以下「本件使用商品」という。)に使用されているものと認められる。
(2)本件取消請求商品と本件使用商品について
本件使用商品は、「保存食品の一種.魚介類,海藻,野菜をしょうゆ,みりん,砂糖で甘辛く煮染めた料理」(調理用語辞典 株式会社調理栄養教育公社発行)であり、いわゆる副食として食されるものであって、佃煮屋及びスーパーマーケットの総菜売場等の一般食品売場において販売されているものであり、本件指定商品中の「肉製品,加工水産物,加工野菜」の範疇に属する商品であるとみるのが相当である。
一方、本件取消請求商品についてみるに、その主原料である「イチョウエキス」は、1980年頃より研究者が相次いで記憶力、集中力を回復、増進する効果があると発表し(2001.1.10 共同通信)、また、日本では、健康食品や入浴剤、育毛剤などの原料として使われ、数年前から人気が高まっている(1996.8.23 東京夕刊)ように、その効能が注目され、これを原材料とする健康食品等も開発製造されていることからすれば、本件取消請求商品は、身体の健康維持、増進を目的として、ドラッグストア、薬局、健康食品コーナー等において取引、販売されている「健康食品または栄養補助食品」の範疇に属するものであり、また、その類似商品についても同様に「健康食品または栄養補助食品」の範疇にとどまるとみるのが相当である。
そうとすると、本件使用商品と、本件商標の取消請求商品とは、それぞれの用途、販売場所、流通過程等を異にする非類似の商品であるといわなければならない。
また、被請求人は乙第2号証ないし乙第9号証で、「しじみ、蜆」が、肝機能、貧血予防等に効能があり、健康食品としても注目されている旨述べるが、一般に、食物にはなんらかの栄養素が含有されているものであり、本件使用商品は商品「佃煮」として、製造販売されているものであって、健康食品として加工、製造販売されているものではないから、この点に関する被請求人の主張は採用できない。
なお、被請求人は、本件取消請求商品が「肉製品,加工水産物」に該当する商品に及ぶことになると本件商標を盛大に使用している商品「肉製品,加工水産物」及び「加工野菜」等について取り消されることになるので、かかる不利益を回避するために使用事実を立証する旨主張しているが、上記認定のとおり、本件商標の取消請求商品は、「健康食品または栄養補助食品」の範疇に属するものであって、「肉製品,加工水産物」及び「加工野菜」等の商品は含まれないから、本件取消請求商品が取り消されたとしても、本件使用商品についてまで取り消される等の不利益は生じないものというべきである。
以上、前記の検証物及び乙各号証並びに上記の認定・判断を総合勘案すれば、本件商標は、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者の何れによっても、本件審判請求の登録(平成18年1月20日)前3年以内に、日本国内において、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる商標を本件取消請求商品について使用していたものと認めることはできない。
また、被請求人は、本件商標を使用していないことについて、正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法50条1項の規定により、その指定商品中の「結論掲記の商品」について、取り消しを免れない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本件商標

審理終結日 2007-06-01 
結審通知日 2007-06-07 
審決日 2007-06-25 
出願番号 商願昭60-74952 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (132)
最終処分 成立  
前審関与審査官 佐久 菊男 
特許庁審判長 伊藤 三男
特許庁審判官 小松 孝
岩崎 良子
登録日 1988-01-26 
登録番号 商標登録第2015753号(T2015753) 
商標の称呼 カイシン 
代理人 岩▲崎▼ 和夫 
代理人 平木 祐輔 
代理人 安田 徹夫 
代理人 三宅 始 
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