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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y01
管理番号 1162396 
審判番号 不服2007-1435 
総通号数 93 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-09-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-01-16 
確定日 2007-08-17 
事件の表示 商願2005-90971拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ギンコセレクト」の片仮名文字を標準文字で書してなり、第1類「化学品,工業用,科学用,写真用,農業用,園芸用及び林業用の化学品,消火剤,焼き戻し剤及びはんだ付け剤,食品保存用化学剤,なめし剤,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),工業用接着剤,植物成長調整剤類,肥料,陶磁器用釉薬,高級脂肪酸,非鉄金属,非金属鉱物,写真材料,試験紙,人工甘味料,工業用粉類,原料プラスチック,未加工人造樹脂,パルプ」を指定商品として、平成17年9月29日に登録出願されたものであるが、指定商品については、原審における同18年7月26日付け提出の手続補正書により、第1類「医薬用植物からの抽出物または有効成分を原材料としてなる化学品,その他の化学品」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(6)のとおりである。
(1)登録第470637号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和29年6月18日に登録出願、第6類「鍛鉄及その他類に属せざる金属及其の半加工品」を指定商品として、同30年9月15日に設定登録、その後、4回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、指定商品については、指定商品を第1類「非鉄金属」、第2類「塗装用・装飾用・印刷用又は美術用のアルミニウム又はアルミニウム合金の粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用のすず又はすず合金の粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用のチタニウム又はチタニウム合金の粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の銅又は銅合金の粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の鉛又は鉛合金の粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用のニッケル又はニッケル合金の粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用のマグネシウム又はマグネシウム合金の粉」及び第6類「鉄及び鋼(鉄管・鋼管・切り粉を除く。),非鉄金属及びその合金(はく及び亜鉛又は亜鉛合金の粉を除く。)」とする指定商品の書換登録が平成18年11月29日にされたものである。
(2)登録第473303号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和29年6月18日に登録出願、第7類「ワイヤ-ロ-プ及他類に属しない金属製品」を指定商品として、同30年11月25日に設定登録、その後、3回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされたが、平成17年11月25日に商標権の存続期間が満了し、同18年8月9日に商標権の登録が抹消されているものである。
(3)登録第4117897号商標(以下「引用C商標」という。)は、「キンコ」の片仮名文字と「金鯱」の漢字を二段に併記してなり、平成8年3月22日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同10年2月27日に設定登録されたものである。
(4)登録第4137532号商標(以下「引用D商標」という。)は、「GINKOR」の欧文字を横書きしてなり、平成8年9月12日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同10年4月17日に設定登録されたものである。
(5)登録第4166961号商標(以下「引用E商標」という。)は、「吟香」の漢字を縦書きし、その右側に振り仮名風に「ぎんこう」の平仮名文字を書してなり、平成8年8月9日に登録出願、第30類「コーヒー及びココア,茶,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,香辛料,米,脱穀済みの大麦,食用粉類,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ」を指定商品として、同10年7月17日に設定登録されたものである。
(6)登録第4747692号商標(以下「引用F商標」という。)は、別掲(3)のとおり、ややデザイン化された「KiNKOU」の欧文字を横書きしてなり、平成15年3月24日に登録出願、第2類「木材形状安定化処理剤,木材乾燥割れ防止剤,木材保存剤」を指定商品として、同16年2月20日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)引用B商標の商標権は、商標登録原簿の記載を徴するに、存続期間の満了により消滅しているものである。
(2)本願商標は、その指定商品について、前記1のとおり補正された結果、引用A、C、D及びE商標の指定商品と同一又は類似の商品は、すべて削除されたと認められるものである。
その結果、本願商標の指定商品は、引用A、C、D及びE商標の指定商品と類似しない商品になったと認められるものである。
(3)本願商標は、「ギンコセレクト」の文字を標準文字で書してなるところ、該文字は、まとまりよく一体に構成されているものであり、その構成文字全体より生ずる「ギンコセレクト」の称呼も格別冗長というものでもなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、たとえ、「セレクト」の文字が、原審説示の如く「選び出された、高級の、極上の」といった意味合いで使用される場合があるとしても、かかる構成においては、特定の商品の品質を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難く、本願商標に接する取引者、需要者が「セレクト」の文字部分を捨象し、「ギンコ」の文字部分のみに着目して取引にあたるというよりは、むしろ、「ギンコセレクト」の構成全体をもって、一体不可分のものと認識し、把握するものというのが自然である。
そうすると、本願商標からは、その構成文字全体に相応して、「ギンコセレクト」の称呼のみが生ずるものというのが相当である。
他方、引用F商標は、ややデザイン化された「KiNKOU」の欧文字よりなるところ、特定の意味合いを有する成語を表したものとはいえないものであって、その構成文字に相応して「キンコウ」又は「キンコー」の称呼を生ずるものというのが相当である。
してみれば、本願商標より生ずる「ギンコセレクト」の称呼と引用F商標より生ずる「キンコウ」又は「キンコー」の称呼とは、その音構成の差異等から明らかに区別し得るものというべきであり、また、外観及び観念において、これらを類似とすべき特段の理由も見いだせない。
したがって、本願商標と引用F商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点からみても、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)以上よりすれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(1)
引用A商標(登録第470637号商標)

別掲(2)
引用B商標(登録第473303号商標)

別掲(3)
引用F商標(登録第4747692号商標)

審決日 2007-08-07 
出願番号 商願2005-90971(T2005-90971) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (Y01)
最終処分 成立  
前審関与審査官 神田 忠雄 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 田村 正明
岡田 美加
商標の称呼 ギンコセレクト、ギンコ 
代理人 石橋 政幸 
代理人 宮崎 昭夫 
復代理人 山田 武史 

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