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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y182528
審判 全部申立て  登録を維持 Y182528
管理番号 1161041 
異議申立番号 異議2006-90663 
総通号数 92 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-08-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-12-25 
確定日 2007-07-09 
異議申立件数
事件の表示 登録第4989802号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4989802号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4989802号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成18年3月23日に登録出願、第18類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同年9月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4897407号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成16年11月30日に登録出願、第25類及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として同17年9月30日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由の要点
(1)本件商標と引用商標とは外観上類似するものであり、本件商標の指定商品中第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」は引用商標の指定商品中第25類の商品と類似するものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)引用商標は米国メージャーリーグベースボール所属の球団「ワシントンナショナルズ」のロゴマークとして世界的に周知著名であり、本件商標がその指定商品に使用された場合には、その商品が申立人、メージャーリーグベースボール又はワシントンナショナルズと何らかの関係を有するものと誤認され、その出所の混同を生じるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 当審の判断
(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標と引用商標との類否について検討するに、別掲(1)及び(2)のとおり、両商標はいずれもローマ字「W」を基に図案化したものと推認されるものの、本件商標は、黒塗りで全体をやや右方に傾けて描かれ、右側の湾曲線が左側のそれよりも長く、左右の湾曲線は、それぞれの尖端が同じ切り口であって、その間隔が徐々に狭まりあたかも上方に収斂するかのように表されているのに対し、引用商標は、籠字風に輪郭線で全体をやや左方に傾けて描かれ、左右の湾曲線はほぼ同じ長さで、しかも左側には筆記体の「W」の書き出しと思しき部分が付けられている点において両者は相違する。そして、これらの相違点により、両商標は、全体から受ける印象が著しく異なるものであって、それぞれを時と処を異にして観察した場合、外観上相紛れることなく別異のものとして認識し把握されるというべきである。また、両商標は、いずれも親しまれた既成の観念を有する事物事象を表したものともいえないから、特定の称呼及び観念を生じないものといわざるを得ない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人は、引用商標が米国メージャーリーグベースボール所属の球団「ワシントンナショナルズ」のロゴマークとして世界的に周知著名であると主張し、証拠を提出している。
しかしながら、提出された証拠は、米国メージャーリーグベースボールの試合が日本でも放送されていることを示す番組表や、日本人選手について報道する新聞記事などが殆どであり、個別の球団に関するものも若干見られるものの、「シカゴ・カブス」(Chicago Cubs)についての記述(甲第12、第13及び第15号証)が大半であって、「ワシントンナショナルズ」に関するものは同球団の英文によるホームページ及びフリー百科事典「ウィキペディア」の記述(甲第20及び第21号証)のみである。しかも、上記ホームページには引用商標と同一の標章が示されている箇所もあるが、わずか数箇所にすぎず、それ以外に引用商標が具体的に使用されている事実を見出せない。
してみれば、申立人の提出に係る証拠によっては、引用商標が、我が国において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして取引者、需要者間に広く認識されているものとは到底認めることはできない。
その他、引用商標が我が国において取引者、需要者間に広く認識されていることを認めるに足る証拠はない。
しかも、本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、相紛れるおそれのない非類似の商標である。
そうすると、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別 掲
(1)本件商標

(2)引用商標

異議決定日 2007-06-19 
出願番号 商願2006-25824(T2006-25824) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y182528)
T 1 651・ 26- Y (Y182528)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大橋 信彦 
特許庁審判長 小林 和男
特許庁審判官 小川きみえ
石田 清
登録日 2006-09-22 
登録番号 商標登録第4989802号(T4989802) 
権利者 株式会社ツー・アンド・ワン
商標の称呼 ダブリュウ、オメガ 
代理人 一色国際特許業務法人 
代理人 鳥居 和久 
代理人 寺島 正己 
代理人 鎌田 文二 
代理人 松原 伸之 
代理人 東尾 正博 
代理人 村木 清司 
代理人 橋本 千賀子 
代理人 高部 育子 
代理人 松嶋 さやか 

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