ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 登録しない Y0928354142 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y0928354142 |
---|---|
管理番号 | 1161016 |
審判番号 | 不服2006-8035 |
総通号数 | 92 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-08-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2006-04-26 |
確定日 | 2007-07-11 |
事件の表示 | 商願2005-27702拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第9類、第28類、第35類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成17年3月30日に登録出願、その後、原審における同年10月12日付け手続補正書により、指定商品及び指定役務は、第9類「スロットマシン,家庭用テレビゲームおもちゃ,電子計算機用プログラム,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」、第28類「遊戯用器具,おもちゃ,人形」、第35類「パンフレット・カタログ・ポスターによる広告の企画並びに制作,広告の企画・制作,コンピュータグラフィックスを用いた広告の企画・制作,商業又は広告のための商品の販売に関するイベントの企画・運営又は開催,コマーシャルの制作・企画」、第41類「家庭用テレビゲームおもちゃ又は業務用テレビゲーム機による通信を用いて行うキャラクター等の静止画像・動画像・音声付き静止画像・音声付き動画像・映像の提供,アニメーション映画の制作,アニメーションテレビ放送番組の制作,書籍・アニメーション・おもちゃ・ゲーム等のキャラクターに関する画像の提供,電子データ化されたゲーム・アニメーション映像の提供,イベントの企画・運営又は開催」、第42類「デジタルコンテンツ製作用コンピュータプログラムの企画・設計・作成,コンピュータグラフィックスによるデザインの考案,電子計算機・業務用テレビゲーム機・家庭用テレビゲームおもちゃ用のプログラムの設計・作成又は保守」と補正されたものである。 2 原査定における引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次の(a)ないし(j)のとおりである。 (a)登録第312645号-2商標は、「アルファ」及び「ALPHA」の文字を二段に横書きしてなり、昭和13年4月2日に登録出願、第65類「玉突き用具、遊戯用器具」を指定商品として、同14年2月13日に設定登録され、その後、4回にわたり、商標権存続期間の更新登録がされたものである。 (b)登録第1441397号-1商標は、「ALPHA」及び「アルファ」の文字を二段に横書きしてなり、昭和50年9月12日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同55年10月31日に設定登録され、その後、3回にわたり、商標権存続期間の更新登録がされ、平成13年11月14日に指定商品を第6類「アイゼン,カラビナ,金属製飛び込み台,ハーケン,金属製あぶみ,拍車」、第8類「水中ナイフ,水中ナイフ保持具,ピッケル」、第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター」、第16類「かるた」、第18類「乗馬用具」、第19類「飛び込み台(金属製のものを除く。)」、第20類「揺りかご,幼児用歩行器,マネキン人形,洋服飾り型類,スリーピングバッグ」、第21類「コッフェル」、第22類「ザイル,登山用又はキャンプ用のテント」、第25類「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(乗馬靴を除く。),乗馬靴」、 第27類「体操用マット」、第28類「おもちゃ,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,運動用具」とする指定商品の書換登録がなされたものである。 (c)登録第1441397号-2商標は、「ALPHA」及び「アルファ」の文字を二段に横書きしてなり、昭和50年9月12日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同55年10月31日に設定登録され、その後、2回にわたり、商標権存続期間の更新登録がされ、平成13年2月28日に指定商品を第9類「スロットマシン」、第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具」とする指定商品の書換登録がなされたものである。 (d)登録第3221233号商標は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月30日に登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」を指定役務として、同8年11月29日に設定登録され、同18年12月5日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。 (e)登録第3244262号商標は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月30日に登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」を指定役務として、同9年1月31日に設定登録されたものである。 (f)登録第3369562号商標は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成4年9月29日に登録出願、第35類「広告,広告物の企画・作成,プロモーションビデオの企画・製作,広告文の作成,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,職業のあっせん,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング,複写機及びワードプロセッサの貸与」を指定役務として、同10年5月8日に設定登録されたものである。 (g)登録第4159495号商標は、別掲4のとおりの構成よりなり、平成8年8月28日に登録出願、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同10年6月26日に設定登録されたものである。 (h)登録第4273052号商標は、「ALPHA」の文字を横書きしてなり、平成9年3月26日に登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極 」を指定商品として、同11年5月14日に設定登録されたものである。 (i)登録第4375646号商標は、別掲5のとおりの構成よりなり、平成10年11月17日に登録出願、第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,職業のあっせん,輸出入に関する事務の代理又は代行,広告用具の貸与,マネキン人形の貸与,ディスプレイ什器の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」を指定役務として、同12年4月14日に設定登録されたものである。 (j)登録第4375648号商標は、別掲5のとおりの構成よりなり、平成10年11月17日に登録出願、第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,入浴施設の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,求人情報の提供,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,葬儀の執行,一般廃棄物の収集及び分別,産業廃棄物の収集及び分別,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,建築物の設計,測量,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,編み機の貸与,ミシンの貸与,衣服の貸与,植木の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与,カメラの貸与,光学機械器具の貸与,漁業用機械器具の貸与,鉱山機械器具の貸与,計測器の貸与,コンバインの貸与,祭壇の貸与,自動販売機の貸与,芝刈機の貸与,火災報知機の貸与,消火器の貸与,タオルの貸与,暖冷房設備の貸与,超音波診断装置の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,凸版印刷機の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,布団の貸与,理化学機械器具の貸与,ルームクーラーの貸与」を指定役務として、同12年4月14日に設定登録されたものである。 以下、引用商標(a)ないし引用商標(h)を「引用商標A」、引用商標(i)及び引用商標(j)を「引用商標B」という。 3 当審の判断 本願商標は、別掲1のとおり、それぞれ青色で、上段の中央に略リング状の図形と、該図形の左下方中段に小さく「HEIWA」の欧文字、下段に顕著に大きく「ALPHA」の欧文字を配した構成よりなるところ、図形部分と、「HEIWA」及び「ALPHA」の各文字部分は、それぞれ上段、中段及び下段に分かれて配置され、かつ、各文字部分は、上記のとおり文字の大きさも相違し、それぞれが視覚的に分離して看取されるばかりでなく、その構成全体をもって、特定の意味合いを想起させるものともいい難く、他に、外観、称呼及び観念上、常に一体不可分とみるべき格別の理由も見いだし難いものであって、それぞれの各構成部分が独立して自他商品・役務の識別標識の機能を果たし得るものであるというのが相当である。 そうとすると、本願商標をその指定商品及び指定役務について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「HEIWA」及び「ALPHA」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼をもって取引に資することも少なくないというのが相当である。 してみれば、本願商標は、「HEIWA」及び「ALPHA」の構成文字に相応して「ヘイワ」及び「アルファ」の称呼をも生ずるものであり、また、「HEIWA」の文字は、「平和」に通じる文字をローマ字で表したものと認識されるものであって、これより、「平和」の観念を生じ、かつ、「ALPHA」の文字は、「アルファ【A・α】」(alpha)(ギリシャ語の第一字母)を想起させるから、これより、「アルファ」の観念を生ずるものというのが相当である。 他方、引用商標Aは、それぞれの構成中に、「アルファ」、「ALPHA(デザイン化したものも含む。)」又は「Alpha」の文字を有してなるものであり、該文字部分に相応して、それぞれ「アルファ」の称呼及び観念を生ずるものである。 してみれば、本願商標と引用商標Aとは、外観において相違するとしても、「アルファ」の称呼及び観念を共通にする類似の商標といわなければならず、かつ、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用商標Aの指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品又は役務を含むものである。 また、引用商標Bは、別掲5のとおり、上段に「DISPLAYS」の文字を小さく、中段に「HE」の文字と、縦長の人体風の図形(上部に点を有する)及び「WA」の文字を一連一体的に顕著に大きくまとまりよく表し、その下段に2個の三日月状の図形を中央部分に配してなるところ、商業広告等においては、しばしば使用する文字の一部を図案化する手法が用いられており、該人体風の図形もその形、大きさ、前後の文字との構成及びバランスからみて、「i」の欧文字を図案化したと無理なく認識されるものである。 そうとすると、中段の構成部分は、「HEiWA」の文字を表したものと認識されるとみるのが相当である。 そして、中段部分に顕著に大きくまとまりよく表された該「HEiWA」の文字を表したものと認識される部分は、上段の「DISPLAYS」の文字及び下段の三日月状の図形と、称呼、観念上、常に一体不可分とみるべき格別の理由も見いだし難いものであり、該「HEiWA」の部分は、独立して自他役務の識別機能を果たし得るものであるから、引用商標Bは、その構成部分に相応して「ヘイワ」の称呼をも生じ、また、その構成部分は、「平和」に通じる文字をローマ字で一部図案化して表したものと認識されるものであり、これより、「平和」の観念を生ずるものというのが相当である。 してみれば、本願商標と引用商標Bとは、外観において相違するとしても、「ヘイワ」の称呼及び「平和」の観念を共通にする類似の商標といわなければならず、かつ、本願商標の指定役務は、引用商標Bの指定役務と同一又は類似の役務を含むものである。 したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。 なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標の登録適格性を主張しているが、それらの事例は商標の具体的構成において本願商標とは事案を異にするものであり、該事例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切ではなく、請求人の主張は採用することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(本願商標) 別掲2(登録第3221233号商標) 別掲3(登録第3244262号商標及び登録第3369562号商標) (色彩は、原本を参照されたい。) 別掲4(登録第4159495号商標) 別掲5(登録第4375646号商標及び登録第4375648号商標) |
審理終結日 | 2007-05-09 |
結審通知日 | 2007-05-14 |
審決日 | 2007-05-30 |
出願番号 | 商願2005-27702(T2005-27702) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
Z
(Y0928354142)
T 1 8・ 262- Z (Y0928354142) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 高山 勝治 |
特許庁審判長 |
山口 烈 |
特許庁審判官 |
今田 尊恵 鈴木 雅也 |
商標の称呼 | ヘイワアルファ、ヘイワ、アルファ、ヘーワ |
代理人 | 村越 祐輔 |
代理人 | 萼 経夫 |
代理人 | 舘石 光雄 |