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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を維持 Y034144 審判 一部申立て 登録を維持 Y034144 |
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管理番号 | 1157623 |
異議申立番号 | 異議2006-90656 |
総通号数 | 90 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2007-06-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2006-12-20 |
確定日 | 2007-05-16 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4989345号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4989345号商標の登録異議の申立てに係る指定商品、第3類中の「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」、第41類中の「美容に関する知識の教授,美容に関するセミナーの企画・運営又は開催,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供」及び第44類中の「美容,美容に関する情報の提供,理容,理容に関する情報の提供,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」についての登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第4989345号商標(以下「本件商標」という。)は、「ジャパンビケンサロン」の片仮名文字を書してなり、平成18年1月24日に登録出願、第3類、第41類及び第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年8月2日に登録査定され、同年9月22日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由 1 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の(a)ないし(f)の登録商標を引用している。 (a)登録第4142976号商標(以下「引用商標A」という。)は、「BIKEN」の欧文字と「ビケン」の片仮名文字とを二段に書してなり、平成7年1月10日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年5月8日に設定登録されたものである。 (b)登録第559695号商標(以下「引用商標B」という。)は、「ビゲン」(太字でやや図案化してなる)の片仮名文字を縦書きしてなり、昭和34年11月11日に登録出願、第2類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同35年10月27日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録が3回にわたりなされ、さらに、指定商品について、平成12年11月22日に第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされているものである。 (c)登録第865379号商標(以下「引用商標C」という。)は、「ビゲン」(太字でやや図案化してなる)の片仮名文字と「Bigen」(太字でやや図案化してなる)の欧文字とを二段に書してなり、昭和42年8月28日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同45年7月15日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録が3回にわたりなされているものである。 (d)登録第3315546号商標(以下「引用商標D」という。)は、「ビゲン」の片仮名文字を書してなり、平成7年1月25日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年5月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。 (e)登録第3315547号商標(以下「引用商標E」という。)は、「BIGEN」の欧文字を書してなり、平成7年1月25日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年5月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。 (f)登録第4207102号商標(以下「引用商標F」という。)は、「Bigen」(やや図案化してなる)の欧文字を書してなり、平成9年7月25日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年11月6日に設定登録されたものである。 以下、上記(a)ないし(f)の引用各商標を一括していう場合は、単に「引用商標」と総称する。 2 理由の要点 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、「ジャパンビケンサロン」の片仮名文字を書してなるところ、その構成中の「ジャパン」の文字は商品の産地、販売地を表示するものであり、また、「サロン」の文字は「客間、応接間、談話室」等の意味以外に、取引の実際においては、美容院を表す「美容院サロン」「ヘアサロン」「ネイルサロン」等のように提供場所の名称として一般的に使用されており、これらの文字部分は自他商品の識別標識として機能しないか又は弱いものであるから、本件商標よりは、「ビケン」のみの称呼が生ずるものである。 これに対し、引用商標は、「ビケン」という同一の称呼が生ずるので、両商標は、称呼上類似する商標である。 また、本件商標と引用商標は、その指定商品も同一又は類似するものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第15号について 本件商標の構成中の「サロン」の文字は、「客間、応接間、談話室」等の意味以外に、取引の実際においては、美容院を表す「美容院サロン」「ヘアサロン」「ネイルサロン」等のように提供場所の名称として一般的に使用されているところ、引用商標Bないし引用商標Fは、ヘアカラーの著名商標であり、取引者、需要者は、そのヘアカラーを使用する美容院(サロン)として、引用商標Bないし引用商標Fの所有者である登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る役務と混同を生ずるおそれがある。 3 むすび 以上のことから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するというべきであり、商標法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきものである。 第3 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、「ジャパンビケンサロン」の文字を書してなるところ、構成中の前段の「ジャパン」が「日本」を、後段の「サロン」が「客室、応接間、美容院」等の意味をそれぞれ有しているとしても、構成各文字は同書、同大、等間隔で一体に書されており、これより生ずる「ジャパンビケンサロン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、殊更、中間部分の「ビケン」の文字部分のみを抽出して認識しなければならないとする特段の事情は見いだせない。 そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「ジャパンビケンサロン」の称呼のみを生ずる一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。 他方、「BIKEN」、「ビケン」の文字よりなる引用商標Aは、構成文字に相応して「ビケン」の称呼を生じ、引用商標Bないし引用商標Fは、上記第2のとおり、それぞれ「ビゲン」、「Bigen」、「BIGEN」の文字か、その組み合わせよりなるものであるから、それぞれ「ビゲン」の称呼を生ずるものである。 そうとすれば、本件商標から生ずる「ジャパンビケンサロン」称呼と引用商標から生ずる「ビゲン」称呼とは、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分区別し得るものである。また、両者は、外観においても明らかな差異があり、観念においては比較できないものである。 したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 2 商標法第4条第1項第15号について 本件商標と引用商標Bないし引用商標Fとは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであってその印象を全く異にするものである。 そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、その役務が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。 3 まとめ したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品、第3類中の「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」、第41類中の「美容に関する知識の教授,美容に関するセミナーの企画・運営又は開催,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供」及び第44類中の「美容,美容に関する情報の提供,理容,理容に関する情報の提供,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」について、商標法第4条第1項第11号、同第第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2007-04-24 |
出願番号 | 商願2006-4786(T2006-4786) |
審決分類 |
T
1
652・
26-
Y
(Y034144)
T 1 652・ 271- Y (Y034144) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 高橋 謙司 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
鈴木 修 渡邉 健司 |
登録日 | 2006-09-22 |
登録番号 | 商標登録第4989345号(T4989345) |
権利者 | 株式会社ビボウ |
商標の称呼 | ジャパンビケンサロン、ジャパンビケン、ビケンサロン |
代理人 | 橘 哲男 |
代理人 | 足立 勉 |