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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
管理番号 1155807 
異議申立番号 異議2006-90372 
総通号数 89 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-05-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-08-01 
確定日 2007-03-19 
異議申立件数
事件の表示 登録第4955720号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4955720号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4955720号商標(以下「本件商標」という。)は、「レアラカラーエッセンス」の片仮名文字と「LEARA COLOR ESSENCE」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成15年3月4日に登録出願、第3類「染毛料」を指定商品として、同18年4月21日に登録をすべき旨の審決がなされ、同年5月26日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)引用商標
登録異議申立人株式会社資生堂(以下「申立人」という。)が本件商標についての取消理由として引用する登録第820810号商標は、「COLORESSENCE」の欧文字を横書きしてなり、昭和41年12月21日に登録出願、第4類「染毛剤」を指定商品として、同44年6月10日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「レアラ/LEARA」の文字部分と「カラーエッセンス/COLOR ESSENCE」の文字部分とは、分離されて、二つの言葉からなるものと理解されるから、「カラーエッセンス/COLOR ESSENCE」の文字部分のみが分離・独立して認識され得るものであり、一連不可分の商標とはいい得ないものである。
してみると、本件商標は、「カラーエッセンス/COLOR ESSENCE」の文字部分において、引用商標「COLORESSENCE」と一致しており、「カラーエッセンス」の称呼を同一とする類似の商標であることは明らかである。しかも、引用商標の指定商品「染毛剤」と本件商標の指定商品「染毛料」とは、同一の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人の100%子会社である資生堂プロフェッショナル株式会社は、引用商標を「染毛料」について、1966年から約40年近くにわたって継続して使用しており、2000年度から2005年度までの6年間だけでも総販売数量は約50万個、総販売金額は約5億4千万円に達しており(販売実績表:甲第3号証)、化粧品メーカー資生堂の有名性及び製品への信頼性によって、引用商標は、商品「染毛料」を指称するものとして、需要者及び消費者の間に広く知られている商標であるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。
したがって、本件商標をその指定商品に使用した場合には、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(4)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおり、上段に「レアラカラーエッセンス」の文字を一連に表し、下段に、「LEARA」、「COLOR」、「ESSENCE」の各文字を半角程度の間隔を開けて一連に書してなるところ、その構成文字中「カラー/COLOR」の文字は「色、色彩」等を意味する語であって、色彩表示として普通に用いられていることはもとより、「エッセンス/ESSENCE」の文字も「(蒸留などによって抽出した植物、製剤、食品などの)精、エキス」等を意味する語であり、本件商標の指定商品(染毛料)との関係よりすれば、両文字部分は、自他商品の識別力を有さないか、或いは極めて識別力の弱い文字(語)といえるものであるから、本件商標のかかる構成にあって、自他商品識別標識又は出所識別標識として機能する部分は、語頭部に位置し、特定の意味合いを生じることのない造語と認められる「レアラ/LEARA」の文字部分にあるというのが相当である。
そうしてみると、本件商標は、全体の構成文字に相応して「レアラカラーエッセンス」の称呼を生ずる他に、「レアラ」又は「レアラカラー」の称呼を生ずるとみるのが自然であって、本件商標から単に「カラーエッセンス」の称呼が生ずるものとはいえないから、これを前提に、本件商標と引用商標とが該称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の提出に係る甲第3号証(販売実績)によれば、本件商標が出願された2003年度の販売本数は約7万8千本、2005年度においては約6万5千本であり、その他の証拠もパンフレットやカタログのみであるから、申立人の証拠をもってしては、本件商標の登録出願時ないしは登録審決時において、引用商標が申立人の業務に係る「染毛料」を表示する商標として、取引者・需要者の間に広く認識されていたものとまでは認められない。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2007-03-01 
出願番号 商願2003-16788(T2003-16788) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y03)
T 1 651・ 26- Y (Y03)
最終処分 維持  
特許庁審判長 山口 烈
特許庁審判官 鈴木 新五
久我 敬史
登録日 2006-05-26 
登録番号 商標登録第4955720号(T4955720) 
権利者 株式会社サンコール
商標の称呼 レアラカラーエッセンス、レアラカラー、レアラ 
代理人 犬飼 達彦 
代理人 竹内 裕 
代理人 福田 鉄男 
代理人 岡田 英彦 
代理人 石岡 隆 

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