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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 114182526 |
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管理番号 | 1155554 |
審判番号 | 取消2006-30245 |
総通号数 | 89 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-05-25 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2006-02-22 |
確定日 | 2007-03-27 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2643814号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第2643814号商標の第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,ボタン類,つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第2643814号商標(以下「本件商標」という。)は、「MICMAC」の欧文字を横書きしてなり、平成2年9月18日に登録出願、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、同6年4月28日に設定登録されたものである。 そして、指定商品については、平成17年1月19日に指定商品の書換登録がされ、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類,造花(「造花の花輪」を除く。),つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」と書き換えられている。 2 請求人の主張 請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として参考1を提出した。 請求人の調査した限りにおいては、少なくとも、本件審判請求日前3年以内に日本国内において、その指定商品中の第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」,第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,ボタン類,つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」について使用されていないことが判明した。 したがって、請求の趣旨どおりの審決を求める。 3 被請求人の答弁 被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証及び乙第2号証を提出した。 被請求人は、本件商標を以下のとおり使用している。 (1)乙第1号証として提出するのは、2004年(平成16年)11月19日付けで被請求人が発行した納品書であって、東京都港区虎ノ門3丁目にある「SBA Consulting Group」を宛先としたものである。 同社が購入した商品の品目として、「《Mic Mac》cufflinks」の記載があり、単価17ユーロ(約2350円)、数量3個、合計51ユーロ(約7040円)であったことが示されている。「《Mic Mac》cufflinks」とは、商標「Mic Mac」に係る「カフスボタン」であることを意味している(乙第2号証)。 これにより、被請求人が本件請求日前3年以内に、商標「Mic Mac」に係る「カフスボタン」を日本国内に存在する取引者に販売したことが分かる。 本件商標は、欧文字「MICMAC」を大文字で一連に書してなるものであって、乙第1号証記載の商標「Mic Mac」とは、外観が若干異なるが、全体から「ミクマック」ないしは「ミックマック」の称呼を生じ、実質的には同一の商標として認識されるものである。 (2)なお、乙第1号証のほか、本件請求に関連する物件について収集中であるので、適時提出する予定である。 4 当審の判断 (1)被請求人は、本件商標が「カフスボタン」について使用されている事実を証明するものとして、被請求人が発行した納品書(乙第1号証)及び「類似商品・役務審査基準〔国際分類第8版対応〕第14類」の写し(乙第2号証)を提出している。 (2)そこで、検討するに、乙第1号証の上段部分には、被請求人の商号の略称と認められる「GuyLaroche」の文字が大きく表示されており、以下、該書面の宛先と認められる「SBA CONSULTING GROUP」の名称とその住所である「・・・Toranomon,Minato-ku Tokyo・・・」の表示、「Paris,November19th2004」の日付があり、その下に、「INVOICE・・・」の表示があって、商品名欄と認められる箇所には、8件の表示の一つとして、「《Mic Mac》cufflinks」の表示があり、単価17ユーロ、数量3個、合計51ユーロの表示がされている。そして更に、その下に「Samples」とあり、「Delivered in hands」とあって、被請求人の社名、住所等があり、サインがされていることを認めることができる。 また、乙第2号証によって、「Guff links」は、「カフスボタン」の意味であることが認められる (3)上記において認定した乙第1号証及び乙第2号の書面の記載事項によれば、乙第1号証の書面は、フランス(パリ)時間にして、2004年11月19日に作成されたものと認められ、被請求人が住所地を東京都港区虎ノ門とする「SBA CONSULTING GROUP」に対して、単価17ユーロの「Mic Mac」の「cufflinks(カフスボタン)」3個外7件の物品を手交する形で譲渡したものと推認することができる。 しかして、商標法第2条第3項第2号にいう「譲渡」があったというためには、該譲渡行為が日本国内において行われる必要があるところ、乙第1号証の書面はフランス(パリ)時間をもって記載されていることからみれば、該譲渡行為は、フランス国内においてなされたものとみるのが相当である。 そうとすれば、フランス国内において譲渡行為があったとしても、該譲渡行為をもって、日本国内における「Mic Mac」商品についての譲渡行為があったものといえないことは明らかである。 しかも、該書面を被請求人が述べているように納品書とみるにしても、あるいは、輸出業者が輸入業者に対して送付する送り状とみるにしても、我が国に上記商品が輸入された事実を具体的に裏付ける証拠(例えば、商品代金の支払いを証明する書面、通関料、配達料、関税、輸入消費税又は航空運賃等の支払いを証明する書面等)の提出もないから、該書面のみをもってしては、上記商品が現実に我が国に輸入された事実も確認することができない。 加えて、乙第1号証の書面には、「《Mic Mac》cufflinks」の表示があり、この「Mic Mac」の表示が本件商標と社会通念上同一と認められる商標であるとしても、実際に使用されている商標の態様を示す証拠(例えば、商品カタログ、商品の写真等)の提出がないから、現実に使用されている商標が本件商標と社会通念上同一と認められる商標であるか否かを判断することもできない。 なお、被請求人は、本件請求に関連する物件について収集中であるので、適時提出する予定である旨述べているが、答弁書の提出後3ケ月以上を経過するも、乙第1号証及び乙第2号証以外の使用の事実を証明する証拠を何ら提出していない。 (4)してみると、被請求人の提出に係る証拠によっては、本件商標を本件審判請求の登録(平成18年3月10日)前3年以内に日本国内において、取消請求に係る本件商標の指定商品について使用していたものと認めることはできない。 したがって、本件商標の登録は、その請求に係る指定商品である第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」,第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,ボタン類,つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」について、商標法第50条の規定により取り消すべきものとする。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2006-10-26 |
結審通知日 | 2006-11-01 |
審決日 | 2006-11-14 |
出願番号 | 商願平2-105879 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Z
(114182526)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山本 良廣、宮川 久成、小宮山 貞夫 |
特許庁審判長 |
高野 義三 |
特許庁審判官 |
山口 烈 井岡 賢一 |
登録日 | 1994-04-28 |
登録番号 | 商標登録第2643814号(T2643814) |
商標の称呼 | ミクマック、ミクマク |
代理人 | 中田 和博 |
代理人 | 宮嶋 学 |
代理人 | 吉武 賢次 |
代理人 | 足立 泉 |
代理人 | 矢崎 和彦 |
代理人 | 小泉 勝義 |
代理人 | 青木 博通 |
代理人 | 柳生 征男 |
代理人 | 中川 拓 |