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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y141825 審判 全部申立て 登録を維持 Y141825 審判 全部申立て 登録を維持 Y141825 |
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管理番号 | 1154029 |
異議申立番号 | 異議2006-90368 |
総通号数 | 88 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2007-04-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2006-08-03 |
確定日 | 2007-03-12 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4948878号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4948878号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4948878号商標(以下「本件商標」という。)は、「VIADELLASPIGA」の欧文字を標準文字により表してなり、平成17年9月12日に登録出願、第14類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年4月28日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当するから、その登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第26号証を提出している。 (1)商標法第4条第1項第11号 (ア)引用商標 登録第2717034号商標(以下「引用商標1」という。)は、「VIA SPIGA」の欧文字を横書きしてなり、平成2年10月11日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同8年10月31日に設定登録され、その後、指定商品については同18年11月22日に第25類「履物」とする書換登録がなされているものである。 同じく登録第3285004号商標(以下「引用商標2」という。)は、「VIA SPIGA 26」の欧文字を横書きしてなり、平成6年11月18日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として同9年4月18日に設定登録されたものである。 同じく登録第4092946号商標(以下「引用商標3」という。)は、「VIA SPIGA」の欧文字を横書きしてなり、平成8年7月24日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として同9年12月12日に設定登録されたものである。 同じく登録第4112555号商標(以下「引用商標4」という。)は、「V S VIA SPIGA」の欧文字を横書きしてなり、平成6年12月16日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として同10年2月13日に設定登録されたものである。 同じく登録4517612号商標(以下「引用商標5」という。)は、「VIA SPIGA」の欧文字を標準文字により表してなり、2000年7月31日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条の優先権を主張して、平成12年10月12日に登録出願、第9類及び第14類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として同13年10月26日に設定登録されたものである。 同じく登録第3320869号商標(以下「引用商標6」という。)は、引用商標4と同一の構成よりなり、平成6年12月16日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として同9年6月13日に設定登録されたものである(以下、上記各商標をまとめていうときは「引用商標」という。)。 (イ)本件商標と引用商標の類否 引用商標2の構成中、「26」の数字は商品の品番、型番等として、また、引用商標4及び6の構成中、「V」及び「S」の各文字は、商品の規格、型式等を表わす記号、符号として用いられ、自他商品識別力を有しない部分と認められるから、「VIA SPIGA」の文字部分が商標の要部と考えられる。 そして、イタリア語の「VIA」の文字は「道、通り」の意味を有し、また、「SPIGA」の文字は「穂」を意味するから、引用商標は、全体として「穂の通り」の観念を生ずるものである。 他方、本件商標中の「DELLA」の文字は、前置詞「di」と冠詞「la」が結合した冠詞前置詞であるから、「VIA」と「SPIGA」の文字から「穂の通り」の観念が生じ、したがって、両者は「穂の通り」の観念を共通にする観念上類似する商標である。 また、上記のとおり、本件商標中「DELLA」の文字は冠詞前置詞であるって「VIA」と「SPIGA」の中間にあるから「DELLA」の文字部分は弱く発音されるものである。 してみれば、本件商標と引用商標から生ずる「ビアスピガ」とは、称呼上類似する商標と考えられる。 以上のとおり、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念において類似する商標であり、その指定商品も同一又は類似するから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号 申立人の商標「VIA SPIGA」はイタリアの有名ブランドである。 特に、斬新なスタイル、最高の素材、入念な技術から生まれた色彩豊かな総皮ラインとして、そして高級志向に合わせた上品な女性用の靴としてわが国において広く知られている(甲第10号証)。 申立人の女性靴は、わが国においては大型百貨店から靴専門店まで幅広い販売店で取り扱われており、各種女性雑誌にも取り上げられ(甲第11号証ないし甲第23号証)、新聞においても「VIA SPIGA」の名前を見つけることができる(甲第24号証ないし甲第26号証)。 また、1992年から94年までの広告費・売上高をみると、日本円で毎年約4000万円から7000万円の広告費を支出し、33億5000万円から44億円程度の売上高がある。 してみれば、申立人に係る商標「VIA SPIGA」は、需要者の間に広く知られている商標であり、本件商標「VIADELLASPIGA」と類似し、その指定商品も同一又は類似するから、本件商標は商標法第4条第1項第10号に該当する。 さらに、本件商標がその指定商品に使用された場合は、需要者・取引者は、当該商品があたかも申立人又は申立人の関連企業によって取り扱われている商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれが高い。 よって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するにもかかわらず、登録されたものである。 3 当審の判断 申立人は、本件商標が商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当する旨主張しているので、以下、これらについて判断する。 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、前記1のとおり、「VIADELLASPIGA」の欧文字を同書、同大、等間隔に横書きしてなり、これより生ずる「ビアデラスピガ」の称呼も格別冗長ともいえず、一連に無理なく称呼し得るものである。 そして、本件商標を構成する「VIA」、「DELLA」、「SPIGA」の各文字について、申立人は、それぞれ「通り」、「冠詞前置詞」及び「穂」の意味を有するイタリア語であると述べているが、該イタリア語がわが国において、上記意味合いをもって理解・認識されているとも言い難いものであるから、本件商標に接する需要者・取引者は、特定の意味合いを有しない一種の造語と認識するものとみるのが相当である。 他方、引用商標の構成は前記2のとおりであって、引用商標1、3及び5は、何れも「VIA SPIGA」の文字からなるから「ビアスピガ」の称呼を生ずるものである。 また、引用商標2の構成中の「26」の数字、及び引用商標4並びに6の構成中の「V」「S」のローマ文字は、商品の品番、型式等を表示する記号、符号として一般に使用されている識別力を有しない部分と認められるから、それぞれ一連の称呼を生ずるほか、自他商品の識別力を有する「VIA SPIGA」文字部分より、「ビアスピガ」の称呼をも生ずるものというべきである。 そこで、「ビアデラスピガ」の称呼を生ずる本件商標と「ビアスピガ」の称呼を生ずる引用商標とを比較するに、両者はその構成音数の相違、中間における「デラ」の有無の相違により充分聴別し得るものであるから、両商標は称呼上類似するということはできない。 また、「ビアデラスピガ」の称呼と引用商標2、4及び6から生ずるそれぞれの一連の称呼についても、互いに相紛れるおそれはないものである。 さらに、本件商標は、特定の意味合いを有しない造語であること前記のとおりであるから、引用商標とは観念において比較すべくもなく、また、両者の外観は前記1及び2のとおりであって、互いに区別し得る差異を有するものである。 してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないというべきである。 (2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について 申立人の提出に係る甲各号証によれば、「VIA SPIGA」の文字からなる引用商標が女性用靴に使用されていることが窺われ、ある程度、需要者、取引者に認識されているということは認め得るものである。 しかしながら、本件商標と引用商標とは非類似の商標であること前記のとおりであるから、本件商標が商標法第4条第1項第10号に該当するということはできない。 また、前記のとおり、両商標は、別異の商標と理解、認識されるものであるから、本件商標をその指定商品について使用しても、これが申立人又は申立人と何等かの関係を有する者の業務に係る役務であるかのごとく、役務の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。 したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号にも該当しない。 (3)結語 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号のいずれにも該当しないから、同法第43条の2第4項にもとづき、本件商標の登録は維持するものとする。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2007-02-28 |
出願番号 | 商願2005-85347(T2005-85347) |
審決分類 |
T
1
651・
26-
Y
(Y141825)
T 1 651・ 25- Y (Y141825) T 1 651・ 271- Y (Y141825) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 小川 きみえ |
特許庁審判長 |
山田 清治 |
特許庁審判官 |
鈴木 新五 久我 敬史 |
登録日 | 2006-04-28 |
登録番号 | 商標登録第4948878号(T4948878) |
権利者 | 株式会社イトキン総本社 |
商標の称呼 | ビアデッラスピガ、ビアデッラスピーガ |
代理人 | 松尾 和子 |
代理人 | 中村 稔 |
代理人 | 藤倉 大作 |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 川崎 実夫 |
代理人 | 松井 宏記 |
代理人 | 稲岡 耕作 |
代理人 | 井滝 裕敬 |