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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y42
審判 全部申立て  登録を維持 Y42
管理番号 1154026 
異議申立番号 異議2006-90365 
総通号数 88 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-04-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-08-07 
確定日 2007-03-05 
異議申立件数
事件の表示 登録第4948504号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4948504号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4948504号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成17年9月27日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同18年4月28日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の名称の著名な略称である商標「3M」(以下「引用商標」という。)を含むものである。
(2)申立人の引用商標(甲第3号証の1ないし39)は、申立人及びその日本子会社である住友3M(以下「申立人ら」という。)の出所に係る商品及び役務を示すものとして、わが国及び世界各国において著名な商標であるところ(甲第4号証ないし甲第7号証)、本件商標は引用商標と称呼が同一であって、外観が類似するものであり、類似の商標である。また、申立人らは、広範な事業分野にわたる極めて多数の商品・役務を取り扱っており(甲第4号証、甲第5号証及び甲第8号証)、非常に多角的な経営を行っている。さらに、申立人らの事業分野には、オフィス用品や日用品も含まれ、その需要者は本件商標の指定役務の需要者と同じ一般消費者である。これらの点を考慮すると、本件商標がその指定役務に用いられるときは、申立人の商品又は役務との間で商品又は役務の出所の混同を生ずるおそれが特に高い。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成は、欧文字「M」の上部に右に傾斜した数字「3」を「M」の文字のV字状の窪み部分の間に表してなり、前記「M」の文字の幅で、その下段に「ENTERTAINMENT」の欧文字を小さく書してなるものであって、上段の部分は数字の「3」と欧文字の「M」とを結合したモノグラムと認められるから、該モノグラムの部分より特定の称呼、観念を生ずるものとはいい得ない。
そして、本件商標は、これに接する取引者、需要者は該モノグラムの部分を省略して下段の「ENTERTAINMENT」の文字部分より生ずる「エンターテイメント」の称呼をもって取引にあたる場合があるとしても、該モノグラムの部分より特定の称呼をもって取引にあたることは通常あり得ないとみるのが相当である。
そうすると、本件商標の該モノグラムの部分より「スリーエム」の称呼をも生ずるとし、そのうえで本件商標と引用商標とが称呼上類似するものであるとする申立人の主張は、認めることはできない。
また、特定の称呼、観念を生ずるものとはいえない本件商標の該モノグラムの部分と引用商標とは、数字の「3」と欧文字の「M」よりなるとしても、その構図を著しく異にするといえるものであるから、両商標を時と処を異にして離隔的に観察しても、外観上において明らかに区別し得るものと認められる。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であって、他に混同を生ずるとすべき特段の理由も見出せないものであるから、申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る自動車関連、電子機器関連等に使用され取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められるとしても、本件商標をその指定役務に使用した場合、申立人又は申立人の引用商標を連想、想起するとは認められず、役務の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(2)商標法第4条第1項第第8号について
本件商標は、前記のとおり引用商標と非類似の商標であって、他に混同を生ずるとすべき特段の理由も見出せないものであるから、本件商標を申立人の略称を含むものと認識し把握されることはないものといわざるを得ず、本件商標は、他人の著名な略称を含む商標に該当するものとは認められない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
本件商標

異議決定日 2007-02-15 
出願番号 商願2005-89971(T2005-89971) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y42)
T 1 651・ 23- Y (Y42)
最終処分 維持  
前審関与審査官 森山 啓 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 小林 和男
寺光 幸子
登録日 2006-04-28 
登録番号 商標登録第4948504号(T4948504) 
権利者 エムスリイエンタテインメント株式会社
商標の称呼 サンエムエンターテインメント、スリーエムエンターテインメント、エンターテインメント、エムスリーエンタテイメント 
代理人 江幡 奈歩 
代理人 片山 英二 
代理人 鈴木 康仁 
代理人 米屋 崇 
代理人 米屋 武志 
代理人 小林 浩 

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