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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y28
管理番号 1154014 
異議申立番号 異議2006-90316 
総通号数 88 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-04-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-07-10 
確定日 2007-03-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第4941357号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4941357号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4941357号商標(以下「本件商標」という。)は、「ディーマグナム」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成16年2月10日に登録出願、第28類「遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),愛玩動物用おもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃの部品及び附属品,電子おもちゃ,おもちゃ,人形,遊戯用カード,トレーディングカードゲーム用カード,ボードゲーム,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,昆虫採集用具」を指定商品として、同18年3月31日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、その指定商品に使用した場合には、周知商標「MAGNUM」を所有する申立人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがあるものと認められるから、商標法第4条第1項第15号に該当すると申し立て、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出している。
申立人は、1974年にイギリスのエセックス州で誕生し、スカッシュ専門シューズで大成功を収め現在もスカッシュの世界では最も名の知れたブランドの一つとなっており(甲第2号証)、また、申立人のブランドの中で「MAGNUM」は、ブーツ(特に、コンバットブーツ)のブランドとして世界各国で広く知られているものである(甲第3号証及び甲第4号証)
我が国においても、「MAGNUM」を付したブーツは、約8年程前から販売された結果、少なくとも本件商標の登録出願日である平成16年2月10日には「マグナムブーツ」として需要者の間で広く認識されていた。
インターネット検索エンジンGoog1eで「マグナムブーツ」を検索したところ約24,000件ものページが発見されることからも本件商標の周知性が伺える(甲第5号証)。
本件商標「ディーマグナム」は申立人の周知商標「MAGNUM」の片仮名表記「マグナム」を含むものである。また、本件商標の指定商品中には「コンバットブーツ」と密接に関連する「運動用具」を含むものである。
したがって、本件商標をその指定商品に使用した場合には申立人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがあるといえる。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条1項第15号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2号の規定により取り消されるべきものである。

3 当審の判断
(1)本件商標と申立人使用標章について
本件商標は、前記1のとおり「ディーマグナム」の片仮名文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔に配列されており,外観上まとまりよく一体に構成され,また、本件商標から生ずる「ディーマグナム」の称呼も冗長ではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、他に構成中、後半部分の「マグナム」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「ディーマグナム」の称呼のみを生ずる一体不可分の一種の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。
他方、申立人がブーツに使用し、我が国においても需要者の間で広く認識されていたとする標章は、別掲のとおり「MAGNUM」(語頭「M」と語尾「M」の間の文字「AGNU」が二倍程度小さい)の欧文字と図形(該「AGNU」の文字の下部に、左向き矢印の下方側のみで矢羽が二枚ある)との組み合わせからなるもの(以下「申立人使用標章」という。)であるから、その構成中の文字に相応して、「マグナム」の称呼のみを生ずるものである。
そうとすれば、本件商標から生ずる称呼と申立人使用標章から生ずる称呼とは、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分聴別し得るものである。また、両者は、外観においても明らかな差異があり、観念においては比較できないものである。
したがって、本件商標と申立人使用標章とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない商標として別異のものといわなければならない
(2)本件商標と申立人使用標章とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の提出に係る甲各号証によれば、HI-TEC SPORTS(ハイテック・スポーツ)は1974年にイギリスのエセックス州で誕生し(甲第2号証)、コンバットブーツに使用している標章は、別掲のとおりの構成よりなるものであるか(甲第3号証)、若しくは、「HITEC MAGNUM SPORTS MIDNITE PLUS」、「ハイテクマグナムブーツ」及び「HI-TECマグナムブーツ」の表示が用いられているものである(甲第4号証及び甲第5号証)。
(3)以上を総合すると、たとえ、申立人の主張するとおり、インターネット検索エンジンGoog1eで「マグナムブーツ」を検索したところ約24,000件ものページが発見されたとしても、この検索該当件数のみでは、我が国において、「マグナムブーツ」の表示が直ちに、「MAGNUM」を付したブーツを指称するものとして、本件商標の登録出願日である平成16年2月10日に、需要者の間で広く認識されていたとは認められない。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、申立人使用標章を連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(4)まとめ
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。

別掲 別掲 申立人使用標章




異議決定日 2007-02-20 
出願番号 商願2004-11456(T2004-11456) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y28)
最終処分 維持  
前審関与審査官 八木橋 正雄 
特許庁審判長 澁谷 良雄
特許庁審判官 石田 清
山本 良廣
登録日 2006-03-31 
登録番号 商標登録第4941357号(T4941357) 
権利者 株式会社バンダイ
商標の称呼 ディーマグナム、マグナム 
代理人 野田 久登 
代理人 森田 俊雄 
代理人 深見 久郎 
代理人 竹内 耕三 

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